今何処(今の話の何処が面白いのかというと…)
マンガ、アニメ、特撮の感想ブログです。




去年に引き続き「今年僕が『愉楽しんだ』中で良かったもの」を10本ほど上げてみようと思います。今年、旬だったかどうか?は怪しいものがあるかもしれませんが、まあ「僕は今年楽しみました」って事でよろしくお願いします。

■1位 『HUNTER×HUNTER』(キメラアント編完結)



HUNTER×HUNTER 29 (ジャンプコミックス)
冨樫 義博
集英社

10年に一度の名シーンを見せてもらったと思っています。それ以前に『HUNTER×HUNTER』のキメラアント編は、様々な人間・非人間のものたちの“想い”と、“生”と“死”が入り混じった物語になっていて、その終極の頂点に人間・コムギと虫の王の対局があった。素晴らしい大河ドラマであったと思います。
この大河ドラマの前では本来の主人公ゴンも脇役となってしまった感もありますが、そんな事はどうでもいいと言うか…ゴンが、この物語の大きな核である王との関わりを持つことなく、(出会いさえしていないですよね?)ネフェルピトーとの対決の物語に終始した事は、このドラマの多視点性の共有に貢献したのだろうとさえ思います。

…んん、たとえば『機動戦士ガンダム』が、一年戦争という戦争を通じて、様々な人間たちの生き様を描いて行き、その最後の終極の戦いで主人公は「先の世界の境地」に至るという……なんか「ガンダムでたとえると、」とたんに陳腐化してしまうような、気がしないでもないですが(汗)
しかし、『ガンダム』のような、選ばれた限られた物語のみが持つ『大きな物語』と『先の物語』を(『情報圧縮』は、ほとんど使わずに)両立させ完成させた姿が、ここにはあったと思っています。
ラストでウェルフィンやビゼフのような者たちに至るまで「生き残った事」を祝福され、引いては死んでしまった者たちをも悼み/祝福する情景に至って行く、ほんとうに、凄い物語です。

『HUNTER×HUNTER』~最期の軍儀

▼USTREAM:『HUNTER×HUNTER』@漫研ラジオ


■2位 『少女不十分』

少女不十分 (講談社ノベルス)
碧 風羽
講談社

僕が見たかったものを言語化してもらったような物語…と言えばいいんでしょうか。僕は自分が見たいものって既に多くは言語化して自分の記憶領域に収納しているんですけど、いや、それは自分の莫大な無意識層のほんの一部かもしれませんけど(汗)しかし、その言語化できそうな部分で言語化していなかったものを言語に変えてもらったと言うか…。

たとえば、僕は『私の愛した悪役たち』なんてコラムを自分のサイト内で書いたりして、「僕は『悪役』が好きだ!」なんて公言しています。その中には相当、非人間的、非倫理的な奴らも含まれるのですが、妙に持て囃したがる「いいわ、この人、大好きだ!」とか言いたがる所がある。…で、それは「自分は“異形”の者が好きなんだ」と言うところまでは言語化していたわけですが…。
『少女不十分』には、それを一歩進めて「自分は“異形”の者たちが、異形なりに楽しく生きている所、満足して生きている所、そういう物語が見たい」のだな、と言う所まで明示化してもらった感覚を持ちました。とにかく、凄い共感がありました。そして、その共感は、僕の中の相当コアな部分を抉っていたのは間違いないです。
「お前はその性格のままで一生生きていくんだよ!変われやしねーんだ!別の誰かになれたりしないし、違う何かになれたりしねーんだよ!そういう性格に生まれついて、そういう性格に育っちまったんだから、しょうがないだろ!もう済んだことで、終わったことで――今とつながっていようと昔は昔で――言うならただのキャラ設定だ!否定したってなかったことにはなんねーよ!文句言ってねーで、頑張て付き合っていくしかないだろうが!」

「オッケーオッケー、気にすんな!ドンマイだ!不幸だからって辛い思いをしなきゃいけねーわけじゃねーし恵まれないからって拗ねなきゃいけねーわけじゃねえ!やなことあっても元気でいいだろ!お前は!お前って奴はこのあと、何ごともなかったような顔をして家に帰って、退院したお父さんとお母さんと、またこれまでとなんら変わらない、おんなじような生活を送ることになるんだ!一生お父さんともお母さんとも和解できねえ、僕が保証する!万が一幸せになっても無駄だぞ、どれほどハッピーになろうが昔が駄目だった事実は消えちゃくれないんだ!なかった事になんかならねえ、引き摺るぜえ!何をしようが、何が起ころうが不幸は不幸のまま、永遠に心の中に積み重なる!忘れた頃に思い出す、一生夢に見る!僕達は一生、悪夢を見続けるんだ!見続けるんだから――それはもう決まっちゃってるんだから目を逸らすなよ!」

(『猫物語[黒]』P.270より)

去年のベストで取り上げた『猫物語[黒]』ですが、このシーンとかそうですね。阿良々木くんが、羽川翼さんを“善人の化物”扱いするシーンで、かつ“善人の化物”である事を止めた羽川さんに、また“善人の化物”に戻れと、本当のお前は「化物である事を知っているお前」ではなく、「その化物こそがお前」なんだと。それを否定するなと。すごく好きなシーンです。

元々、西尾先生の“お説教”には、共感する事が多く、妙に好きだったんですが、その理由が分かった気がしています。
また、『少女不十分』を読むと、それまでの西尾維新作品が、一本筋を通して観ることができるようになって、改めて西尾維新ファンになりました。…まあ、「ネタばらし」をしたら、さっと次のテーマに転進してしまうかもしれませんが(汗)それも含めてぼちぼちと追って行きたいです。

▼USTREAM:物語三昧ラジオ~『少女不十分』


■3位 『魔法少女まどか☆マギカ』

魔法少女まどか☆マギカ 6 【完全生産限定版】 [Blu-ray]
悠木 碧,斎藤千和
アニプレックス

振り返ってみると、僕が今年一番[愉楽しんだ』アニメは、やっぱり『魔法少女まどか☆マギカ』だったと思います。…僕の周りだと、妙に冷めている感想というか「ウェルメイド」な位置づけで落ち着いている人が多い気もするんですが……「ええ!?なんで?そんな事ないでしょう!」(`・ω・´)…って思いますもん。
ただ、けっこう複合的というか画面作りの演出の妙とか、あるいはイヌカレーの魔女世界の表現とか、あるいは「魔法少女の系譜」的な話とか、そういった諸々の「良い/好き」が全て集まって、僕の「『まどか☆マギカ』好は面白い!』が形成されているので、一部欠けたり、テンションが落ちたりすると違った観え方になるかもしれませんね。

しかし、そうは言っても、まどかの「子ども離れした決断」とか、ほむらの「子どもっぽい決意」とか、やっぱり好きなんですよね。彼女らの分からない所を、ずっと『読ん』でいったのが、僕の『まどか☆マギカ』の一番のめり込んだ所ですが、充分な感動を返してもらったと思っています。
まあ、あと何と言ってもキュゥべえですけどね(笑)僕の友達が、彼を「究極のラスボス(の一人)」に数えていましたが、非常に納得するものですし、僕も最初から在る『祭壇』(最後に主人公に問いかけをするモノ)のように評したりして記事も書いていますね。
クラッシックなアニメの名作群と肩をならべて、遜色のない、名作だったと思います。

『魔法少女まどか☆マギカ』~決意と祈りの物語

『魔法少女まどか☆マギカ』と『風の谷のナウシカ』その結末に宿るもの


■4位 『やる夫が鎌倉幕府の成立を見るそうです』



▼泳ぐやる夫シアター:やる夫が鎌倉幕府の成立を見るそうです 巻第一

記事に書こう書こうと思っていて未だに書けない…(汗)しかし、今年一番、「泣けた物語」でした。鎌倉幕府成立期~源平の合戦の時代は、源義経がヒーローで好かれていて、彼の物語はマンガなんかでも多く作られているのですが、その反動というか義経を主人公にすると、かなり悪役っぽいというか、性酷薄な扱いを受けやすい源頼朝と北条政子の物語……じゃなかった(汗)それを通して見届ける事のできた“足利一族”の『物語』です。

このブログで言うと「もう一つの『まおゆう』」という言い方が、一番、食いついてもらえるかもしれませんね(笑)実際は、ものすごい大河ドラマで、様々な観方があってなかなか一口には言えないんですが…。
その政治能力、政略能力がチートレベルまで振り切れている、とある夫と妻が「争いのない世界」を目指して、「丘の向こう」を見ようとして修羅道を突き進む物語です。そして『まおゆう』のように上手くはいかず、数十年の歳月をささげても、なお、平和未だ来たらず…どころか、様々な火種を残して幕を下ろして行く物語です。

その気高き理想を追う姿は『ガンダムSEED』と良く合っていて(笑)源頼朝がキラ・ヤマトで、北条政子がラクス・クラインなんですけどね。いい視点なんです。
ある意味、源頼朝の持つ高い政治視点や指標(と、想像されるもの)は、それくらい“高い理想”に基づいたものだったと考えないとしっくりこないくらいなんですよね。「出世したい!出世して自分の家族と、仲間たちを皆守りたいんだ!」くらいなら“平清盛”でいいんですよ。
そして、存命中はその途轍もない政治能力を奮って理想に邁進した彼らをして「丘の向こう」の到達には至らなかったその物語は、人間の歴史として非常に胸を打ち、心揺さぶるものがありました。…ラジオとかやったのですが、まだまだ言い足りないんですよね(汗)まあ、どこかで記事にしたり、またラジオしたりしたいです。

▼USTREAM:物語三昧ラジオ~『やる夫が鎌倉幕府の成立を見るそうです』


■5位 『放浪息子』

放浪息子 6 [Blu-ray]
牧野竜一,志村貴子,岡田麿里,AIC Classic
アニプレックス

原作も良いのですがアニメ版ですね。あおきえい監督の「その物語を変えない再構成」がよくって、特に最終回は胸が締め付けられました。
先ほどの『少女不十分』に通じる話ですが、二鳥くんはある意味“異形の子”なんですよ。いや、作中で会話があるように「それが普通の子という事」でもあるんでしょうけど、今は、彼の「女の子の格好をしたい」という想いは“異形”のものとします。

そうして考えると最終回の倒錯劇の開幕での、万来の拍手は、僕には非常に「残酷なもの」に思えたんですよね。だって以前の話で、二鳥くんが決意して女の子の格好で登校してきた時、大人たちは有無を言わせず二鳥くんから、その格好を剥ぎとって大問題にしたんです。クラスメートは二鳥くんを奇異の目で見て、時に意味もなく意地悪したりしたんですよ?
それが「舞台の上なら拍手するよ」ってのはどういう事?と僕は思いました。「舞台の上でなら許してあげる」なんてのは、恐ろしく傲慢で、残酷な仕打ちに僕は思えたんですね。

…でも、何と言うか“そう”なんですよ。世界は良くも悪くもなく。万来の拍手は残酷であると同時に、間違いなく「二鳥くんの存在を皆が祝福してくれている」証なんですよね。…そうしたらもう、胸を張って舞台に上がるしかないですよね。自分を傷つけるであろうと分かっているその舞台に。
本当の自分を分かってくれない、皆、認めてくれない式に、声高に悲鳴をあげる行為は僕はどうも好きになれないんですが、逆に『少女不十分』の「(誰も分かってくれないかもしれないけど)でも、それで大丈夫なんだ。とにかく大丈夫なんだ」という語り、あるいは、この二鳥くんのように胸張って舞台にあがる姿は、すごく好きです。

アニメ『放浪息子』フラワー・オブ・ライフから『物語』を抜き出す。

▼USTREAM:ハイライト:『放浪息子はどこまでも~』の話題


■6位 『神のみぞ知るセカイ』

神のみぞ知るセカイ 14 OVA付特別版 (少年サンデーコミックス)
若木 民喜
小学館

『HUNTER×HUNTER』が週刊連載作品と言っていいかどうか分からない(笑)と、するなら、今年、週刊連載の中で一番『愉楽し』ませてもらったのは『神のみぞ知るセカイ』でした。
まあ、このブログの中では一番記事として取り扱っている、一番、僕のおたく魂に火をつけてくれている作品なんですが、特に、今年の「攻略ヒロインたちの逆襲」と「ハクアの格の上がり方」は良かったです。
“終り”に向かって着実に進んでくれている安心感も良いです。他愛もないギャルゲー・フォーマット・ラブコメが、ここまで来れるという描きが、物語内のテーマとしても、物語自体の格も、一体になって上げている。凄い連載です。

今週の一番『神のみぞ知るセカイ』~攻略ヒロインの逆襲がぱない(`・ω・´)

今週の一番『神のみぞ知るセカイ』~ハクアの物語昇格がぱない(`・ω・´)

今週の一番『神のみぞ知るセカイ』~“落とし神”の臨界


■7位 『日常』

日常のブルーレイ 特装版 第7巻 [Blu-ray]
本多真梨子,相沢舞,富樫美鈴,今野宏美,古谷静佳
角川書店

毎回、腹を抱えて笑っていました!(`・ω・´) 「くすっ」…みたいなのじゃなく、マジ笑いって久しぶりだったかも…?ネットなんかで「クソつまらん!」みたいな意見を時々、見るのですが、本当かよ!?とか思ってしまいます。そんなに笑いのツボって違うものなんですねえ…(汗)
気がつくと今年のアニメで一番繰り返し観ていたかも。・校長が鹿と格闘する話、・ゆっこがコーヒー頼んで「ちょ~苦ぇえ!」話、・みおちゃんが超キレて「ゆっこ何て言ったと思う?」って言う話、あたりが特に好きです。

▼USTREAM:ハイライト:『日常』の話題


■8位 『シュタインズ・ゲート』

STEINS;GATE Vol.9【初回限定版】 [Blu-ray]
宮野真守,今井麻美,花澤香菜,関智一,田村ゆかり
メディアファクトリー

ストーリー的に良かった…という事もあるんですが、ヒロインの牧瀬紅莉栖の造形が異様に良かったです!(`・ω・´) ルイさんが、よく言うように、本当に「おたく慰撫のヒロイン」なんですけどね(汗)その慰め方が尋常じゃなかったというか……単純におたく主人公をヒロインが「でも、好きなんです!」と言えば慰撫っちゃ、慰撫なんですけど……そうじゃない詰め方、リアルな詰め方…でもなく、おとぎ話的な詰め方とでも言うか、そういう「幻想的な慰撫」…???……なんか、自分でも何言っているのか分からなくなっていますが(´・ω・`) そういうモノが牧瀬紅莉栖には宿っていました。

…この8位は、本当はシャルロット・デュノアが居る『インフィニット・ストラトス』とどちらにしようか迷っていたんですけどね(汗)『物語』全体としては『シュタインズ・ゲート』の方が良かったと思います。ヒロイン格としても、牧瀬紅莉栖だとは…思いますが、シャルの相当捨て難い(汗)まあ、ほぼ同率8位だと思って下さい。

▼USTREAM:ハイライト:牧瀬紅莉栖【Steins;Gate】の話題

▼USTREAM:ハイライト:『シュタインズゲート』の話題

▼USTREAM:ハイライト:『シュタインズゲート』の話題


■9位 『結界師』



結界師 35 限定版 一挙両得の小冊子付き (小学館プラス・アンコミックスシリーズ)
田辺 イエロウ
小学館

今年、完結した物語として『結界師』を上げておきます。非常に淡々とした『物語』であり「感動した!」、「泣いた!」、「萌えた!」、あるいは「笑った!」という感情の昂ぶりのようなものは無い、少ない…と言っていいように思いますが、その物語の細かやさ、またこれも群像劇と言っていいものですが、その重厚さ、存在感は、上位に上げた作品群に引けをとるものではなかったと思います。

あと、良守の“お母さん”ですね。今回、色々な局面で引っ張ってきている言葉である“異形”の、正にその人間で、完結後、ず~っと気になっているキャラです。僕は異形が好きだし、異形を分かりたい人なのでしょうね。このどうにも掴み所がないお母さんの事を、少しでも何を観ている人だったのか分かりたくてしょうがないのですが、ある程度考える事ができた部分もあるのですが、やはり茫漠としている所は茫漠としたままです。…月並みですが「もっと評価されていいキャラ」に思っています。

今週の一番『結界師』…とは如何なる物語だったのか?

『結界師』は『祭壇』の無い物語なのか?

▼USTREAM:『結界師』@漫研ラジオ(その1)

▼USTREAM:『結界師』@漫研ラジオ(その2)


■10位 『C』

「C」第4巻<Blu-ray>【初回限定生産版】
内山昂輝,戸松遥,細見大輔,後藤沙緒里,櫻井 孝宏
東宝

実は、この記事を書こうと思った時から「何を10位にするのか?」だけは、何を1位にするか?よりも先に決まっていました。それがこの『C』です。(`・ω・´) …何とも惜しい作品ですし、その惜しさを『愉楽しんだ』とでも言えばいいのでしょうか。
…たとえば『東のエデン』についてですが、あれはかなり好きで入れ込んでいるファンも多いと思います。しかし、その何割かは、あの作品が必ずしも成功した物語だとは言えない事を感じつつ、理解しつつ、「それでも、だからこそ、好き」というスタンスをとっているように観えます。それと同じです。僕にとっての『東のエデン』が『C』なんですよ。『東のエデン』も好きですけどね。それくらい実験というか、先取り感がある物語でした。

なんか今のギリシアのニュースとか読んだりすると勝手に『C』のOPテーマの『マトリョーシカ』のBGMとかが聞こえて来て、ギリシアから“C”(崩壊)が起こっているビジョンが浮かんだりするんですよね(笑)…まあ、実際、正にああいうものを語った作品でしょう。

『C』最終話 control(未来)~出口のない現代寓話

…さて、ここまで。文字数間に合っているかな?(汗)それではこの一年ありがとうございました。良いお年を。(´・ω・`)


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http://d.hatena.ne.jp/LDmanken/19990506/p1

記事:1999年4月~6月頃? メフィラス星人、ピラザウルス、神谷司、帆場英一、イタチ、ボバ・フェット、影の軍隊、安川2号、最後のサムライ、キングジョー


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【12月第2週:GANKON 第九願 神と人間】
http://www.tsphinx.net/manken/wek1/wek10539.html#719
【漫研】
http://www.tsphinx.net/manken/



サイコー「一気に駆け抜けるマンガがあったっていいだろ」

(『バクマン。』第158話より)

ローズ・トゥ・人気漫画家マンガ『バクマン。』(原作・大場つぐみ、作画・小畑健)ですが、サイコーのこのセリフにはちょっと反応してしまいました。やっぱり、僕は週刊少年誌で“そういうマンガ”が読みたいという気持ちはありますね。
『サザエさん』や『こち亀』、あるいは『ルパン三世』のような何時までも続けられる物語は別としても「終わるために生まれた物語は終わるべき時に終わって欲しい」と。週刊連載を読む“マンガ読み”なら、そう思う事は多々あるんじゃないかと思います。というか、海燕さんの以前の記事ですが、これと同じ気持ちになる事は僕にもあるって話ですね。(↓)

▼Something Orange:終わる物語と終わらない物語。
 そしてそんな読者の望みに応えて、「終わらない物語」は生まれる。しかし、現代の商業主義は「終わる物語」でも「終わらない物語」でもない「終われない物語」を大量に生み出した。あきらかに物語的必然性を超えて続いていく物語に、多くのひとが失望した。

 それは、そのときのことだけを考えるなら商業的に有益な選択であったかもしれない。しかし、長期的には業界全体に対する不信感を生み出し、不利益につながった一面もあるのではないか。

 すべてを語り尽くしたはずなのに、終わることなく延々と続く物語は、なんとなく物悲しいものだ。そういった物語は、完全に読者に飽きられ、人気が衰えてはじめて終わっていった。

そりゃあ「人気のないマンガは、一気に駆け抜けざるを得ない」わけで、そのバランスの中で、まあ、キレイに終わる物語もあるのでしょうし、月刊連載などでは、然るべき時に幕を閉じるマンガの(どこが然るべき終り時か?ってのは意見が割れるとしても)比率も増えますから「まあ、それでいいじゃん?」と、そこで満足する事もできるんですけどね…。
あるいは「一気に駆けるけるマンガ」なんて概念、モロに解釈や心の持ち方の話にもできて、解釈次第、気持ち次第で「何言ってるの?「一気に駆ける抜けるマンガ」なんてそこら中にあるじゃん?」とか言い出したりもできるんですが…。その上で、自分の素直な心に耳を傾けると、僕はそこに関して“不満足”と言う事らしいです(汗)

『今週の一番』とか言って、ず~っと、週刊少年誌を観て来た人間として、あるいは発行部数の大きさから、ここが“最前線”という考え方があるとして、僕はもっともっと“ここで”、そういう『物語』を観たいなと思ってしまう。
それも「そんなマンガがあってもいい」なんて言う、稀な例なんかじゃなく「そうである物語は、そのように終り時を計って終わる」という考え方が基本にあって欲しいと思ってしまう。
少なくとも『面白い』物語は必ず長く続く力を持つ、という命題は真にはならないでしょう。売れる事と面白い事のギャップと言ってしまえばそれまでですが…。
 それは、そのときのことだけを考えるなら商業的に有益な選択であったかもしれない。しかし、長期的には業界全体に対する不信感を生み出し、不利益につながった一面もあるのではないか。

………まあ、たとえば。100の“人気”を得れば、その作品は雑誌を支える力を持ち得る(当然、連載は続けられる)として、超人気マンガは1000ぐらいの人気は余裕で獲得するとします。…そうすると、1000の人気を得たその作品が、100を割り込むまでは、相当の時間を要するでしょう。当然、その時が来るまで連載は続けられると。

…で、この時、その作品は長らく100のノルマの達成を続け一時は1000まで行った超優良作品なわけですが、同時に900の人気に「見限られた」という考え方はできないでしょうか?900の多くは「飽きて」離れたのでしょうが、一部は「失望」というレベルに達しているかもしれない。
それは本当にそれでいいのか?「100残ってりゃいい」じゃなく「1000まで来たのなら、その1000の人気(顧客)に満足してもらう方法は何か?」という考え方はないのか?※「100残ればいいじゃない。それは、1000の人気に“いつまでも”楽しんでもらえるように全力を尽くした結果だ」という考え方をするとしたら、それは物語の持つ人気の力学…自然現象を無視したものではないか?

その「飽きたり」、「失望したり」してお気に入りの連載から離れた900の人気は、どのくらい再び別のマンガを手に取るのか?…僕みたいに「何であろうとマンガを読む事を決めている人」は外して……というか放っておきゃいいんですが(笑)
別の言い方をすると、最終的に「飽きさせる」、「失望させる」作品が、どのくらいのマンガ中毒を養成し得るでしょうか?まあ、全くいない事はないでしょうけど。しかし、むしろ最終的に「飽きさせる」マンガは、マンガの“卒業者”を多く輩出するのではないか?
芝居小屋などの興行で言えば、最初は楽しませても、客は最後にはアクビして飽きて、こっそり小屋から出てゆく…そういう興行をする小屋にリピーターはどのくらいつくのか?

………すみません。弁を弄しました。まあ、何かデータや裏情報があるワケではないので、100とか900とかね(汗)勝手な数字で単なる与太話です(汗)
でも、僕をマンガ好きにさせたマンガのほとんどは「一気に駆け抜けたマンガ」たちでした。そうじゃないものもあるでしょうけど、俄には思い浮かばないくらい(「僕の中ではここが最終回」とか勝手に決めて折り合いをつけてる気がする(汗))です。だから、そういう物語をもっと見たいな。語りたいな…と。本当、それだけですね。


バクマン。 15 (ジャンプコミックス)
大場 つぐみ
集英社


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放送終了しました。(↓)録画データです。Togetterはhimugashiさんの編集をリンクさせて頂きました。

▼USTREAM:物語三昧ラジオ~『やる夫が鎌倉幕府の成立を見るそうです』
Togetter:2011/12/25 漫研ラジオ


▼USTREAM:これまでの放送の一覧


10時半からペトロニウスさんとUSTRAMラジオをするかもです。

【漫研ラジオ】
http://www.ustream.tv/channel/manken



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【ハーレムメイカー】

【12月第1週:囚人リク 第41房 青空】
http://www.tsphinx.net/manken/wek1/wek10538.html#718
【漫研】
http://www.tsphinx.net/manken/



『魔法先生ネギま!』(作・赤松健)が、着々と“終り”に向かっているという噂(?)が飛び交う中、遂にネギくんに意中の女の子がいる!という展開が飛び出してきました。さて、一体誰なんでしょうねえ~?(笑)作中でも言われましたが、ハーレム構造の物語を色々追ってきた僕としては、声を大にして言いたいですね。

「アスナじゃ、つまらない!!」(`・ω・´)…と。

『魔法先生ネギま!』31人の女生徒に囲まれた子供先生にして魔法使いのネギ・スプリングフィールドくんが、女の子たちとイチャイチャしながら、世界を救う冒険に乗り出して行く『物語』…でしょうか。

▼USTREAM:ハイライト:『魔法先生ネギま!』の話題

この話題は、先日やったUSTREAMラジオ(↑)『少年マンガ放談』でも話したのですが、記事の方にも書きおこうしておきます。…と、言いつつ、来週にはもう判明してしまうかもしれない本日ですが。むしろ、早売りネタバレとかで、すでに流布している状態かもしれない事ですが。「どうなるかな~?」で一週間わくわくできるのが週刊連載の醍醐味なので、それをぎりぎりまで堪能させてもらいます。実際、そういう感じに展開上、うまく隠していますよね。



千雨「…けどな…それは…あんた自身が選ぶ道だ!!あんたが、あんた自身で踏み出す一歩だ!無茶だとか関係ねぇ、胸張っていいんだぜ?私が…ちゃんと見届けてやるからさ」



ネギ「スミマセン 皆さん…千雨さん、やっぱり、安全なルートはダメっぽいです」
千雨「ま いいんじゃねぇか。それがアンタの答えなら。私も あのメガネは なんか気にくわねぇ。いきなッ」


■今何処予想~本命:長谷川千雨

『少年マンガ放談』の中でも述べていますが、アスナ以外で、“物語の流れ”として「好き」という感情を抱く相手は、この娘しかいないんじゃないか?…とさえ思うキャラです。別に恋愛事なので、誰をどういう脈絡で好きになっても、脈絡なく好きになっても、不思議ではないんですが『魔法先生ネギま!』は物語なので、その“物語の流れ”(僕の感じるもの)としては…ですね。
原則『ネギま!』は、美味しい所、どきどきする所は、各ヒロインにシェアされる傾向があって、その中の有力ヒロインたちから“流れ”が全く見当たらない…なんて事はないんですけど、それでもネギくんが学園の外に飛び出した「魔法世界編」において、一番、ネギくんの“決断”と“成長”に手を貸し、見届けていたのは千雨だったと思います。

千雨は基本、理屈屋/批評家キャラで、それ故、解説役~メガネくんとして、程良い距離に置きやすいクラスだった……というのがとっかかりだと思うんですが、そもそもヒロイン属性を持っていてそれが発現するのは他のヒロイン同様だった。
また、謎に満ちた世界設定の中で、たとえばエヴァンジェリンのような「ワケ知り顔」の解説ではなく、ネギくんと読者に近い位置の解説をし、ネギくんと読者のブリッジのような役目を果たしていた。その結果、千雨に相当なキャラ格を与えていたと思います。何かにつけ、ネギくんが能動的に連れ回すようになっていたし(笑)

「美味しい所は各ヒロインにシェアされる」と述べましたが、他のヒロインたちは、多くは艶っぽい展開が振り分けられるのに対して、ネギくんの物語展開に関わる支柱として機能していたのはアスナと千雨、そこに集中していたとも思います。
さらに、アスナの支え方はバカっぽい……というか(汗)性格がかなりナギに近い属性で、結論だけズバッと言ってしまうのに対して、千雨は理屈っぽいネギくんの「悩みどころ」に共感があり、かつ理屈で応える形で支えていたんですよね。…まあ、どちらの相性を良しとするかはネギくん次第と言うか…分かりませんが…。
この理屈で支える面は夕映にもあったもので、それゆえ(!)彼女の目は考えられますが……彼女は長らくネギくんから離れてしまったので、現在の千雨と比すると、その『強さ』はかなり落ちるものに思えます。

既に好意がはっきりしている相手に対してネギくんが「こちらこそ」となる形より、非ファンタジー世界に帰還して「やれやれ、もうファンタジー小僧には関わりたくはねえよ」という体をとる千雨に対して、またファンタジー世界にひっぱり込んでしまうネギくんが「ごめんなさいw」と笑うのは、この物語のパートナー宣言として、いい形かな?という気もしています。



超「共に「立派な魔法使い」を目指そうというのは魔法使いの世界では生涯を添い遂げようと言うに等しいネ。仮にも血の繋がった私にプロポーズはマズイのではないカ?ネギ坊主」



超「また会おう!!」

■今何処予想~対抗:超鈴音

自分で言っておいて何ですが、超鈴音とネギくんの間では、少なくとも表の描写として恋愛的な心象は積み上がっていないと思います(´・ω・`)…でも、ねえ……この去り方って、もうほとんど“メーテル”よ?(←)
ネギくんの中で「僕と一緒に「立派な魔法使い」を目指しませんか?」という問いかけの言葉がまだ生きていても不思議ではない。そもそも、あまり描写はされていないですが、ネギくんは「超は何をしようとしていたのか?」、「なぜ去らねばならなかったのか?」をずっと考え続けていたとは思うんです。だからこそ、魔法世界の謎に迫る事ができた。
また、魔法世界編でネギくんが苦しい体験や決断をして行くなかで、はじめて超の事が解って行った面も大きいと想像します。ネギくんがフェイトと友達になって『まおゆう』をやろうとしたとするなら、超は一人で『まおゆう』をしようとしていたんですよね(仲間はいるけど決意の起点はあくまで超一人)。その意味で、それが恋愛的かどうかはともかく、超とネギくんを再度つなぎ直す意味は大いにあるはずです。

超の物語と、魔法世界の物語は、設定/説明上は既に繋げられて『ネギま!』のグランド・ストーリーを形成していますが、展開/描写上はまだ繋がっていない。描写としてしっかり超の物語をつなげる事によって、はじめて『ネギま!』という物語は完成すると思います。
いや、そもそも、ネギくんの身体は闘いの果てに不死者に変質してしまったワケですが、この設定の付加は「超に再会するため」に、そうなったんじゃないのでしょうか?(笑)…まあ、歴史変わって世界線がずれた気もするので、そこはどうなんだろうか?とか考えてはいますが(汗)

これに、穿った読みですが「ネギくんに、意中の人がいる!」と言って、え?と引きつけておいて、それが「この場にいない人」、「血の繋がっている人」というのは“保留の形”、“安牌の形”としてアリかな?と(笑)
まあ、それくらい、超はヒロイン度は低いのですが、キャラ格は高い。後半、登場が途絶えても、ネギくんの心と、ネギくんの物語に、かなり大きな影を落としているキャラである事は間違いなく。そこをヒロイン格でつないでも、それほど不自然さは…………不自然かな?(汗)僕は、いいと思うんですけどね。再会した時に「あの時の返事」をまた聞き直すのも。

…まあ、色々趣味を述べましたが、実際に千雨や、超になってみると、納得いかない人が多そ……というか、そもそも線が繋がらない人も多そうには思えます。僕は納得度高いんですけどね。千雨は「物語の流れ」として一番しっくり来るし、超は物語としてもそうだけど、まあある種の“スカシ”として妥当に思える。
しかし、納得行かない人の多さも想像できるので、そうなるよりは無難にアスナ……か、この場合、アーニャとか?に落ち着ける方がいいのかもしれませんねえ…。あと、一応付け加えると、のどか、夕映、エヴァ、あたりの目はかなりありますね。その他になると……もうかなり厳しい。
さて、31人ヒロイン(候補)の空前絶後のハーレム・マンガとしてスタートしたこの物語。そこに一体、どういう答えを用意しているのか……。


DVD付き初回限定版 魔法先生ネギま!(36) (講談社キャラクターズA)
赤松 健
講談社


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【必殺シリーズ】



『必殺渡し人』(1983年放映)コンプリート。渡し人は「三途の川の渡し人」という意味ですね。かつて、凄腕の殺し屋として名を馳せながらも、足を洗っていた“鏡の惣太”(中村雅俊)とけっして器量良しではないが情の厚い“お直”(藤山直美)の夫婦。第一話で、武家の一人息子の慰み者になった果てに記憶を失った…つまり、放送第一回の被害者・女性の“お沢”(西崎みどり)と夫婦になる駆け出しの殺し屋“大吉”(渡辺篤史)の、二組の夫婦の物語が印象に残るシリーズです。

惣太は表の稼業では、鏡磨き屋をやっていて……え~っと、鏡って基本女性が化粧に使うもので、そのお客の女衆に、美形というか二枚目というか、ともかく女好きのする男っぷりで、ご贔屓にしてもらって商売している男なんですが、そんなモテモテ男が、けっして美人とは言えないお直をなんで女房に選んだのか……って描写は特になかったですが、でも、そういう不自然さ…という程ではないんですがデコボコ夫婦な空気は描写の中で自然、醸し出されていますね。
しかし、それ故、互いのつながりの深さというか、愛情の深さ……いや、惣太は浮気は絶対しないのですが、妙にお直を邪険に扱っているような描写とかあるんですけどね(汗)逆に、そのそっけなさがいいというか、まあ「墓まで一緒感」があります。

しかし、惣太は彼女には自分の裏稼業を秘密にしていた。それが最終回で、突然の別れにつながります。大奥、ひいては将軍家を敵に回した渡し人たちは、江戸に居られなくなり逃亡を謀る。この時に、惣太はお直を置いて行ってしまう。
逆に大吉とお沢の夫婦は…途中でお沢が記憶を取り戻し、同時に、大吉たちが裏稼業・渡し人である事を知り、その手伝いをして行く事になるのですが、この時の逃避行も、連れ立って行く事になる。…何が違ったかと言うと、夫の秘密を知っているか否かの差なんですよね。惣太はお直に裏稼業の事は絶対に知られたくなかったらしく、その心象が結果として単独行の決意を促したようです。

…このラスト、『必殺必中仕事屋稼業』(1975年放映)を思い出します。半兵衛さん(緒形拳)も女房(というか内縁の妻?)に裏稼業を黙っていて、最終回で知られた上で、一人で逃亡して行く。しかし、お春(中尾ミエ)は最後に半兵衛の裏稼業を知るワケで、それは、なんで半兵衛が突然消え去ったのか知ってはいます。

お直は、本当に突然旦那が蒸発しただけなんですよね。



これはかなり切ない。旦那が消えた理由が分からないというのは……え~…いや、もう、只々、わけが分からないわけで…。惣太を探し、泣き明かして、お直が最後に漏らす「うちの人が、ウチを置いてゆく事なんてあるはずないわ。ぜったい、ないわ~」というセリフは、希望か、夢想か、哀れを誘います。

あと、ちょっと印象に残っているエピソードとして花火の“玉屋”の話がありますね。多くの町人たちを魅了する技術を持ちながら失火騒ぎで江戸追放となり一代限りで潰えた、しかし、今もその掛け声が伝わる玉屋ですが、ここでは玉屋の技術を妬んだ、鍵屋の番頭の手引きで失火し、玉屋は親子共々殺されるという……。
浮世絵なんかでも当時から玉屋の花火ばかりが題材にされる程、人気が高かったらしい玉屋の一代限りという悲劇は、まあ、いろいろ考えられるっちゃあ、考えてしまったり(笑)妙に感慨深かったです。



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【11月第4週:いぬまるだし 第155回 浅野犬壱キー局一斉緊急生会見】
http://www.tsphinx.net/manken/wek1/wek10537.html#717
【漫研】
http://www.tsphinx.net/manken/



『空が灰色だから』(作・阿部共実)が良いですね。以前の短期集中連載だった『空が灰色だから手をはなそう』からの本格連載化ですね。この『物語』はオムニバス…というか、一話完結で…主に日常のヒトコマを切り出して描いたもので、僕の一言で言うと「緊張が解けない連載」とでも言いましょうか。

何に「緊張」するのかと言うと、この連載、読感をなかなか決めて読めない所があるんですよ。たとえばギャグマンガなら「笑う」。アクションなら「スカっとする」。あるいはラブコメだったら、なんかちょっと「甘酸っぱい想い」をさせてくれる。萌えマンガなら、「萌える」…とか?そういう、その物語を読むにあたって、何かしら期待する“読感”があると思うんです。また、言ってしまえば読者はある程度、トビラの絵などから、そういう想像と期待をしてマンガを手に取り、ページをめくると思うのですが…。
それが『空が灰色だから』では掴めない。少なくともハッキリあたりはつけられない。頭の部分では、いつも同じような調子ではじまって、最後は、ほのぼのとできるか、嫌~な気持ちになるか分からない。いや、そもそも、そういう好悪のハッキリした感情じゃなくって、もっと、それを綯い交ぜにしたような…なんとも言えない気分にさせられる。だから読む前に、僕は微妙に“緊張”する……そんな感じの連載なんです。



たとえば、この週の第6話「夏がはじまる」。o(…こんなタイトルだよ!)では、右澤さんという、背が高くてバレー部で、男っぽい、むしろ男にしか見えないような女の子がいるんですが、そんな右澤さんと、気の弱わそうな男の子の肥田くんが、日直になって仲良く喋り始める。
女の子だと緊張してしまう肥田くんは、右澤さんとは気安く喋れるものだから、うれしくなってべらべら喋り始める。「右澤さんは、実は男なんじゃないの?男なんでしょ?」って嬉しそうに話しかける。
そしたら、最初は笑って応対していた右澤さんが、ふいに、突然「わたしは、男じゃないよ」と泣いて走り去ってしまった。…後にはしつこく「男みたいだ」と言った事を(おそらく)悔やんでいる肥田くんが残される…。

そこで終り。…で、多分、もう肥田さんも右澤さんも出ないんですよね。この先はもう、ない。だから“読感”はここで止まったまま。読者は…この場合、男の読者は?かな?この肥田くんと共感して、そして肥田くんのように右澤さんに申し訳ない気持ちになって、そこで終り。   …なんです。

いや、連載が進むと、場合によっては、また右澤さんと肥田くんが登場する日もあるかもしれないですけどね。でも、とりあえず、今の『愉楽しさ』はそんな感じなんです。次の回は、またほのぼのとしたりね、そこは一定させないので“緊張”が続きます。
でも、やっぱりこの作家さんは、人の心を「じくっ」とさせるのが上手いとは思いますね。ただ、でも人を「じくっ」とさせる事を目的で描いていないとも思います。もっと何か別の……う~ん(考)これは“反日常系”とでも言えばいいのかな?

もし“日常系”というものが、おだやかで、心地よい時が続いて行く事を描いている『物語』なのだとしたら「いや、日常って、楽しい事ばかりじゃないよね?」と言うか。
ケンカする出来事があっても、しばらくしたら仲直りする事が分かる、それが描かれるのが“日常系”なら、「いや、そこで口きかなくなって、それきりってあるよね?」…とか。「いじめられていても、毎日なら、それって日常だよね?」…とか。そんな感じなのかもしれません。いや、まだ阿部共実という作家さんを掴みかねているんですが(汗)とりあえず。(´・ω・`)つ

大好きが虫はタダシくんの

(↑)ルイさんに教えてもらったものなんですが、阿部先生がpixivなどで公開していた読切です。以前から、かなり評判だったようなんですが、これはちょっと衝撃を受けます。
『空が灰色だから』は、パッケージ化されない部分の良さがかなり出ている作品で、これは週刊ではジャンプは元より、サンデーやマガジンでもパッケージ化してしまって、その良さを半減させてしまう気がするんですよね。チャンピオンだからぎりぎり“これ”が出来ている気がします。(まあ、月刊なら他にも場があるかもしれないけど…)そんなワケで、ちょっと、注目したい連載と作家さんに思っています。


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http://www.ustream.tv/recorded/19203871

放送日:2009年11月16日。このブログでも時々持ち出す、主人公論『王』の話をしています。しばらく、前回の話(その時も“王”の話をした)の余談を話し込んだ後、(28分あたりから)『キャプテン』の谷口の話をず~っとしています。

キャプテン 1 (集英社文庫―コミック版)
ちば あきお
集英社


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http://d.hatena.ne.jp/LDmanken/20010909/p1

記事:2001年09月09日|2008年06月04日に今何処に追記した分、含めて記載しました。


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▼USTREAM:ハイライト:『僕は友達が少ない』の話題
『僕は友達が少ない』の原作小説の話題を扱っています。アニメ観ている人はネタバレ注意でお願いします。障害で録画が切れたので、全て収録されていません。

僕は友達が少ない7 (MF文庫J)
ブリキ
メディアファクトリー


▼USTREAM:ハイライト:『ましろ色シンフォニー』の話題
『ましろ色シンフォニー』のヒロイン位置としては“遠い”(序列の低い)存在に見えた、天羽みう先輩が選ばれた意味はなにか?という言及をしています。

ましろ色シンフォニー
ぱれっと
ぱれっと





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