【必殺シリーズ】
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/06/b13d0717b337c120bfd3ccf7845a0380.jpg)
『必殺橋掛人』(1985年放映)コンプリート。必殺仕掛人→必殺しかけ人→必殺はしかけ人→必殺橋掛人?んんん~?(考)まあ、なんでもないですが…。必殺シリーズの中では長らく、悪役、殺され役で登場して来ていた津川雅彦さんが、主役、殺し屋役(殺す側役)になった作品です。 呉服の行商人を表稼業とする柳次(津川雅彦)が、裏稼業“橋掛人”の面々と、亡くなった元締の残した、依頼の謎かけを解いて仕事を果たして行く物語。元締もかなり回りくどい謎かけ(あぶり出しだったり!)を残したもんですが、まあ、依頼が簡単に表に出ないような配慮なんでしょうね。依頼自体の謎を解くという構成は『からくり人』の旅ものシリーズを思い出します。
さて、悪人相の柳次が主役…という言い方でいいかな?…いや、津川雅彦さんが、悪人相なのかどうか?という話をここでするつもりは毛頭ないですが(´・ω・`) 殊、必殺シリーズにおいては(長らく悪人役を演じてきた)津川雅彦さんは悪人相…と位置づける事ができる…とは言えると思っていて。その柳次が殺し屋……って何かすごい恐さが出ているんですよね。殺気が隠し切れないというか。
偶然、昔の元締めと出遭った柳次が「いや~もう、裏稼業からは足をあらいましたよ~」と笑顔で言うんですが、昔の元締めからは「嘘をつけ。お前からはまだ血の匂いがする」って言われるんですよね。その時の~いやいや、そんな事はありませんってw~と手を振る時の、柳次の笑い顔がすっごく恐いのwすごい良い表情。
いや、普段はしがない呉服屋で、一人娘と再婚した若い奥さんの板挟みに窮々としているダメ旦那をしてはいるんですよ?だから、殺気が隠し切れないと言っても、それは“観客”にだけ伝わる殺気と言ってもいいもので。まあ、ぶっちゃけ津川雅彦さんの存在感そのものの事なんですけど、橋掛人としてのプロフェッショナルがそこにはいるんですよね。
逆に中村主水は、殺気を隠し切っている人で昼間は昼行灯をやっていて、風采の上がらないサラリーマン風の男が、実は凄腕の殺し屋…というギャップが主水の魅力に思っているのですが(…違うのかな?)それとは対照的です。
ゴルゴ13に近い感じとでもいえばいいのか…殺し屋ってもっと目立たない振舞いの方が何かと有利だと思うんですけど、ゴルゴって、存在感も、殺気も、フェロモンも、全然隠してないですよね?wしかし、標的は必ず仕留めるというプロフェッショナルな殺し屋で、柳次もそんな感じです。
そういう柳次に引っ張られてか、『橋掛人』が短いシリーズだという事もあって、殺し屋メンバーは基本的に“徹する”人たちで、あまり情に流されたような振舞いをする事は少なく、職業・殺し屋としての純度の高い『物語』になっています。
特に後半の仕事は、同じ殺しの裏稼業を持つ者たちを標的とする話が続き、必殺シリーズで裏稼業同士の対決は決して珍しくないのですが、全13話の密度としては、おそらく、一番の激闘編となっている気がします。
バトルに特化している所を観ても、非常にプロフェッショナル感の強い物語だった証左とも言えますね。…萬田久子さんと斉藤清六さんの夫婦漫才があったり、ぼんちオサムちゃんが出てきたりとコメディに振る事も忘れてはいないのですけど、まあ、それも含めてw
最後の4話分とか全部、殺し技を磨いた相手との対決ですからね。最終回は、モロに子連れ狼を模した刺客と柳次が戦い、柳次が勝利し、残された子供を柳次が引き取って(対決前に互いが負けた方の子供を引き取る事を約束し合っていた)終わっています。
そういった難敵との対決を果たして来た柳次ですが、その勝負のほとんどを~おそらく紙一重の差でしょうが~一瞬で決める美しさは、殺し屋的に惚れ惚れしますね。殺しに時間をかけない。実績からすると、中村主水には譲るとは言え、必殺シリーズ最強クラスかもしれません。
また、柳次はかつて身を呈して自分の生命を救ってくれた昔の元締めを、元締め代行の春光尼(西崎みどり)は死に別れたと思っていて自分の母親を依頼に基づいて殺していて~どちらも悪事をはたらいていたんですけどね。同時に、自分に対する情のようなものは失っていなかった~そういった殺し屋の業の描きも含めて、かなり、密度の濃い物語になっています。
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『必殺橋掛人』(1985年放映)コンプリート。必殺仕掛人→必殺しかけ人→必殺はしかけ人→必殺橋掛人?んんん~?(考)まあ、なんでもないですが…。必殺シリーズの中では長らく、悪役、殺され役で登場して来ていた津川雅彦さんが、主役、殺し屋役(殺す側役)になった作品です。 呉服の行商人を表稼業とする柳次(津川雅彦)が、裏稼業“橋掛人”の面々と、亡くなった元締の残した、依頼の謎かけを解いて仕事を果たして行く物語。元締もかなり回りくどい謎かけ(あぶり出しだったり!)を残したもんですが、まあ、依頼が簡単に表に出ないような配慮なんでしょうね。依頼自体の謎を解くという構成は『からくり人』の旅ものシリーズを思い出します。
さて、悪人相の柳次が主役…という言い方でいいかな?…いや、津川雅彦さんが、悪人相なのかどうか?という話をここでするつもりは毛頭ないですが(´・ω・`) 殊、必殺シリーズにおいては(長らく悪人役を演じてきた)津川雅彦さんは悪人相…と位置づける事ができる…とは言えると思っていて。その柳次が殺し屋……って何かすごい恐さが出ているんですよね。殺気が隠し切れないというか。
偶然、昔の元締めと出遭った柳次が「いや~もう、裏稼業からは足をあらいましたよ~」と笑顔で言うんですが、昔の元締めからは「嘘をつけ。お前からはまだ血の匂いがする」って言われるんですよね。その時の~いやいや、そんな事はありませんってw~と手を振る時の、柳次の笑い顔がすっごく恐いのwすごい良い表情。
いや、普段はしがない呉服屋で、一人娘と再婚した若い奥さんの板挟みに窮々としているダメ旦那をしてはいるんですよ?だから、殺気が隠し切れないと言っても、それは“観客”にだけ伝わる殺気と言ってもいいもので。まあ、ぶっちゃけ津川雅彦さんの存在感そのものの事なんですけど、橋掛人としてのプロフェッショナルがそこにはいるんですよね。
逆に中村主水は、殺気を隠し切っている人で昼間は昼行灯をやっていて、風采の上がらないサラリーマン風の男が、実は凄腕の殺し屋…というギャップが主水の魅力に思っているのですが(…違うのかな?)それとは対照的です。
ゴルゴ13に近い感じとでもいえばいいのか…殺し屋ってもっと目立たない振舞いの方が何かと有利だと思うんですけど、ゴルゴって、存在感も、殺気も、フェロモンも、全然隠してないですよね?wしかし、標的は必ず仕留めるというプロフェッショナルな殺し屋で、柳次もそんな感じです。
そういう柳次に引っ張られてか、『橋掛人』が短いシリーズだという事もあって、殺し屋メンバーは基本的に“徹する”人たちで、あまり情に流されたような振舞いをする事は少なく、職業・殺し屋としての純度の高い『物語』になっています。
特に後半の仕事は、同じ殺しの裏稼業を持つ者たちを標的とする話が続き、必殺シリーズで裏稼業同士の対決は決して珍しくないのですが、全13話の密度としては、おそらく、一番の激闘編となっている気がします。
バトルに特化している所を観ても、非常にプロフェッショナル感の強い物語だった証左とも言えますね。…萬田久子さんと斉藤清六さんの夫婦漫才があったり、ぼんちオサムちゃんが出てきたりとコメディに振る事も忘れてはいないのですけど、まあ、それも含めてw
最後の4話分とか全部、殺し技を磨いた相手との対決ですからね。最終回は、モロに子連れ狼を模した刺客と柳次が戦い、柳次が勝利し、残された子供を柳次が引き取って(対決前に互いが負けた方の子供を引き取る事を約束し合っていた)終わっています。
そういった難敵との対決を果たして来た柳次ですが、その勝負のほとんどを~おそらく紙一重の差でしょうが~一瞬で決める美しさは、殺し屋的に惚れ惚れしますね。殺しに時間をかけない。実績からすると、中村主水には譲るとは言え、必殺シリーズ最強クラスかもしれません。
また、柳次はかつて身を呈して自分の生命を救ってくれた昔の元締めを、元締め代行の春光尼(西崎みどり)は死に別れたと思っていて自分の母親を依頼に基づいて殺していて~どちらも悪事をはたらいていたんですけどね。同時に、自分に対する情のようなものは失っていなかった~そういった殺し屋の業の描きも含めて、かなり、密度の濃い物語になっています。
![]() | 必殺仕事人IV / 必殺仕事人V / 必殺橋掛人 ― オリジナル・サウンドトラック全集 15 |
平尾昌晃,竜崎孝路,京本政樹,京本政樹,中村梅之助,鮎川いずみ,西崎みどり,藤田絵美子 | |
キングレコード |
シリーズの作風も後の『必殺仕事人 激闘編』に繋がっていくハード路線ですが、友人が本放送時に“最終回の殺陣が(前回と比較すると)短過ぎだ”と憤慨してたので、それこそLDさんと全く同じように“プロ同士だからこそ、一瞬の差が勝負を決するんだろう”てな返しをしたのを思い出しました(汗)。