マックンのメモ日記

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パナソニックも大赤字を計上、32年ぶりの安値!一方、アップルにも変調が!

2012-11-01 20:27:25 | 経済・金融・投資
1日の東京株式市場でパナソニック株が急落しました。制限値幅の下限、ストップ安の414円で寄り付きその後も軟調な値動きが続いています。この水準は1975年2月19日以来の価格であり、約37年ぶりの安値です。これは前日に業績の大幅悪化通しを発表したことが嫌気され売りが膨らんだものです。ソニーと言いシャープと言い日本の名だたる企業であり、世界でも名だたる企業が軒並み業績悪化に苦しんでいます。

前日の取引終了後に2013年3月期の連結最終損益の予想を、500億円の黒字から7650億円の赤字に引き下げると同時に、年間配当もゼロにすると表明したのです。すでに前から、業績が悪いと言いていたので予想はしていたものの、これほどの巨額の赤字は想定外という事なのでしょう。それも2期連続で大幅な最終赤字を計上したのですから今の株価水準でもまだ高く、これからも下がっていく可能性は十分あります。

市場ではテレビ事業に関わる中核商品として期待した太陽電池やリチュウムイオン電池などでも苦戦しており、収益回復の見通しが立たない状況です。そのため財務体質が悪化したことで増資に踏み切ると言う観測も出ています。これまで日立や日産自動車など巨額のリストラ損失を計上した企業は、その後業績はV字回復をしていますが、2期連続の巨額赤字という事で、改革に手間取っていることが市場での信頼回復の遅れにつながり今回の急落となったものと思います。都賀社長は「投資判断や環境変化への対応に問題があり、思ったリターンを生めず、減損に至ることを繰り返している。これは普通の会社ではない」と語っています。

来期以降は最終損益の大幅な改善が期待できると言うのですが、稼ぐ力が弱まり、投資余力が乏しくなっているわけで、赤字部門のリストラをしたところで、そもそも稼ぐ力がなければ業績が回復することはないでしょう。成長シナリオを示すことが大切で、それができなければ今後も赤字が続くという事も考えられます。従業員が多いだけに地域に与える影響も大きく、リストラなどが行われれば会社だけでなく従業員にも大きな影響が出ることも予想されます。いずれにしても今の状況から見ると復活への道のりは険しそうです。

話は変わりますが、こちらは米アップルの話です。業績は絶好調という事で9月には一時700ドル台をつけほどですが、ここにきて株価に異変が起きており株価が急落しています。31日の終値は7月末以来の600ドル割れとなったのです。最新OS「iOS6」の地図誤表示問題や新タブレット「iPodmini」の価格、有力幹部の退任人事などで、アップルの成長力を懸念する投資家が増えているそうです。31日の米株式市場でアップル株は売られ、一時は前日終値に比べ約3%安い587.70ドルまで下がり、1か月余りで約17%下落してしまいました。

急落した原因の一つは「iOS6」の地図表示でミスが多発したことや、経営陣の内部対立も報じられるなど将来への懸念を抱かせたからです。やはりジョッブズ氏が亡くなったことで地図ミスが出たことや、ちょっとした憶測で市場の信任が得られなくなっているようです。しかも製品面では、11月2日に発売する画面サイズが7.9型の小型iPadが苦戦するのではないかと予想する声も出ているのです。なぜなら小型iPadは利幅が薄いうえに、MSやアマゾン、サムスンなど多くの会社がだしており、販売合戦が予想されるからです。勢い製品の値下がりにつながり値幅の薄い9型のiPadは安値戦争に巻き込まれ苦戦すると言うものです。

アップルと言えどもその成長はいつか限界が来るという事です。それが9月に付けた700ドル台であり、あとから振り返ればやはりそうだったのかという事になるかもしれません。ジョッブズ氏の存在の大きさを改めて感じさせます。欧州問題に、中国の成長減速、日本企業の業績の悪化、米でのIT企業の雄であるアップルの変調などが重なれば、世界経済も変調をきたしかねず、先行きの不安も懸念されます。