曲学阿世:真実を追求し、虚実の世間に迎合するようなことはしたくない。

真実を曲解し不正な情報によって世間の人々にこびへつらい、世間にとり入れられるような、ことはしたくない。

リアルな活動の積み重ねが大きく開花する

2019年02月10日 12時47分01秒 | 政治経済、社会・哲学、ビジネス、

                                 

                       「植草一秀の『知られざる真実』」

                               2019/02/09

     リアルな活動の積み重ねが大きく開花する

             第2256号

   ウェブで読む:https://foomii.com/00050/2019020917335451953
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2月8日、参議院議員会館講堂において

「グローバリズムは私たちを幸せにするか!?
シンポジウム PART3」

が開催された。

満席の会場で熱気溢れる講演ならびにトークが繰り広げられた。

構成は第1部が堤未果さんによる講演、

第2部が堤さんを交えたトークセッションだった。

トークセッションにはソーヤー海さん、元農水大臣の山田正彦さんが加わり、
私がコーディネーターを務めさせていただいた。

TPP11が発効し、日欧EPAが発効し、日米FTA協議もこれから本格化
する。

グローバリズムが日本全体を覆い尽くすなかで、この動きを私たちはどう評価
するのか。

そのなかで、これらの動きに抗い、どのような活動を展開してゆくべきなの
か。

参加者の一人一人が問題を考察する、とても有意義な機会になった。

堤さんはTPP11や日欧EPAの制度的な枠組みを無味乾燥に解説するので
はなく、私たちにとって身近で、しかも切実な問題に絞り込んで、一つ一つに
丁寧に問題を掘り下げられた。

極めて分かりやすい、参加者の心を掴む卓越した講話をされた。

冒頭に取り上げた問題が水の問題だ。



昨年、安倍内閣は水道法を改定した。

水道事業を民間事業者に委ねる「コンセッション」が水道事業に導入される。

すでに宮城県や浜松市が水道事業のコンセッションを具体的に進行させてい
る。

公的事業を民間事業者に委託する「民営化」が急激な勢いで進展し始めている
背景にTPPや日欧EPAがある。

国境を越えてビジネスを強大化させる多国籍企業はなぜ水道事業や種子ビジネ
スに強い関心を示すのか。

答えは単純明快だ。

これらのビジネスが儲かるからだ。

資本の論理は単純明快。

儲かるから食い込んでくる。

ただそれだけだ。

世界のなかで水道の水を安心して飲むことができる国は非常に限られている。

日本は世界有数の水資源大国だ。

日本の国民は価値の高い水資源を安価に、無制限に利用できる特権を有してき
た。

しかし、水道が民営化されるとどうなるか。

水道料金は民間企業の裁量に委ねられることになる。



大資本は利潤を追求する存在だ。

利潤を拡大するために何をするか。

経費を抑えて料金を上げる。

事業者は利益を増大させ、利用者は高い費用負担を強要される。

世界で推進されてきた水道民営化は人々に不利益を与えてきた。

だからこそ、世界で水道事業が再び公営化されつつあるのだ。

日本は周回遅れで民営化を推進するという危険な逆走状態に突き進んでいる。

水道事業は公的管理の下に置き、公債発行で設備を更新するべきである。

経営が放漫化しないように、市民による経営監視の仕組みを作ればよい。

ひとたび民営化されてしまうと、公営に戻すことが非常に困難になる。

法外な違約金の支払いが求められ、事業者は巨額の損害賠償を求めることにな
るだろう。

民営化させてはならないのだ。

堤さんは『日本が売られる』(幻冬舎)を刊行されたが、

タイトルが「日本が売られた」ではなく「日本が売られる」であることに意味
があるのだと力説された。

「日本が売られる」ことを、まだいまなら変えられる。

変えなければならないのだ。

そのために、私たちはこれから、どのような取り組みを進めてゆくべきか。

シンポジウムでは大きな気づきが数多く与えられたと思う。



堤さんの講話は、水道から始まり、種子と食料の話に進んだ。

そして、私たちの知識と判断の源である「情報」の問題に進んだ。

インターネット空間での情報との接触が極めて大きな意味を持つ時代に移行し
ているが、そのインターネット上の情報が数少ない巨大資本によって支配され
ている現実に目を配る必要がある。

インターネット上の情報を操作することにより、市民の行動が、実は巧妙に誘
導されているのである。

市民は多数の同質な集団に区分され、それぞれの区分の市民が巨大資本の情報
誘導によって特定の方向に誘導される。

この現実が広がっていることを堤さんは指摘された。

その弊害を取り除くには、私たちが意識して、異なる主張を示す人々と、積極
的に交流することが必要なのだという。

異なる価値観、異なる主張の人々との対話のなかから、新しい道が見えてく
る。

特定の集団のなかだけで固まってしまうことが、実は巨大資本による情報操作
を容易にしてしまっていることへの認識が必要である。



トークセッションでソーヤー海さんが、集会参加者に重要な呼びかけをした。

隣に座っている人との会話を提案したのだ。

参加者は当惑した様子だったが、数秒もしないうちに、対話の輪が一気に広
がった。

参加者が自由に話を交換し合う。

稀有な体験が提供された。

ソーヤーさんは、大きな変革をもたらす「運動」のあり方を考え続けてきた。

グローバリズムやTPP、日欧EPAなどの難解な言葉を並べるだけでは「大
きな運動」の輪は広がらない。

自分たちの身近な世界、自分たちの幸せな世界の構築のためには何が必要なの
か。

○○に反対、○○を倒せという、ネガティブな行動ではなく、みなで幸せの経
済をつくろうという、ポジティブな発想が「大きな運動」=「ムーブメント」
を引き起こすのだということを強調された。



元農水相の山田正彦氏は、種子法廃止に対して、日本全国の自治体による種子
法廃止の効力を無効化する条例制定のアクションを日本中に広げている。

現実にその成果が全国で顕在化している。

変革はローカルから広がる。

この真実を現実の行動によって示されつつある。

閉塞感が強まる日本社会、日本政治であるが、希望の光が消えているわけでは
ない。



堤さんは昨年8月に米カリフォルニア州の裁判所がモンサントに対するグリホ
サートによるがん罹患に対する損害賠償請求訴訟で原告勝利の判断を示した事
例を紹介された。

本ブログ、メルマガでも詳報してきたが、モンサント社に総額320億円の損
害賠償を命じる画期的な判決が示されたのである。

地道な活動が、あるとき、突然に開花することがある。

いま、世界中でこうした「新しい変化」が観察され始めている。

ローカルから、そして、リアルな伝達、地道な活動の連続が、やがては大きな
変革を引き起こす。

日々の変化に目を奪われると絶望に陥り、悲観が支配してしまいがちなのが現
状ではあるが、少し視野を広げて、世界中で起きている小さな変化を拾い集め
ると、そこに大きなる希望の芽が広がっている。



オールジャパン平和と共生は、戦争と弱肉強食の日本政治、日本社会を、平和
と共生の社会、平和と共生の政治に転換することを呼び掛けているが、新しい
運動方針は愛・夢・希望に満ち溢れたものでなければならないと考えている。

その方向を

「ガーベラ革命」

という言葉に託した。

色とりどりのガーベラの花は多様性の象徴でもある。

ガーベラがあるだけで人々の心が明るくなる。

ガーベラには進歩、前進、限りなき挑戦、そして希望という意味がある。

すべての人が笑顔で生きてゆける社会

すべての人が笑顔で生きてゆけるための政治

を実現する運動として

「ガーベラ革命」

を提唱している。

3月2日土曜日、午後1時半から

東京神保町の日本教育会館・一ツ橋ホールにおいて

消費税廃止へ!
2019政治決戦必勝!総決起集会
ガーベラ革命で共生社会を実現しよう!

を開催する。

参加費は無料。

一人でも多くの主権者の参集を求めたい。

 
 
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