鈍いなまくら刀で社会を斬る!

デザイン・サッカー・世の中など思ったことを(出来るだけ)冷静に、(極力)論理的に

B2BでなくBtoCのAKBが「恋愛禁止」な理由

2019年01月27日 16時54分27秒 | エンタメ
年始から、純烈・NGT48のスキャンダルが表沙汰になりました。

偶然なのかも知れませんが、興味深いのは両グループともにBtoCモデルのグループ
ということですね。
テレビ局というのはB2Bビジネスモデルですが、両グループともそこから外れた
周辺から起きたBtoCのイノベーティブなグループです。
そのグループにまとめて問題が起きたという平成最後の年になりました。

純烈の方は、BtoCのCとの関係性とは関係のない、メンバーのDVという問題
でしたが、NGTの方はBtoCのCとの関係性というビジネスモデルそのものに
起因する問題であったということが見えてきています。

まず、地元密着で会いに行けるアイドルというコンセプトは面白いと思いますが
シンプルに考えると、田舎に住んでいて、田舎にある劇場に通う、となると
生活圏は完全に地元のファンと一緒になります。

どうもNGTのメンバーが寮として住んでいるマンションも、一棟借りしたものではなく、
一般の人も住んでいる普通のマンションのようです。

完全に街に溶け込んでいるアイドルなわけです。
そして、金を多く払った人が、そのアイドルと何度も会えて顔も覚えて貰える。
田舎の狭いコミュニティの中で。

AKBグループにおけるCDは、通貨みたいなものです。
CDを大量購入することによって、色々な儲けが出てくるのです。
その儲けが握手会なわけです。

秋元康も馬鹿じゃないので(というか天才なんですけど)、それ以上のことが
起こるのは最初から予測していて、だからこそAKBグループは「恋愛禁止」としている訳です。

通貨であるCDを買いまくれる余力/財力のある客の行き着くところは、握手会を通り越して
付き合いたい、キスしたい、それ以上も…。となるわけです。これは自明の理と言えます。

流石に「ファンの人と付き合うの禁止」とか「客をつかまえる為に体でなんとかするの禁止」とか
それを明文化する訳にはいかないので、それらの行為をひっくるめて秋元康は「恋愛禁止」の
4文字にまとめたのです。

つまり、AKBの「恋愛禁止」は「アイドルはみんなのアイドル」という幻想を維持するために
出来たルールではなく、アイドルがBtoCビジネスの矢面に立たされ「太客(ふときゃく)」を
維持する為に具体的/物理的な恋愛行為に走ることを禁止するルールなのです。

このビジネスを考えた、秋元康の天才さ、商才に呆れるのを通り越して感動すら覚えます。

ちなみに「太客」って、水商売とか風俗で使う用語(隠語)です。

コメントを投稿