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2008-11-05:翔べ必殺うらごろし

2008年11月05日 | ドラマ
【必殺シリーズ】



「翔べ必殺うらごろし」コンプリート。様々な超常現象から死者の怨念を聞き取り、その怨みを晴らすという、必殺シリーズの中でもかなり異色作に入る作品でしょう。現実社会の苦難というか怒りを投影する必殺シリーズの中でオカルトという路線を持ち出したせいか、視聴率で苦戦し打ちきりとなった作品ですが、その完成度自体はとても高いですね。「先生」の霊感を通さないと、明らかにならない事件…つまりここでの悪人たちは事実の隠蔽工作を既に済ませているわけで、そこを暴いて行く仕掛け+超常現象(他の人格が乗り移ったり、絵が泣き出したり)という構成はかなり楽しませてくれます。
また、この作品に登場する殺し屋“先生”(中村敦夫)と“おばさん”(市川悦子)は他の「必殺シリーズ」の殺し屋たちの中ではかなり異質な存在です。

“おばさん”は、多分、シリーズ“最恐”の殺し屋なんじゃないかと思うw仕業自体は殺すターゲットに一度声をかけておいて、背後から刺す…というだけなんですが、それが本当に怖い!wその後に大抵、殺した相手を(お前のような悪人は死んで当然的に)罵倒するのですが、その喋りも怖い!wこれは市川悦子さんにしかできない殺し屋ですねえ…。他のシリーズの殺し屋たちって、殺し自体はどこかドライというか感情を押殺している部分があるんですが、この“おばさん”は本当に殺された被害者に感情移入していて、憎しみの感情を全く隠さないのですね。その上で刺す瞬間は冷たく静かに刺すもんだから、その憎しみの深さには血が冷えるような感覚さえあります。…ほんとに怖いよ?w



“先生”は、太陽信仰の行者でその修行の恩恵というか余禄的に死者の声を聞くことができるようになった人みたいなんですが。こっちは特に憎しみの感情とかはあまり出して殺しはしません。むしろ淡々としている方。…でも普段の先生の立ち振る舞いを観ていると人格者でとても殺しに手を染める人には観えないんですよね。逆に「どんな悪人でも殺してはいけない」とか言い出す方がしっくり来るようなキャラで。それが殺しをしてるという事は、言い方は悪いですが、つまり“先生”は殺しを修行の一環か、善行であると捉えているって事になります。…というか先生は殺しをするとき必ず太陽を背にして跳ぶ画が入るのですが、これが何を意味しているのかと言うと、よく勧善懲悪ものでは「お天照様が許しても…この俺が許さねえ!」とか「お釈迦様が許しても…この俺が許さねえ!」ってセリフがあるんですが、“先生”はそうじゃなくって「お前はお天照様が許さねえ!!」って言っているんですよねw

ここらへん他の必殺シリーズは「悪を討つためには、それ以上の悪になる」というか、そういう悪に染まる感覚……故に動機は怨みに対する共感を持っていても、殺す瞬間はドライという面があると思うのです(一律、一概の話ではない)が、この作品の復讐の肯定具合というのはやはり異質ですね。(最終回、おばさんは殺されてしまうので、そこで少しバランスをとったとは思うんですが)オカルトを取り入れた事より、むしろ異色さで着目すべきはこちらのような気もします。
それと“先生”と“おばさん”の殺しの画のとりかたは、とてつもなくいい!“おばさん”の静、“先生”の動と対比も利いています。…そこから比すると“若”(和田アキ子)の撲殺は多少野暮ったく観えるのですが(汗)ひと思いに殺さない惨殺具合はこちらの方が顕われているのかもw

「ガイファード」を観直しています。…真ん中あたりを観ていなかったもんで。2クール作品を3部構成で物語を組んで行くやり方は、上手い…というかダレを全く感じさせない気持ちのいいものですね。これは、ちょっと他の2クール作品も取り入れて欲しいところかも。(ってか「グレンラガン」とかそうか)2クール2部構成なものは多いのですが、実は1クールかけて冗長にならないエピソードって相当いろいろな仕掛けが必要なはずです。特にひねってもいない話を8話前後で一旦締めて、3つ並べるって、悪くない構成に思います。
「超人ビビューン」が放送終了したのですが…最終回を録り逃してしまった…orz ファミリー劇場は、気がついたら放送時間を変えたりするのでそこが嫌いです(`・ω・´#)(他にも何作品か欠落させてしまった…orz)どっかレンタルで補完しないとなあ…。

AT-Xで超「スレイヤーズ」祭と称して「スレーヤーズ」シリーズを一挙に放送していますね。とりあえず、これで「スレイヤーズ」三部作は押さえる事ができそうです。劇場版も録ろうとしたのですが、何か上手く録れてないよ…?orz あと、カーツーンネットで「Kawaii Jenny」、AT-Xで「らき☆すた」が始まったのでこれも拾います。どっちもまともに観ていなくってあとで悔しがったんですよねえ…。「らき☆すた」は正直、CSに落ちてくるとは思っていなかったので嬉しい限りです。


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