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割高な中国株、一段安の可能性も!

2016-01-31 17:56:48 | 経済・金融・投資
年明け以降の中国株式市場の急落は世界の注目を集めています。依然として利益に対してフロス(小さなバブル)のように割高な株価水準で取引されていることから考えると、さらに下落する可能性があります。

 3兆7000ドル(約433兆円)の株式時価総額を誇る中国最大の株式市場である上海株式市場。総合指数は年初来18%安と、過去1年以上で最低の水準にまで落ち込んでいます。それでも、交通銀行のアナリストによれば、上海市場で取引される株式は中央値でアナリストによる今年の予想利益の24倍で取引されています。これは、米国のS&P総合500種株価指数が予想利益の16倍、ストックス・ヨーロッパ600指数が15倍で取引されているのと対照的です。

上海と同じように世界最大級の取引所で2兆8000ドルの時価総額を持つ深圳市場の数字はさらに驚異的です。同市場の株式は33倍で取引されています。交通銀行マネジングディレクターの洪灝氏は「中国は世界の主要株式市場で最も割高な市場の1つで、まるで宝くじを買うようなものだ。そのくらいひどい」と話しています。

 このバリュエーションの高さは、今回の市場の下落がいつ終わるのか、その時期を見通すことがいかに難しいかを浮き彫りにしています。アナリストによると、上海のような市場つまり取引の約80%を個人投資家が占める市場では、株価上昇の推進役は、企業の利益や成長見通しといったファンダメンタルズではなく、群集心理だといいます。しかし、市場の見通しが暗くなると、こういった株式保有者は割高な株式を急いで売る公算が大きく、それが中国市場のさらなる下落を引き起こすというのです。

投資家は一段と神経質になっています。上海市場は、上海に拠点を置く銀行が融資の担保として株式をもはや受け入れないとの中堅国営新聞社の未確認報道を受け、15日午後に急落しました。上海総合指数は前日比3.6%安で取引を終えています。

 一方、中国政府政はどの程度市場に介入する意向なのか、また希望する株価水準について、まちまちなシグナルを送っています。政府はこれまで株式を購入して市場を支え、経済を浮揚させるセクターに投資してきました。しかし最近では株価を上昇させるような刺激策を行う意向を一切示していない、とアナリストたちは指摘しています。

 1年前の2015年初頭は、多数の新聞の論説が株式市場について強気のコメントをしていました。これは上海市場が6月までに、世界金融危機以降の最高値に上昇するのを後押ししました。

 深圳市場で割高で取引されている理由の1つは、上場する企業の多くがテクノロジー、小売りやヘルスケアといったセクターに属すことがあります。これらの産業部門は中国が重工業への依存からシフトするにつれて、経済成長を促すセクターだと期待されています。

 たとえそうだとしても、バリュエーションはめまいするほどの高さに達しました。極端な例を挙げると、中国に特化したデータベースのウィンド・インフォによれば、アパレル会社の上海美特斯邦威服飾の株式は今年の予想利益の1104倍、インターネット運営会社の上海鋼聯電子商務は2440倍で取引されています。

投資家たちは、企業が赤字になっている時でさえ、株式を積極的に購入してきました。上海市場に上場している電力会社の広東梅雁水電は中国でのエネルギー需要の低迷を受けて2015年当初3四半期と2014年に赤字を計上しました。しかし乱高下のあと、同社株は8月以降53%上昇しました。これは政府機関である中国証券金融が筆頭株主になったと発表されたためだったのです。中国証券金融はいわゆる「ナショナルチーム(政府の株価下支え策を実行する金融機関)」の一角で、最近数カ月間にわたり一部中国株下支えのため市場に定期的に介入していました。これは市場全体の株価押し上げを狙った介入だったのです。

 深圳証券取引所の新興企業向け市場「創業板(チャイネクスト)」の株式など数百万元相当の株式を所有している北京在住のマーク・ホーさんは今年になって、すべての保有株式を売却しました。最近の急落で市場の地合いが悪化したと判断したためです。

 同氏は「市場には構造的なリスクがある」と述べた上で、中国の投資家は優良株には低い評価しか下さずに小型株を過大評価してきたと指摘しています。(ソースWSJ)

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