がん(骨肉腫)闘病記

抗がん剤治療、放射線治療、人工関節置換手術、MRSA感染、身体障害者となっての生活の記録を残します。

身体障害者、企業が急募 法定雇用率、来春引き上げ

2012年11月28日 | Weblog
2012年11月27日 15時34分03秒

http://digital.asahi.com/articles/TKY201211260696.html?ref=comkiji_txt_end_s_kjid_TKY201211260696



朝日新聞デジタル配信記事



「【石山英明】身体障害者の雇用を増やそうという企業が増えている。企業が雇わなければならない障害者の割合が、来春に引き上げられるためだ。27日からは、精神障害者の雇用を義務づけるかどうかの議論が国の審議会で始まる。その結論を先取りした動きも出てきた。

■未達成企業、1人不足で月5万円を国へ

 企業が達成しなければならない、従業員に占める障害者の割合(法定雇用率)は、労働市場の中にいる働く意欲がある障害者の割合を根拠にして決める。現在は1.8%で、来春には2.0%に引き上げられる。未達成の企業は、足りない1人につき月5万円を国におさめなければならない。

 「今年は身体障害者が全然集まらない」。ソフトバンクの通信3社で人事を担当する甲田修三執行役員は頭を悩ませる。

 現在は、従業員の1.9%の障害者を雇っていて基準を満たしているが、来春には下回る。従業員全体は増えているので、障害者をあと70人分雇わなければならない。めどがついたのはまだ十数人。知的、精神障害者を採用することを視野に、どんな仕事があるか、検討を始めた。

 人材紹介会社にも求人依頼が殺到している。インテリジェンスは企業からの求人数が昨年の3倍に。しかも「あと何十人必要です」といった大型案件が目立つという。求人の9割以上が身体障害者だ。

 障害者専門のゼネラルパートナーズも、紹介を頼んでくる企業が約750社と昨年の1.5倍になった。大手からの依頼が増えており、数年ぶりに求人を出してくることも多いという。進藤均社長は「企業が一斉に身体障害者の採用に動き出した。精神障害者は採用後の丁寧なケアが必要で、企業には心理的な壁があるのでは」と指摘する。

 精神障害者に対して「ノウハウがない」「途中ですぐに辞めないか心配」とためらう企業は多い。「若い身体障害者はいまや『金の卵』」(大手製造業の担当者)という言葉すら聞こえてくる。

 働く障害者に占める身体障害者の割合は6月時点で76%。ハローワークを通じて就職する身体障害者はここ5年は2万2千~2万4千人台で横ばいだが、今年度は2万6千人を超えそうだ。

■精神障害者にも関心

 厚生労働省の労働政策審議会の分科会は27日から、精神障害者の雇用義務づけについて議論する。現在の法定雇用率は身体・知的障害者だけを計算の根拠にしているが、精神障害者の雇用が義務づけられると計算の仕方が変わり、さらに引き上げられる可能性が高い。

 身体障害者の採用が難しくなっていることもあり、優秀な精神障害者を確保しておこうという企業も出てきた。

 伊藤忠商事は特例子会社「伊藤忠ユニダス」で精神障害者の採用を増やす。現在の雇用率は2.0%程度。余裕をもたせて2.2%程度まで引き上げる。中心は精神障害者になりそうだ。ユニダスの萩原能成社長は「採用の幅を広げないと、優秀な障害者の確保が難しい時代に入った」とみる。

 障害者雇用を推進するNPO法人「eキャリア・雇用プロジェクトk」(神奈川)には、企業から「精神障害者の採用を検討している。対応に詳しい人を紹介してほしい」との相談が今年になって入るようになったという。

 安部省吾理事・事務局長は「制度改正を前に企業のいろいろな動きが出ている。雇用の量の増加も大事だが、労働条件など雇用の質を高めることも重要だ」と話す。

 今秋、都内であったハローワーク主催の障害者就職面接会を訪れた都内の20代女性は8月から就職活動中。「どんな形であれ、就職のチャンスが増えることはありがたい」と採用が広がることを期待する。

     ◇

 〈特例子会社〉 雇った障害者を親会社の雇用とみなして雇用率に合算できる子会社。障害者が5人以上で、従業員に占める割合が20%以上などの条件を満たした場合に、厚生労働相が認定する。6月1日時点で349社。企業にとっては、親会社と異なる労働条件にして、設備投資や雇用管理をまとめることができる。 」


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