
去年の暮れに放送されていた「DARKER THAN BLACK 流星の双子」がけっこう「楽しかった」ので、前作の「DARKER THAN BLACK 黒の契約者」を観直したりしています。「DARKER THAN BLACK」って説明に困るのですが契約者という一癖も二癖もある超能力者たちが暗躍する超能力・ハードボイルドもの…とでも言えばいいのか?黒(ヘイ)と呼ばれる電撃を扱うエージェントが主人公です。…や、何というか前作は超能力あり、スパイあり、コミカルな探偵あり、チンピラありで、色々とややこしい設定も絡んで、やりたい事をあれもこれも手を出したような“山盛り感”の強い作品だったんですが、「流星の双子」で話を一本に絞ったために、ああ…やりたい事はこれだったのかな…というか、ちょっと分った感覚があって。
まあ、ぶっちゃけカッコいい男を描きたい…って事かなと。
ハードボイルドって言ってもいいんですかね?っちょっと違う気もしますが。どうなんだろう?どちらの作品もメインストーリーに対して、そのテーマは前面に置かれているというより後に控えているイメージ。「黒の契約者」ではゲート消失の物語が前面で、「流星の双子」はスオウの物語が前面、「黒の契約者」ではさらに他のエピソードも絡んで、そこでもやっぱり各エピのメイン・キャラの物語が前面に出てくるので、やっぱり後に控えるというか。多分、もう少し黒(ヘイ)が鉄面皮の冷徹男になると1話ごとの物語の“離合の距離感”がゴルゴ13(←!)みたくなると思うんですが……いや、今僕何を言っているのかというと黒(ヘイ)が主人公だという事をようやく“認識”したって言っています(汗)いや、すんません。(´・ω・`;)

僕の波長的には黒(ヘイ)ってそんなにカッコ良く思えてない所があったので……「流星の双子」でヒロインのスオウから黒(ヘイ)という男を観た時に、ああ、この角度かと。無理に暗く生きているというか、何をそんなに悩むのかというか、まあそんな感じの男なんですけどね。微妙に優しかったりする所含めて、スオウが心を寄せて行く要素としてすっと腑に落ちるものがある。
そんだけスオウのキャラが良かったって事だと思います。「黒の契約者」の時は、妙に「キャラ立ち」のある契約者たちが現れて、それはそれで楽しいのだけど、絡みが薄く(そこには演出意図があると思うけど)、黒(ヘイ)を観る角度を与えてくれてない所があった。一応、霧原美咲さんという女刑事が“その役”を持っていたように思えるんですが、黒(ヘイ)はかなり手際よく逃げてしまうので、充分な接触がなかったという(汗)…まあこの人、「黒の契約者」でも「流星の双子」でも、対象は変われど“側にいる女”と“追いかけている女”が必ず居るという……なかなか女運の篤い男ですw
あと、「DTB」の中では、MI6の人たちがけっこう好きでした。井上和彦さんの演じるエージェント・ノーベンバー11はなかなかカッコ良かったです。彼と組んでいた黒人女性のエージェント・エイプリルは「流星の双子」でも出てくるのですが、互いの任務の綾で黒(ヘイ)に始末されてしまうんですよね。前作生き残ってくれたキャラが、次作であっさり死ぬというのはけっこうショック(しかも、悪役でもないのに主人公に殺される!)ですが、ここらへんこの作品の味と言えるんじゃないかな。「黒の契約者」の中でもキャラ覚えていると、あ、この子ここで死んじゃうんだと思ったりする子もいる。
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