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【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

琥珀色の滴(しずく)

2011-07-17 15:17:15 | 趣味の器(壺)~その他




次の朝、ドアにてきぱきしたノックがあって、
ミス・マープル の “どうぞ” に応じてドアが
開けられ、中年の婦人が茶のポット、
コップにミルク壺、それに バター付きパン
小さな皿を載せた盆を持って、入って来た。
「朝のお早いお茶でございます」
とにこにこしながら言った。
「良いお天気でございますね。
もうカーテンはお開けになっておりますんですね。
良くお休みになれましたか?」
              【A・クリスティー作 「復讐の女神」】


   快晴の空が続きます。空には1片、2片の雲。
  午前9時半で早くも30度を越す暑さですが、風がそよ吹き、
  午前中は扇風機だけで何とか我慢出来ます。

   でも、まだ7月も中旬。これからが長いですものね。
  それでも光と影の濃淡が、やけにくっきりして来た気がします。

   それにしても・・ふとした事で感じるこの感覚、匂い・・
  季節の匂いとでも申しましょうか、子供の頃の夏休みと同じもの。
  懐かしさ。柄にもなく感慨に浸っています。





   さて、『アンの世界』 でもすっかりお馴染みの “バター付きパン”。
  ここでも共通点。『アンの世界』 が英国の流れを汲んでいる事が良く分かります。

   バター付きパンと言って思い出すのは、デービー
  (グリーン・ゲイブルスに引き取られた双子の兄妹です)

   そう言えば少々、お腹が空いて来ました。
  “バター付きパン” でもいいのですが、私は “マフィン” を。

   そして今日のカップは、私が “アンのカップ” と呼んでいるカントリー物で。
  (ただ、このカップ、随分前に 【アップ済み】 です)

       女の子の柄(アン)ですが、
    男の子(デービー)の物もあります。
  
     こんな風に受け皿にはカップと
      同じ絵が描かれています。
       可愛いでしょう・・?      

    そうそう、隅っこの方に写っている
        緑の瓶も実はお酒が
        入っていたものです。
  
    この上に籐が巻き付けてありましたが
         取り除きました。

          あら、あら・・
     世の中は 「断舎離」 ブームだと
          言いますのに。
  
     こんな物まで取っていたのでは物が
    溢れるのも仕方ない事かも知れません。
        何とも困ったものですね。

薔薇の蕾の物語

2011-07-13 17:21:51 | 趣味の器(壺)~その他





【開花した薔薇】


アンは・・・・・
特別美しいガウンをまとっていたのである。
元を言えばそれは薄紗うすしゃ上衣うわぎの付いた
クリーム色の簡素な絹地に過ぎないのだが、
フィルが・・・・・それに一面小さな 薔薇の蕾
刺繍すると入って聞かなかったのである。
フィルの器用な指先のお陰で、
それはレドモンド中の少女の
羨望の的となるほどの衣装となった。
パリから服を取り寄せるアリー・ブーンでさえ、
アンがレドモンドの大階段を裾を引きながら
上って行く時、その 薔薇の蕾 模様の作品を
憧れの眼差しでいつも眺めるのであった。
                 【「アンの愛情」 第26章】
 



【「香蘭社製」 のカップ(2客) & ケーキ皿(5枚)】


   カ~ッと起床時から太陽の割には
  涼しい朝を迎えました。

   そう言えば、昨夜はいつもよりは
  涼しかった気がします。

   とは言ってもその涼しさは、
  せいぜい午前中まで。

   時間の経過と共に気温は鰻登りです。
  それでも今日は風があるのが
  一つの救いでしょうか・・。

   家の中に吊り下げた風鈴が時折、
  「チリ~~ン」 と鳴る音に、
  いささかの “涼” を感じてもいます。

   ~なんて記していて、まだ7月も
  半ばになっていない事に気付きました。
  どうやら今年の夏も長くなりそうです。

   そんな中、まだ目覚めたばかりの
  ような薔薇の蕾を見つけました。

   花開いた薔薇もいいけれど、
  蕾も素敵ですね。可憐です。

     言うまでもなく 『アンの世界』 には
    薔薇の蕾がよく登場します。
    上記の引用文しかり又、お皿の模様などにも。

   そんな事もあって、薔薇の蕾模様には目のない私。
  以前にも紹介しましたが、写真は(上から4、5枚目)私のお気に入りの品です。
  「香蘭社製」 ですが、箱も素敵ですものね。

   そうそう、こちらにも何度も登場している、
  ワンピースの裾を利用した、「薔薇の蕾のカフェカーテン」。(今日も登場です)
  
   フィルは既製品に薔薇の蕾を刺繍したのですね。
  こんな風に、ちょっと手を加え、自分だけのオリジナルな物を創造する・・。
  何だか私にも似た所がある気がして、嬉しくなってしまいます。



   こちらは昨日の黄昏の空。
  ふと見上げた空に虹のアーチ・・。慌てて2階に駆け上がりました。
  何とかカメラに治まりホッ。刹那の時間の1枚です。  

“白い追憶” のとき

2011-06-17 16:12:56 | 趣味の器(壺)~その他



【採れたての 「ドクダミ茶」】


「まあ、秋海棠エレファンツイヤーズ が沢山あること!」
ダイアナは叫んだ。(中略)
「どうしてこんな優しい、羽根のようなものに、
象の耳なんてそんないかめしい名前が
付いているんでしょうね?」
とプリシラが聞いた。
アンは、「最初、名前を付けた人が、
全然、想像力がなかったのか、
又は、あり過ぎたのか、どちらかよ」
                  【「アンの青春」 第13章】

                             【ピンクの絨毯の小径 (ゼラニウム)】
   スッキリとは行かないまでも
  昨日の雨は上がりました。

   それでも雨上がり後の、
  キラキラ感は健在。

   ふと、今年は放射能汚染で、
  それどころではない事に気付きました。

   でも、楽しんだっていいですね。
  今、この時をこの瞬間を。

   さて、“白い追憶” などと言う、
  およそ “ドクダミ” という名前に
  そぐわない花言葉を貰った、
  今年のドクダミ茶、第1弾が完成。
  (昨年は、【こちら】

   「ドクダミ」 なんて、よろしくない
  名前を付けられたものですから、
  せめてもの償い・・?
  (という訳でもないでしょうが)
  ロマンティックな花言葉です。

   勿論、「十薬(ジュウヤク)」 という別名もありますが、
  あまりにも 「ドクダミ」 は、インパクトありますものね。
  
   「オオイヌノフグリ」 も 「星の瞳」 という、
  ロマンティックな別名がありますが、なかなか・・です。
  物事は最初が肝心という事かも知れません。



   そんなこんなで・・。早速、採れたてのお茶で、お茶時間と致しましょう。
  ドクダミ茶は匂いが・・という方もいらっしゃいますが、私は平気。
  それどころか美味・・~なんて思うのですから、人の嗜好は様々です。

   こんな素朴なお茶は、ざっくりした土物の器がいいですね。
  今日は、日本最古のもので日本の焼物の 「ふるさと」 と言われる、
  「備前焼」 で統一しました。お茶請けも渋く? 野沢菜で。

器と季節のハーモニー

2011-04-13 16:26:18 | 趣味の器(壺)~その他


「アンだってカクテルやシェリーを
飲まない訳ではありませんが、
あの人は元来、 お茶のお盆を前にして座って
いるのが1番ぴったり
というタイプですからね ――
美しいジョージ調風の銀のティーポットや、
見事な磁器の紅茶茶碗を載せたお盆を前にして」
                  【A・クリスティー作「娘は娘」】


   今日も穏やかで快晴の空が続いています。
  それでも早朝は花冷えでしたが、日中は昨日以上の気温の上昇も。

   そして庭では、冬の間は全く姿を見せなかったドクダミが、
  ツンツンとして(まだまだ小さな葉っぱですが)顔を覗かせるようになりました。

   私は、お茶にしますので大切な大切なもの。
  このドクダミ、年々増えて去年は沢山採集しましたのに、採る時期を間違え、
  一部カビさせてしまいましたので、今年こそは・・と思っています。



   さて、こちらの写真。
  カップが2つ、仲良く並んでいますが、今日はカフェ開店という訳ではありません。

   ちょっとユニークなカップが出て来ましたので、
  今日は、このカップでお茶を・・という訳です。和洋折衷。
  飲み物も珈琲、紅茶、日本茶と・・種類を選ばないようです。

   今日は白い方のカップで頂きましょうか・・。
  こちらのカップ、いつか箱根に行った時、求めた物でしたっけ。
  それぞれに思い出のカップ。しまい込まないで使わないといけませんね。

   ところで “すみれのような人・・” とは、『赤毛の アン 』ですが、
  偶然にも上記の “お茶のお盆を前にして座っているのが似合う”
  というのもアン。お盆も、ティーポットと同じく銀製なのでしょうね。

   そう言えば、銀ではなく、ゴールド使いのこのカップ、
  そこら辺のお茶も、美味に感じられ・・。
  ちょっぴり優雅な気分になれるのもいいですね。      

和の手ざわり

2011-02-10 15:55:05 | 趣味の器(壺)~その他


   寒い! と思って起きた割には
  部屋の気温は、12.5度。

   それはそうですね。
  昨日の15度は論外でしょうから。

   ただ、空だけは、
  久し振りに冬のそれに。

   この処、白く霞んだ空ばかり
  眺めていましたから、
  やけに新鮮です。

   でも今晩辺りから
  寒くなるそうですね。
  私の町ならず、あちこちに雪マークが出ています。

   さて、冒頭の写真。
  私のブログは、カテゴリー的に
  どうしてもダブってしまうのですが、
  その中で今日は器に焦点を。

   今日も、コンセプトは 「和」。
  こちらの蝋燭立ては先日の
  【カフェ】 に登場済みです。
  
   つい4日前ですので、ご記憶の方も、
  いらっしゃるかも知れませんね。
  備前焼です。お湯呑も。

   そして今日の香りは、お茶。
  茶香炉を引っ張り出して来ました。

   オイルは、それこそ始終焚いて
  いますが、今日のお茶は本当に
  久し振り。何年振りでしょう。

   何とも香ばしい香り。
  そう、お茶を売っているお店の前を
  通ると漂って来る香り。

   珈琲の香りもいいですが、お茶の香りも最高。心が落ち着きます。
  そうそう珈琲で思い出したのですが、珈琲豆もイケるそうですね。
  「豆」 でも 「粉」 でも。珈琲豆の場合は、アルミホイルを敷いた方が良いそうです。   

おとぎ話の続き

2011-01-18 16:18:26 | 趣味の器(壺)~その他




   起床時は南の空にキラリと輝く
  明けの明星と雲一つない空。

   その後は、
  刻々と変わる刹那の空に。

   いつの間にどこからか、  
  一筋の雲が現れたかと思うと、
  今度はそれが何重にも。

   力強い日の出の後は、
  連なって厚い雲に。

   その隙間から太陽の光。
  所謂、「天使の階段」 ですね。

   その 「刹那との逢瀬」 も
  午前 10時頃には終わり。
  その後は又、晴れ渡りました。

   昨日と違って今朝は、
  白い世界ではありませんでしたが、
  全く同じ気温の 9.5度。

   やはり如露の水は凍っています。
  ただ一昨日の氷は、カチカチに凍っていましたが今朝は揺れる氷。
  ほんの少し寒さは緩んだようです。

   




   ・・・ 略 ・・・嵐の時でさえ、
  グリーンゲーブルズにはそれ独特の楽しさがあった。
  ストーブの前に座り、林檎やキャンディーをほおばりながら、
  ちらちら天井に映る炉の火を見守っているのは良い気持ちだった。
  むせぶような風の音を外に聞きながら摂る夕食の何と陽気なことか。”
    
                                【「アンの幸福」 第2年目 6.】









   



   さて、こちらは 『アンの世界』 のように嵐もなく、穏やかなものです。
  尤もここ数日、かなり冷えますが・・。

   でも今は、厳寒の 1月。
  暖房で温められた部屋と外気温の差が激しいのでしょう。

   水蒸気で外が見えません。
  家には良くない結露ですが、お陰様でちょっとしたアン気分。

   丁度、お腹も空いて来ましたし・・お茶の時間と致しましょう。
  そうそう器はいつかの 【会津塗り】 です。湯呑は、「備前焼」。

   こうなりますと ・・ 「おとぎ話」 の続きでも読んでみたくなりますね。
  おとぎ話ではありませんが、取り出したのは三浦綾子の小説、『残像』。

   ページの色は、すっかり変わっています。本当に何年振りの再会? でしょう。
  もう、ほとんど初めてと同じですが、根底には淡い思い出も。
  そして又、新たな発見も。






受話器を置いた優子は、
白い顔を窓に向けて、呆然と突っ立っていた。
涼しい目元が、暗く翳っている。
水色のレースのカーテンを透かして、
真夏の日を弾き返す大通り公園の芝生が見える。
この大通り公園は
・・・(中略)
 「ねえ、いいこと。優子さん、今度は
優子さんがおかあさんを預かってくださるのよ。
元々、あなたとおかあさんは仲がいいんですもの。
あなただって嬉しいでしょ。
お願いしたわよ。いいこと」・・・(略)
                     三浦綾子作「残像」より


   



   こちらは、その小説の冒頭部分。
  あの自由奔放の嫂の滝江が敷地に小川のある家が夢だったなんて。
  アン と同じではありませんか・・。こんな事も新発見。興味は尽きません。

木の粋~漆器

2010-12-20 17:27:17 | 趣味の器(壺)~その他


   思わず寒い! 
  と思って目覚めた朝は14度。

   “アレッ!? 最近、感覚が
  おかしくなったのかしら・・?”
  ~なんて、のたまったものです。

   そう言えば今日は昨日以上の
  暖かさ・・と、天気予報では
  言っていましたっけ。

   路面が濡れていましたから、
  パラッと来たのでしょう。

   でも、その後は太陽が今日も
  幅をきかせています。

   ほどなくしてストーブは暑く
  感じましたから、やはり今日は
  暖かいのだと納得してみたり。

   昨今の気候の変動に、
  脳内スイッチもおかしくなって
  来たのかも知れませんね。

   ともあれ、日中は本当に暖かくなりました。
  この気温は1ヶ月前の気温だそうですから、今日はまさに小春日和ですね。
  庭の蕾の薔薇も、太陽の光を受けて殊の外、嬉しそうです。

   こんな風ですから、つい季節も見失いがち。気が付けば12月も20日。
  後、10日でお正月なんて、とても信じられません。

   さて、そんなこんなで一向にはかどらない部屋の掃除。
  ようするに物が多いという事ですが、
  全然覚えのないこんな物が出て来ました。(冒頭の写真)

   春慶塗の菓子入れと、どこの産地の物か分からない漆塗りの平皿。
  そう言えば以前にも 【春慶塗の菓子入れ】 はこちらで紹介しましたね。
  (六角形で確か柿の葉寿司を入れていました)

   ところで、12╱7付の新聞記事が少々気になりました。
  最近の子供達は食器の名前は愚か、一様に皿だと思っているのだとか。

   例えば学校給食の現場では、
  「先生! ご飯を入れる皿下さい」 という風に。
  
   ようするにご飯を盛るのは 「茶碗」、お茶を飲むのは 「湯呑」 という
  言葉すら知りませんし、別にその事を不思議にも思わないそうです。

   言うまでもなく、日本には和洋陶器のみならず、
  木製品の漆器に至るまで、奥が深い事は周知の事です。
  
   又、日本料理では盛る器を選ぶにも繊細な感覚が
  必要な事は言うまでもありません。

   尤も創作料理などでは意外な組み合わせもありますね。
  実際、私なども菓子入れにお寿司を入れたりしたものです。
  
   でも基本を知った上での創意工夫と知らないままのそれは違う・・
  と思うのは考え過ぎでしょうか・・。

   ただ最近では何事につけ、自然に伝わる・・
  という事がなくなりつつあるようです。
  
   箸の持ち方一つとってもそうですし、
  暗澹(あんたん)たる気持ちになるのは私だけでしょうか・・。
  
   これからは伝えたい事は意識して教えて行かない限り、
  伝わらなくなってしまうのでしょうね。       

日溜りに見る夢

2010-12-06 16:47:16 | 趣味の器(壺)~その他


   東南の空こそ、こんな空に
  なりましたが、右を見ても・・
  又、振り返った空にも・・
  そこには何もありません。

   言うまでもなく今日も
  日溜りが心地良い冬日和です。

   それにしても長期予報では
  12月は確か寒くなるのでは
  ありませんでしたっけ。

   ちょっと肩透しを
  喰らった気分です。

   とは言え、暖かいのが
  有り難くない筈はありません。

   ついつい日溜りに誘われ・・。
  今日のお茶は戸外で頂く事に。
  
   子供の頃、よくやった
  日向ぼっこ・・と言った処でしょうか。
  
   となれば、クリスマス気分も
  少しだけ演出。

   と言っても
  『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』 の開店ではありません。

   珈琲カップが先日のものですから。
  (一応こだわっています)

   ところで、戸外にいますと
  思わぬふれあい? もありますね。

   この場所は座っている分には
  道路からは見えない、
  死角になっています。

   でも何気なく立ち上がった時、
  偶々、ポスティングの方と
  目が合ってしまいました。

   まだ若い学生風の男性。
  その方は、にっこり笑って会釈され、
  「有り難うございます」 と。

   “意外に礼儀正しいのね・・”
  ~なんて心の中で思いながら、
  そうなりますと・・。
  
   「ご苦労さま!」 と言葉を返している私がいました。
  こんな言葉の一つも出るというものです。

   ただ、直射日光を浴びて座っていますと、
  冬の陽とは言え、暑くなって来ます。
  それでも小1時間もそこにいたでしょうか・・。結局、家の中へ。

   そうそう、今日はカップではなく花瓶に注目。
  【先日】 の物と良く似ていますが、実は違います。
  こんな形が好きなものですから、つい求めてしまったのですが・・。  

秋と焔のハーモニー

2010-11-29 16:18:08 | 趣味の器(壺)~その他


   今朝は雲一つない青空に。
  お陰でグッと冷えて起床時の
  居間の気温は14度。

   この秋、一番の寒さです。
  でも、まだまだ暖かいのでしょうね。

   ストーブを付けてもすぐ暑くなり、
  付けたり消したりを
  繰り返していますから。

   そんな中、蕾を付けた薔薇、
  リラ版 「白い貴婦人」 が
  やっと綻んで来ました。

   その微笑む速度は一時に比べれば随分、ゆっくりに。
  着実に秋は深まり・・いいえ、もうすぐ12月ですから冬ですね。
  季節の移ろいを感じます。それにしても何とも明るい冬の予感ですこと!

   そうそう冒頭の写真は、我家の 「野村紅葉」。
  写真を撮っている間も、ハラハラと舞い降り・・。
  
   こちらの紅葉も例年以上に色鮮やかになっているようです。
  まるで燃え盛る炎のようですね。

   11月も末 の夕方、ペンを口にくわえて塔の窓辺に座り、
  夢見る瞳で夕暮れの景色を眺めていたアンは・・(中略)
   木の葉が落ち切った後の11月にはその空白とも
  いうべきものがあり、この時林に踏み入る事は
  心ない仕打ちのような気がするのだった。
   なぜなら、木々の現世での栄光は去り、精神的な、清らかな、
  白い天上の栄光はまだ到来していないからである。(略)”

                                    【「アンの幸福」 最初の1年5.】



   さて、昨日に引き続き、叔母から貰ったお皿は 「香蘭社」 製。
  こちらのものでしたら、「薔薇柄ではないから・・」
  ~なんて申しません。

   それに瑠璃色は私の大好きな色ですもの。それにこの光沢。
  絵柄は水仙。洋皿ですが、和の趣きもたっぷりのものです。  

光沢の美

2010-11-28 16:16:16 | 趣味の器(壺)~その他


   今朝は、こんな幻想的な
  空で明けました。
  思いの外、暖かい朝。

   11月も残す処、後3日ですが、
  今年も暖かい日が続きます。

   それにしても紅葉(もみじ)の
  葉っぱの落ちる事!

   今秋は、友達と紅葉狩りに
  行こうと言いながら、お互いに
  日程の折合いがつかず、延び々になっています。

   ぼやぼやしているうちに12月・・。
  どうやら落葉の絨毯の上を歩く事になりそうです。



   さて、こちらの漆器は今回、
  叔母から貰った物です。

   叔母も漆器は大好きなのですが、
  こちらは、お碗、お皿共、
  ペア物ですので、私の処に。

   一緒に行った従姉は、これらには
  全然興味ありませんので。
  どちらも 「会津塗」 です。

   お皿は 「栃(トチ)」 の天然木。
  漆塗です。色は黒ではなく、飴色。お碗は黒ですが・・。

   折角ですので、今日はこれらを用いてお茶と致しましょう。(冒頭の写真)
  お茶請けは、「龍野西SA」 で求めた、かん川の 「しほみ饅頭」。
  
   播州赤穂、浅野内匠頭も愛したという上品なお味。私の大好物です。
  湯呑は、相も変わらず 「萩焼」 で。
  
   そう言えば、会津塗(椿の絵柄)の 【茶托】 を持っていましたっけ。
  (会津塗の詳しい説明は、こちらで  ↑ )
  その茶托なのですが生憎、写真では分かりませんね。
  
   後ろの額は少々、季節外れのハイビスカスですが、
  まだ我家には咲いていますのでご勘弁を。
  
   絵柄からも想像出来ますように、こちらは 「琉球塗」 です。
  そしてお菓子鉢は、出雲の 「八雲塗」・・と漆器の勢揃いです。

   菊の文様が鮮やかなこの 「八雲塗」、
  私にはほとんど馴染みのないものでしたが、中に栞が入っていました。
  
   歴史はわりと浅く明治初期。
  出雲の古歌、「八雲立つ」 より命名されたとか。

   年月を経るごとに透漆が透明度を増し、
  描かれた文様が色鮮やかに浮かび上がるのが、
  他の産地にはない八雲塗の最大の特徴のようです。