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ノートルダムの再建は新デザインで!

2019年05月11日 00時13分02秒 | デザイン
ノートルダム大聖堂ですが、残念なことに火災で焼失してしまいました。
本当に火災、火事、炎というのは恐ろしいものだと再認識させられました。

しかしながら、無くなってしまったものは取り返しがつきません。
寄付はいっぱい集まったようで再建は問題なく出来るでしょう。
問題はどのような建物を立てるか、ということです。

結論を書きますと、新ノートルダム大聖堂の尖塔デザインは、どう考えても
新しいデザインで行くのが正しいです。

焼失した建物も3Dデータはあるようなので全く同じものの再建は可能です。
しかしそれはやってはいけません。昔のままだと、ただのコピーですから。
東武ワールドスクウェアと同じです。
中国の内陸部の微妙なネズミとか微妙なモビルスーツの遊園地と同じです。

最新の技術とデザインとで新ノートルダム大聖堂の尖塔をつくるべきです。

なんて考えていたら、先日、TBS「クレイジージャーニー」で面白い回を見ました。
ニューヨークで100年前のリーバイス501を再現して販売している日本人職人がいる
という特集でした。

彼の501の再現は、道具から入っています。

二本針のミシン、ボタンホール作成機、ほつれ防止縫い機など
当時のものをアメリカの潰れた縫製工場からサルベージして、メンテナンスをして
使っていました。その心は「当時の道具がなければ当時の製品は再現出来ない」。
つまり当時の501に近づける為に当時の道具を揃えているのです。

逆説的ですがそれは全く正しい。

焼失したノートルダム大聖堂の尖塔は、当時の技術の粋を集めてつくられたものです。
あのデザインは当時の建築技術と工法がなければ実現出来ないですし、当時最先端の
建築技術と工法があったからこそ実現出来た(当時の)最新デザインなのです。

もし焼失した尖塔をそのまま再生するなら、当時の建築技術や当時の材料に近いもの、
近い製造方法を研究して、現代の道具であるクレーンやドリルを使わずに当時の工法で
つくりあげる必要があります。そうでなければただのパクリです。

当時のやり方で再建するという考え方を選択して、それにお金を使うのもアリですが、
私は過去を振り返らず未来を見て、現在の最先端の技術・工法・材料で出来る
最高のデザインをノートルダム大聖堂に適用し、100年後、200年後の人類へのレガシー
とするべきだと思うのです。

私にデザインを教えてくれた某教授が言っていた
「元々コンセプトカーを作る時、フランスはクレー、イギリスは木を使っていた。
 それがフランス車とイギリス車のデザイン、曲線の違いになっている」
という言葉を思い出し、尖塔は新デザインにして欲しいと強く思う今日この頃なのです。
(フランス?イギリス?クレー??木??については、うるおぼえ)


1 コメント

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Unknown (Unknown)
2019-05-15 00:13:11
へぇ~でもアストンマーチンって曲線的じゃない?ジャガーも。ランドローバーは直線的かな?
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