チャーはよく膝の上に乗ってくる。すると俺は撫でたり捏ねくり回す。ところが喉をゴロゴロ鳴らすどころかウーウー唸って出ていく。ならば来なければ良いのにまたやって来る。何度繰り返してもやってくる。何故だろうと考えた。
チャーはこのオレサマに大人しく寝床になれと思ってるようだ。そう考えると色々と腑に落ちる。こうやって猫は人を支配しようとしてるのだ。だいたい猫語を翻訳した時、命令形にするとしっくりくるのである。しかし少年の心を持った、じゃなかって大人げないオレサマはチャーが家に入りたいというのを無視して主としての威厳を時々見せつける。