あとだしなしよ

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笛吹川

2006年01月05日 | 木下恵介
笛吹川

1960年 昭和35年 松竹大船
監督、木下惠介
出演、高峰秀子 田村高廣 市川染五郎 岩下志麻 川津祐介 田中晋二 中村萬之助 加藤嘉 井川邦子 小林トシ子

戦国時代の戦(イクサ)の様子を農民夫婦の人生を通して描く。戦国時代なのでショッチュウ戦をしています。田村高廣、高峰秀子の夫婦は彼の父親の代から戦国武将武田信玄(おやかた様)の治める土地の川沿いのホッタテ小屋で生活をしている。彼ら一族は領主のおやかた様から色々無慈悲な仕打ちをうけるが、彼らの息子達は『おやかた様にお世話になっているだ』と言い、夫婦の『昔から、オレたちはおやかた様に酷い目に合わされ続けてきただ。』の問いただしも聞かず、逆におやかた様を尊敬してついていってしまう。息子達はたび重ねて戦に参戦し、娘も城勤めに取られてしまう。戦はおやかた様側の負け戦となり、終に夫婦の子供は戦や処刑(坊主と一緒に焼き殺される)で全員死亡。お母さんは息子達を連れ戻すために逃走中の軍に着いて来たが、孫も戦に巻き込まれて惨殺されてしまう。生き残りは年老いた田村高廣さんが一人で、川で米を研いでいるシーンで幕となる。
戦国時代の『陸軍』といった感じの作品でした。戦国武将なんて所詮こんな奴等なんじゃないの?美味しい汁を吸おうとして貢献しても、いいように使われちまうんじゃないの?と言っている。皆様もお気をつけあそばせ。アップのシーンが極端に少なく、TVだと役者の顔がよく解からず。岩下志麻さんのデビュー作らしい。

キネマ旬報1960年度 第4位