ドイツ北部を中心に感染が拡大している腸管出血性大腸菌「O(オー)104」について、ドイツのニーダーザクセン州農業省は5日、同州内で栽培されたスプラウト(新芽野菜)が原因の可能性が高いと発表しました。ただ、公共放送ARDによると、連邦保健省などは「現時点では早急な判断をしない」と慎重な態度をとっているそうです。報道によると、同州農業省が感染経路などを調べたところ、州内の農場からのスプラウトにつながったとのことで、この農場の従業員1人が感染していると言います。同省は、「決定的な証拠はまだないが、間接的な証拠は明白」として、スプラウトの消費を控えるよう呼びかけています。
この菌に感染すると腎機能が低下する溶血性尿毒症症候群を発症する例が多いそうです。まず腹痛や下痢の症状が出るそうで、この大腸菌の仲間には日本でも食中毒を起こした「O(オー)157」や「O111」なども同じ仲間だそうです。潜伏期間は通常48~72時間だそうですが、10日間ほどの場合もあるようです。WHOによると、ドイツでは感染者の6割がなぜか成人女性だそうで理由は不明だそうです。日本の北里大学(分子細菌学)の阿部章夫教授は「症状は、ひどい下痢をして、腎臓の機能がやられて。場合によっては、急性脳症に発展して、死亡するケースがあります。野菜などは、きちんと洗ったあと、どうしても心配な場合は、100度のお湯で数秒ゆがくだけでも、殺菌されたことになる」と話しているそうです。
今回は、まだ理由がはっきりしないこともあり、世界保健機構は新種の大腸菌の可能性もあると警戒を強めています。DPA通信によれば、ドイツ国内の死者は22人、感染者は2700人を越えたと言っています。スウェーデンでも1人が死亡。ドイツに旅行した米国人にも感染の疑いが出るなど、欧米12各国に感染が広がったそうです。感染問題は5月中旬に表面化したそうですが、拡大防止するには発端となった場所や経路の解明が急務だが、その作業にてこずっているのが現状です。主に感染者が何を食べたのかを追跡調査をするのですが、時間も経過しており、いったん感染源と疑った作物から菌が検出されない例が相次いでいるような状態です。独当局者らは、感染がピークを越したかどうかはまだ分からないとしています。欧州疾病対策センター(ECDC)によると、ドイツでの溶血性尿毒症症候群(HUS)発症者は627人に上り、このうち15人が死亡した。HUSを発症しなかった感染者は1605人と推定しています。
ヨーロッパで22人の死者が出るなど、猛威を振るっている「O(オー)104」の影響は、日本にも及んできています。国内の航空会社は急きょ、機内食のメニューを変更。東京都内の洋食店からも、困惑の声が上がっています。ドイツから帰国した人は「キュウリは、4~5日前になくなりました。ちゃんとしたホテルでは、がたっと生野菜が減りました」と話していたそうです。全日空では、ドイツから来た便の機内食について、これまでヨーロッパ産の生野菜を使用してきたそうですが、ファーストクラスの生のトマトを、ボイルされたカボチャに代えるなど、変更がなされています。「マリネ」の器として使っていた生のトマトを、ガラスの器に。さらに中身も、火を通したカボチャに変更するなど、全日空では5月27日から、ドイツからの便の全クラスで、生野菜の提供を取りやめています。日本航空でも、サラダを温野菜に変更するなど、生野菜を控える動きが出ているそうです。O104は、これまで日本では1度も検出されていませんが、今回の事態を受け、細川厚労相は「日本でも、O104について検査ができるように、早急に対応していきたい」と述べました。輸入生鮮食料品の検査は、これまで「O157」と「O26」だけでしたが、O104についても、来週から全国31カ所の検疫所で開始するということです。
日本も放射能による食品などの風評被害が出たように、今回も大腸菌による風評被害が広がっていて、当初、感染源は、輸入されたスペイン産のキュウリではないかとされましたが、調査の結果はシロでした。O104に感染し、完治した女性は「もちろん、サラダは食べたわよ。イチゴも食べたし、お肉も食べた。よく覚えてないの」と話しています。次に浮上したのがモヤシで、検査を受けたレストランは、「わたしたち(従業員)も、同じものを食べたけれど、誰も食中毒にはなっていない」と話した。これまでの検査では、モヤシからもO104は検出されず、感染源をめぐっては混乱が続いています。結局、欧州委員会が176億円の減収補填を提案する事態となっています。
日本も決して他人事ではなく、欧州に出かける場合には、感染源が特定されていないし、ピースを過ぎたかどうかも分からないので、引き続き注意が必要です。
この菌に感染すると腎機能が低下する溶血性尿毒症症候群を発症する例が多いそうです。まず腹痛や下痢の症状が出るそうで、この大腸菌の仲間には日本でも食中毒を起こした「O(オー)157」や「O111」なども同じ仲間だそうです。潜伏期間は通常48~72時間だそうですが、10日間ほどの場合もあるようです。WHOによると、ドイツでは感染者の6割がなぜか成人女性だそうで理由は不明だそうです。日本の北里大学(分子細菌学)の阿部章夫教授は「症状は、ひどい下痢をして、腎臓の機能がやられて。場合によっては、急性脳症に発展して、死亡するケースがあります。野菜などは、きちんと洗ったあと、どうしても心配な場合は、100度のお湯で数秒ゆがくだけでも、殺菌されたことになる」と話しているそうです。
今回は、まだ理由がはっきりしないこともあり、世界保健機構は新種の大腸菌の可能性もあると警戒を強めています。DPA通信によれば、ドイツ国内の死者は22人、感染者は2700人を越えたと言っています。スウェーデンでも1人が死亡。ドイツに旅行した米国人にも感染の疑いが出るなど、欧米12各国に感染が広がったそうです。感染問題は5月中旬に表面化したそうですが、拡大防止するには発端となった場所や経路の解明が急務だが、その作業にてこずっているのが現状です。主に感染者が何を食べたのかを追跡調査をするのですが、時間も経過しており、いったん感染源と疑った作物から菌が検出されない例が相次いでいるような状態です。独当局者らは、感染がピークを越したかどうかはまだ分からないとしています。欧州疾病対策センター(ECDC)によると、ドイツでの溶血性尿毒症症候群(HUS)発症者は627人に上り、このうち15人が死亡した。HUSを発症しなかった感染者は1605人と推定しています。
ヨーロッパで22人の死者が出るなど、猛威を振るっている「O(オー)104」の影響は、日本にも及んできています。国内の航空会社は急きょ、機内食のメニューを変更。東京都内の洋食店からも、困惑の声が上がっています。ドイツから帰国した人は「キュウリは、4~5日前になくなりました。ちゃんとしたホテルでは、がたっと生野菜が減りました」と話していたそうです。全日空では、ドイツから来た便の機内食について、これまでヨーロッパ産の生野菜を使用してきたそうですが、ファーストクラスの生のトマトを、ボイルされたカボチャに代えるなど、変更がなされています。「マリネ」の器として使っていた生のトマトを、ガラスの器に。さらに中身も、火を通したカボチャに変更するなど、全日空では5月27日から、ドイツからの便の全クラスで、生野菜の提供を取りやめています。日本航空でも、サラダを温野菜に変更するなど、生野菜を控える動きが出ているそうです。O104は、これまで日本では1度も検出されていませんが、今回の事態を受け、細川厚労相は「日本でも、O104について検査ができるように、早急に対応していきたい」と述べました。輸入生鮮食料品の検査は、これまで「O157」と「O26」だけでしたが、O104についても、来週から全国31カ所の検疫所で開始するということです。
日本も放射能による食品などの風評被害が出たように、今回も大腸菌による風評被害が広がっていて、当初、感染源は、輸入されたスペイン産のキュウリではないかとされましたが、調査の結果はシロでした。O104に感染し、完治した女性は「もちろん、サラダは食べたわよ。イチゴも食べたし、お肉も食べた。よく覚えてないの」と話しています。次に浮上したのがモヤシで、検査を受けたレストランは、「わたしたち(従業員)も、同じものを食べたけれど、誰も食中毒にはなっていない」と話した。これまでの検査では、モヤシからもO104は検出されず、感染源をめぐっては混乱が続いています。結局、欧州委員会が176億円の減収補填を提案する事態となっています。
日本も決して他人事ではなく、欧州に出かける場合には、感染源が特定されていないし、ピースを過ぎたかどうかも分からないので、引き続き注意が必要です。