「たった今、これが参りました」 リーファス・ヴァン・オールディンは 何気なく 手紙 を受け取ったが、上書きの、 女性のものらしい流れるような書体を見ると、 まるで人が変わったように相好を崩し、 厳しい口元を緩めた。 手紙を片手にエレヴェーターに 歩み寄った時にも、 まだ口元に 微笑が浮かんでいた。 【A・クリスティー作 「ブルートレイン殺人事件」】 |
【9月の入道雲】
日中は、まだまだ暑いけれど、
さすがに朝晩は、
めっきり涼しくなりました。
おまけに今日の空は快晴。
その空は秋の気配たっぷり。
写真は正午の空ですが、勿論、
夏も同居しているようですね。
この空ですと・・
今日も夕立、降るのかしら・・?
夏の象徴である朝顔やハイビスカスも、すこぶる元気。
ただ光と影は、くっきり、はっきり。
そして網戸や床に映る、ゴーヤの葉影。
特に薄いグリーンにグレーの網戸の自然模様は、
殊の外、お気に入り。今ならではの、とって置きの光景でしょう。
ところで最近は、すっかり縁遠くなってしまった手書きの文字。
今、何とかして文字を書こうと苦心しています。
それでも、メモ程度の走り書きはするのですが、
改まって書く事は皆無に近い状態。ましてや縦書きに至っては。
縦書き保存会会員(自称)としましては、
これではいけないと・・。~なんて。
そんなこんなで。
今、お礼状、その他、率先して書く事にしています。
早速、昨日の葡萄のお礼状をしたためました。
生憎、季節の葉書を切らしています。
PC での手作り葉書も面倒・・という事で官製葉書で。
尤も遥かに年上の方ですから、これでいいのかも知れません。
そうそう今日の引用文も A・クリスティーから。
(やっと読み終わりました)
そう言えば、手紙を貰って思わず微笑む事って、ありますね。
ポストから受け取り、封を開けるまでの時めく “間(ま)”。
元来 「時間」 とは、“時めく間” だった・・。
所作、1つ1つにも情緒があるという訳です。
真珠の粒がほろほろとこぼれるような美しい言葉を紡(つむ)ぎ、
それを心を込めて綴る・・。そんな風でありたいです。
こんばんは。お久しぶりです。
日本語というのはやはり縦に書くもので、それが一番自然で美しいというのは、毛筆において更に際立ちますね。
俵屋宗達の下絵に本阿弥光悦の書が重なった「鶴下絵三十六巻歌仙和歌巻」をご覧になったことがおありですか。言葉や文字に対しての非常に発達した高度な感覚は東洋の宝です。
それにしても美しい字ですね。ほれぼれします。
「縦書き保存会会員」、Koheiさんも・・? 本当に奇遇ですね~。(笑)
>日本語というのはやはり縦に書くもので、
それが一番自然で美しいというのは、毛筆において更に際立ちますね。
仰る通りです。
ただ毛筆など折角書いたのに汚れてしまうと、がっかりですが、
それでも縦書きの魅力には勝てません。
「鶴下絵三十六巻歌仙和歌巻」、残念ながら見た事、ありません。
教えて下さって有り難うございます。
それにしても昔の武士などの文字の美しいこと!
やはり毎日の練習の賜物でしょうね~!
>それにしても美しい字ですね。ほれぼれします。
いえ、いえ、私の字なんて。
ぼかしていますから欠点が見えないだけです~。
ホント、練習の必要性を感じている昨今です。