気ままに

大船での気ままな生活日誌

絵巻を愉しむ/をくり絵巻を中心に 三の丸尚蔵館

2015-07-16 05:44:50 | Weblog

おはようございます。旅先からの投稿です。昨日早朝の祇園山笠の追い山は迫力満点でしたよ。そのあとは太宰府天満宮と九博へ。さて、今朝の話題は、絵巻物ですたい。

先日、山百合が咲き乱れていた東御苑を訪ねたとき、三の丸尚蔵館の”絵巻を愉しむ/をくり絵巻を中心に”展も覗いた。山百合に負けず劣らず、こちらも素晴らしい絵巻物が展示されていて素晴らしかった。

先ずのお目当ては、(伝)岩佐又兵衛作のをぐり(小栗判官絵巻)。又兵衛さんの絵巻物はMOA美術館で、山中常盤、浄瑠璃など三つほど見ているが、これははじめて見る。物語は、昨年、白石征作・演出の遊行かぶき”小栗判官と照手姫”をみているので、だいたい知っている。

全15巻の絵巻で、総長約324メートルだが、会場がMOAのようには広くないので、全巻を拡げてみせるというわけにはいかない。ここでは、1,8,11,13巻の一部を少しだけ、のぞくことができる。人物の表情、衣装の模様、邸宅内の装飾など、いかにも又兵衛といった感じで詳細に描かれている。図録を買ってきたので、また、別の機会に、詳しく、紹介するつもり。下図は、ちらしの一部。

をぐり(小栗判官絵巻)

そして、絵師草紙1巻。貧乏暮らしの絵師が伊予国 を賜わり喜ぶが,のちに形だけで、実がないことがわかり落胆するという、悲喜劇を絵巻としたもの。 14世紀前半の作。紙本着色,1巻。後期展示には、継母にいじめられながらも幸福をつかむという物語、”住吉物語絵巻”(室町時代)2巻のうち。

絵師草紙1巻&住吉物語2巻のうち(室町時代,16世紀)(住吉物語は後期展示)

海幸彦と山幸彦の有名な記紀神話を描く”彦火々出見尊(ひこほほでみのみこと)絵巻”6巻のうち(江戸時代、17世紀摸本。原本は所在不明とのこと)。

彦火々出見尊絵巻

大江山の鬼退治、酒伝童子絵巻5巻のうち(江戸時代、17世紀)。さらに、中国4世紀中頃の蘇(そけい)(若蘭)が夫に贈った840字からなる回文詩の故事を絵巻化した”若蘭(じゃくらん)絵巻”(伝仇英、明時代、16世紀)。絵巻のはじめに、若蘭の肖像があり、正方形の枠に840字が並び、縦横、斜めどこから読んでも詩となり、3518首の詩が読み込まれているという。

酒伝童子絵巻&若蘭絵巻

又兵衛作をぐりをはじめ、豪華絢爛の絵巻がいくつも。それも無料で!素晴らしい展覧会だった。二の丸雑木林の山百合見学がてら、どうぞ。一見の価値があると思います。

 

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする