田中眞紀子(シンガー・ソング・ライター)

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嵐の夜の悲喜こもごも

2011-09-23 02:45:11 | Weblog
9月21日 田中眞紀子セットリスト

   1.神隠し
   2.平和の国のneeds(朗読)
   3.原子力讃歌(朗読)
   4.ロッキングチェア
   5.揺れる栄光(朗読)


3か月ぶりのライブ、それなりにTRYがあった。
まず「神隠し」を一人でやること(笑)。
朗読中心であること、しかも朗読で終わらせること。

なかなかでございましたよ。
これから帰宅難民になるかもしれないという時に、震災の事を書いた詩を読むのも。
しかも、その朗読中に地震があるしねぇ。
動き始めたらしき電車の音が、良い効果音になる。
言葉だけの朗読と、高架下の強み。

気持ちの問題でこのようにしたのだが、この日のトータルライブの中にあって大正解のセットリストだった。
最初のハリハラさんは、VO.GとDrでグルーブ感たっぷりの即興演奏。
新潟出身の鬼太朗似のエツシホシノ君は、サンプラーを駆使してのトータル感のあるステージ。
こいつ何者っ?のURiTAさんは、完璧にショーアップされたマイケル・ジャクソン系ダンスパフォーマンス。
爆弾しょった子供たちは素直な真っ直ぐパワー全開。
そして私の朗読。
見て頂けなかったのが非常に残念な、バラエティ溢れる素晴らしいイベントになっていた。

あんな天候でもお客様が2人も来てくれた。空間破壊の子と爆ガキのあおいちゃんのママ。
そしてなにしろ出演者10人!
営業的には悲惨だろうが、ライブとしては充分成立する。
アフターライブ含めて、実に良い空間・時間をクリエイトできたのだ。もうライブの前から、あおいちゃんママと深イイ話をしてしまうし。

辰野さんが足止めくらって来れなかったので、初めてブッキングマネージャーの武田さんとじっくり話をした。こんな天候なのに出演者が全員集まった事に、彼は非常に喜んでいた。
みんなステージバカばっかり!(笑)9時間かけて、それでもこっちに来ようとした辰野さんを含めてね♪
バカは、台風なんかに負けないのさ!
仕事は休んでもステージは休まない、そんなバカが集まって、バカエネルギー全開で繰り広げるステージは、何かを動かさないはずはないと、きっとこの中でバカ歴が一番長いであろう私は信じたいのだ。

なんだか久しぶりに、充足した‘ライブの日’だった。
この感じ、震災後、全然なかったんだ。
ライブをやったことで、喜びを感じながら帰れる、この感じ。
あんがい、台風のお陰なのかもしれない。

わりとすんなり帰れたが、ちょっと前まで立川から先は動いていなかったらしいし、我が町八王子は風速42メートルを記録したそうだし、新宿や渋谷は大変なことになっていたらしいし、何だか私はこういう被災時にラッキーなのである。
被災地では、仮設住宅が床上浸水となってるとか。
誰を恨むことでもないし、と涙をこぼす女性。
胸が痛む。