米グーグルが2005年に初の株主向け年次報告書に記載したリスクは今も存在します。同社はこう指摘していました。「PC以外の通信機器向けのテクノロジー」を開発しなければ、「わが社はオンラインサービス市場で拡大しつつある分野の高いシェアをつかみ損ねるだろう」と。
2014年には、グーグル検索にアクセスする主要な手段が携帯電話になりつつありました。検索はグーグルにとって最も収益率が高いサービスです。収入の高いスマートフォン所有者はアップルの「iPhone(アイフォーン)」を使ってグーグルの検索サービスを利用することが圧倒的に多かったのです。
ブルームバーグ・ニュースは今週、米オラクルの代理人の証言として、グーグルが2014年にアップルに10億ドル(約1200億円)を支払って自社の検索エンジンをiPhoneに標準搭載していたと報じました。オラクルとグーグルは長年、法廷闘争を続けており、証言は14日の審問で飛び出しました。グーグルは現在、持ち株会社アルファベットの傘下にあります。
グーグルがアップルに多額の支払いをしていたことで、収益性の高いオンラインサービスへのアクセスではスマホが鍵を握っていることが明確になったのです。グーグル、アップル、オラクルはいずれもコメントを差し控えました。
グーグルは2005年の年次報告書の発表直後、携帯端末向けの基本ソフト(OS)のアンドロイドを買収し、ユーザー数が10億人を超える世界最大の携帯向けOSを育て上げました。
アンドロイドは当初、マイクロソフトへの防衛策として構築されたのです。しかし、2007年にiPhoneが登場したあとは、グーグルはアップルの端末に足がかりを残しつつ、アンドロイド端末経由でサービスを提供することを狙うようになったのです。
ブルームバーグの報道によると、オラクルの代理人は、アンドロイドによるこれまでの売上高が310億ドル、利益が220億ドルに上ることも明らかにしました。売上高の内訳ははっきりしませんが、おそらくアプリやメディアを扱う「プレイ」ストア経由の売り上げのうちグーグルの取り分や、アンドロイドのユーザーに表示された広告の収入も含まれているとみられます。グーグルにとってはアンドロイド端末で表示されたほうが広告の収益性は高いのえす。アップルに収入の一部を渡す必要がないからです。
アンドロイドがなければ、グーグルは検索エンジンを利用してもらうために今より大幅に高い金額を機器メーカーなどに支払わなければならなかったでしょう。
ブラウザ「ファイアーフォックス」のメーカーのモジラで最高技術責任者(CTO)だったアンドレアス・ガル氏はアンドロイドのおかげでグーグルの検索エンジンが「携帯電話で質問するのに最初に訪れる場所となり、優位に立った」と話しています。「彼らが独自の携帯端末用OSの開発に何十億ドルもの資金を投じるのはそのためだ」。
グーグルがアップルに金を支払って検索エンジンを搭載してもらうのは、検索結果の近くに表示される広告をユーザーがクリックするたびに広告主がグーグルに料金を支払うからです。ゴールドマン・サックスの推計では、グーグルは2014年に携帯端末からの検索で約89億ドルの広告収入を確保。このうちアップルの端末からの検索はおよそ75%を占めるとみられています。
グーグルは最も使用頻度の高い検索ワードを入手して、検索結果の向上に役立てることも望んでいます。
ガル氏は「検索して結果をクリックするたびに検索結果のランク付けを手伝っていることになります。みんながクリックする答えが一番いい答えだから」と言います。「グーグルがこれほど高額を支払っても検索で提携する理由はここにある」のです。
グーグルは今も、アップルのiPhone向けウェブブラウザ「サファリ」上で標準の検索エンジンに採用されています。ただ、アップルはiPhoneでアプリ内の情報を検索できるようにしてグーグルへの依存度を下げる動きを進めています。
アップルの「アップストア」が提供するアプリは100万種類以上で、累計のダウンロード数は1000億を超えます。アプリを発掘する新興企業ボタンの共同創業者のクリス・マダーン氏によると、アップルはこうしたアプリを活用して、検索サービスでリードするグーグルを追い上げる可能性があるといいます。(ソースWSJ)
2014年には、グーグル検索にアクセスする主要な手段が携帯電話になりつつありました。検索はグーグルにとって最も収益率が高いサービスです。収入の高いスマートフォン所有者はアップルの「iPhone(アイフォーン)」を使ってグーグルの検索サービスを利用することが圧倒的に多かったのです。
ブルームバーグ・ニュースは今週、米オラクルの代理人の証言として、グーグルが2014年にアップルに10億ドル(約1200億円)を支払って自社の検索エンジンをiPhoneに標準搭載していたと報じました。オラクルとグーグルは長年、法廷闘争を続けており、証言は14日の審問で飛び出しました。グーグルは現在、持ち株会社アルファベットの傘下にあります。
グーグルがアップルに多額の支払いをしていたことで、収益性の高いオンラインサービスへのアクセスではスマホが鍵を握っていることが明確になったのです。グーグル、アップル、オラクルはいずれもコメントを差し控えました。
グーグルは2005年の年次報告書の発表直後、携帯端末向けの基本ソフト(OS)のアンドロイドを買収し、ユーザー数が10億人を超える世界最大の携帯向けOSを育て上げました。
アンドロイドは当初、マイクロソフトへの防衛策として構築されたのです。しかし、2007年にiPhoneが登場したあとは、グーグルはアップルの端末に足がかりを残しつつ、アンドロイド端末経由でサービスを提供することを狙うようになったのです。
ブルームバーグの報道によると、オラクルの代理人は、アンドロイドによるこれまでの売上高が310億ドル、利益が220億ドルに上ることも明らかにしました。売上高の内訳ははっきりしませんが、おそらくアプリやメディアを扱う「プレイ」ストア経由の売り上げのうちグーグルの取り分や、アンドロイドのユーザーに表示された広告の収入も含まれているとみられます。グーグルにとってはアンドロイド端末で表示されたほうが広告の収益性は高いのえす。アップルに収入の一部を渡す必要がないからです。
アンドロイドがなければ、グーグルは検索エンジンを利用してもらうために今より大幅に高い金額を機器メーカーなどに支払わなければならなかったでしょう。
ブラウザ「ファイアーフォックス」のメーカーのモジラで最高技術責任者(CTO)だったアンドレアス・ガル氏はアンドロイドのおかげでグーグルの検索エンジンが「携帯電話で質問するのに最初に訪れる場所となり、優位に立った」と話しています。「彼らが独自の携帯端末用OSの開発に何十億ドルもの資金を投じるのはそのためだ」。
グーグルがアップルに金を支払って検索エンジンを搭載してもらうのは、検索結果の近くに表示される広告をユーザーがクリックするたびに広告主がグーグルに料金を支払うからです。ゴールドマン・サックスの推計では、グーグルは2014年に携帯端末からの検索で約89億ドルの広告収入を確保。このうちアップルの端末からの検索はおよそ75%を占めるとみられています。
グーグルは最も使用頻度の高い検索ワードを入手して、検索結果の向上に役立てることも望んでいます。
ガル氏は「検索して結果をクリックするたびに検索結果のランク付けを手伝っていることになります。みんながクリックする答えが一番いい答えだから」と言います。「グーグルがこれほど高額を支払っても検索で提携する理由はここにある」のです。
グーグルは今も、アップルのiPhone向けウェブブラウザ「サファリ」上で標準の検索エンジンに採用されています。ただ、アップルはiPhoneでアプリ内の情報を検索できるようにしてグーグルへの依存度を下げる動きを進めています。
アップルの「アップストア」が提供するアプリは100万種類以上で、累計のダウンロード数は1000億を超えます。アプリを発掘する新興企業ボタンの共同創業者のクリス・マダーン氏によると、アップルはこうしたアプリを活用して、検索サービスでリードするグーグルを追い上げる可能性があるといいます。(ソースWSJ)
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