【1月第3週:弱虫ペダル RIDE.95 百人目】
http://www.tsphinx.net/manken/wek1/wek10446.html#623

【NPC劇場】
http://blog.goo.ne.jp/ldtsugane/e/8a5bb4f5fb35e2603c7d8588edfa13ca
【NPC劇場とメアリー・スー】
http://blog.goo.ne.jp/ldtsugane/e/056fc27bedec707bada0594a5822ed46
さて、先日からちょっと長めに(汗)「NPC劇場」の解説をしてきたのは「ワンピース」の白ヒゲ襲来編を眺める一つの視点として利用したかったからです。
以前の記事で持ち上げたように、僕自身はこの白ヒゲ襲来編がとても好きで、その白ヒゲをはじめとした海賊、海軍入り乱れての豪華さ、ダイナミックさにしびれきっていたんですが、もう一つ、別の視点として”ルフィをどう遇するか?”というポイントにも注目していました。いや、最初っから注目していたんじゃなくって、尾田栄一郎先生がルフィの扱いに苦慮しているのが見てとれたので注視せざるを得なかったというのが正確かもしれません。
この白ヒゲ襲来編、たとえば先の「NPC劇場」の説明で使った「ロードス島戦記」の英雄戦争編、それもファーン王と暗黒皇帝ベルドの対決あたりになぞらえて観ると分かりやすいかと思うんですが、あれに近い形だと思うんですよね。そしてあの場では主人公のパーンも、ルフィもレベル足らずな所は明らかであると。その時、この主人公たちをどう遇したか?が両・作品作風の分かれ目になっていると思います。
TRPGの段階での「ロードス島戦記」では主人公はパーンではなく、PC(プレイヤーキャラクター)全員でありパーティ全部であった。(まあ、それでもリーダーを買って出ているパーンを中心に回してやろうという暗黙の了解がプレーヤー間にあったと思うし、パーンのプイレヤー自身もそうであろうと意識したとは思いますけど)この“多視点性”をベースにしているので、ある種、必然的に“群像劇”かつ“歴史劇”的な物語にリライトされています。キャラクターより先立って仮想世界を一個創ってしまおうというクリエーターがここに帰結するのは当然ではあるんですけどね。ともかく、パーンを主人公と置きつつも、その主人公性への配慮はこの段階では拘っていない。…逆に言えばヒーロー設定を持たないキャラクターがヒーローとなって行く物語として再構築しているので、この英雄戦争の場では「NPC劇場」が意図的に選択されているという言い方もできるかと思います。
返って「ワンピース」はどうか?僕の所感としては白ヒゲを気持ち良く大暴れさせつつも、主人公のルフィへの中心軸がすれないように最大限の配慮がされていると思います。実際に乱戦のド真ん中にルフィを振って降ろす千両役者的な登場とかですね。でも、レベルが足りていない事が明らかなのでその後のキャラの回し方が微妙に苦しくなるw「ロードス島戦記」のような俯瞰した視点を持ってしまえば、ルフィの事はもう少し放っておけるのですが“そうでない!”と。ここらへんから尾田先生の「ワンピース」に対するスタンスを「読む」事もできそうです。あれほど多くのキャラクターを抱えつつも、扉絵でアウトサイド・ストーリーを展開しつつも、その物語を“俯瞰した視点”には置いてない。“群像劇”を求めてはいない。(読者が群像劇的に読む事は可能)そういう感覚をうかがい知る事ができるかなと。
同時にその拘りのような部分が「ネームの真理に二番目に近い男」じゃないかと言うw尾田先生のシナリオの中で微かな“隙”を生んでいたように思います。…ここらへんはそれぞれに感じ方に差があるでしょうし、ちょっとチャットでの対話を引用して見ようと思います。
実際問題としては、白ヒゲが「全員、全力でルフィを援護しろ!」と宣言するに到る場面の演出的な「積み上げ」の足りなさ…“隙”の部分は程度の差はあってもある程度共通認識がとれるかなと思います。しかし、そうは言っても、僕はこの白ヒゲ襲来編、ボロクソに好きですしw(隙があっても好きだ!(`・ω・´)…よし!)非常に高いレベルに到達している上での論いに過ぎなくもあります(汗)
これまでルフィは自分の思いを“拳を通す”事で貫いて来たキャラなので、その“拳が通せない”フィールドに立った時に何を為せるか?は非常に重要なポイントと言えます。つまり、ここでルフィは拳を通す、根性を通す、事とは別の形で器の大きさを見せる場面だったように思います。白ヒゲがそれを感じ取り連鎖する形で「ヤツを守れ!」宣言が入ると総てがガチ!!と嵌る気がするんですよね。それは“ゴムゴム”とか“覇王色の覇気”とかいったギミックで示すものではなく、キャラクターの持つ“素地”で魅せる事ができれば理想的だったかな…と思います。そこが成れば、この白ヒゲのフィールドはルフィのフィールドへとキレイに収斂して、「NPC劇場の回避がキツそう」なんていう僕の所感は早々に霧散した事でしょう。…いや、それが成れば理想的とか言ってますが………何か僕がアイデアを示せるわけじゃないんですけどね?(汗)そこはもうおたくの一方的な論いという事で…。(=´ω`=)
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【NPC劇場】
http://blog.goo.ne.jp/ldtsugane/e/8a5bb4f5fb35e2603c7d8588edfa13ca
【NPC劇場とメアリー・スー】
http://blog.goo.ne.jp/ldtsugane/e/056fc27bedec707bada0594a5822ed46
さて、先日からちょっと長めに(汗)「NPC劇場」の解説をしてきたのは「ワンピース」の白ヒゲ襲来編を眺める一つの視点として利用したかったからです。
以前の記事で持ち上げたように、僕自身はこの白ヒゲ襲来編がとても好きで、その白ヒゲをはじめとした海賊、海軍入り乱れての豪華さ、ダイナミックさにしびれきっていたんですが、もう一つ、別の視点として”ルフィをどう遇するか?”というポイントにも注目していました。いや、最初っから注目していたんじゃなくって、尾田栄一郎先生がルフィの扱いに苦慮しているのが見てとれたので注視せざるを得なかったというのが正確かもしれません。
この白ヒゲ襲来編、たとえば先の「NPC劇場」の説明で使った「ロードス島戦記」の英雄戦争編、それもファーン王と暗黒皇帝ベルドの対決あたりになぞらえて観ると分かりやすいかと思うんですが、あれに近い形だと思うんですよね。そしてあの場では主人公のパーンも、ルフィもレベル足らずな所は明らかであると。その時、この主人公たちをどう遇したか?が両・作品作風の分かれ目になっていると思います。
TRPGの段階での「ロードス島戦記」では主人公はパーンではなく、PC(プレイヤーキャラクター)全員でありパーティ全部であった。(まあ、それでもリーダーを買って出ているパーンを中心に回してやろうという暗黙の了解がプレーヤー間にあったと思うし、パーンのプイレヤー自身もそうであろうと意識したとは思いますけど)この“多視点性”をベースにしているので、ある種、必然的に“群像劇”かつ“歴史劇”的な物語にリライトされています。キャラクターより先立って仮想世界を一個創ってしまおうというクリエーターがここに帰結するのは当然ではあるんですけどね。ともかく、パーンを主人公と置きつつも、その主人公性への配慮はこの段階では拘っていない。…逆に言えばヒーロー設定を持たないキャラクターがヒーローとなって行く物語として再構築しているので、この英雄戦争の場では「NPC劇場」が意図的に選択されているという言い方もできるかと思います。
返って「ワンピース」はどうか?僕の所感としては白ヒゲを気持ち良く大暴れさせつつも、主人公のルフィへの中心軸がすれないように最大限の配慮がされていると思います。実際に乱戦のド真ん中にルフィを振って降ろす千両役者的な登場とかですね。でも、レベルが足りていない事が明らかなのでその後のキャラの回し方が微妙に苦しくなるw「ロードス島戦記」のような俯瞰した視点を持ってしまえば、ルフィの事はもう少し放っておけるのですが“そうでない!”と。ここらへんから尾田先生の「ワンピース」に対するスタンスを「読む」事もできそうです。あれほど多くのキャラクターを抱えつつも、扉絵でアウトサイド・ストーリーを展開しつつも、その物語を“俯瞰した視点”には置いてない。“群像劇”を求めてはいない。(読者が群像劇的に読む事は可能)そういう感覚をうかがい知る事ができるかなと。
同時にその拘りのような部分が「ネームの真理に二番目に近い男」じゃないかと言うw尾田先生のシナリオの中で微かな“隙”を生んでいたように思います。…ここらへんはそれぞれに感じ方に差があるでしょうし、ちょっとチャットでの対話を引用して見ようと思います。
LD >> 「ワンピース」は、ちょと上手く言えないんですが、直截に言うと少し落ちたという言い方がいいかな…?
kichi >> あれ?そうですか?>「ワンピ」 個人的にはここで祖父孫対決行くか~!と結構盛り上がりましたがw
カルマ >> やっぱり基本的に覇気に乗れてないので、それを見て結集する流れは少し冷めて見てしまいますね>ワンピ
LD >> 「ワンピース」は……よく他でもNPC劇場の害のような話をしていて、それを白ヒゲ編ではここまでレベル上の戦いをしつつルフィも混ぜている上手さを語っていたわけですけど、これはNPC劇場の逆の…何て言うんだろう?…→
GiGi >> ルフィを持ち上げることで相対的に他のキャラの重み付けが下がった感はありますね。
kichi >> たしかにそれはあるんですが、そこは2週間待ってる間に飲み込んだというかw、結構素直に流れに乗って読んでましたね、私は。>ワンピ覇気乗れない
ルイ >> なんかね、ルフィで収まる想定内の世界に、ミニチュアワンピに戻った感はある。そのミニチュアが精緻だって評価は別にあっていいけど。
LD >> →先に言っておくと、以前「ワンピ」評で僕だけ、ルフィの格落ち感、弱い感がちょっとショックみたいな事を言っていた事があって、そこと繋がっている流れだと思うんで僕だけの感覚かとも思うんですが…。
LD >> あ、けっこう同感されている?w>「ワンピ」
カルマ >> どうやってこの現場に介入していくか?そして主役になっていくか…という中での説得力のある演出ができてない印象ですね。それはやっぱり覇気じゃないかと思うんですけど>ワンピ
ルイ >> 覇気もそうだけど、ヴァタシの人のドーピングがビジュアル的に負荷を印象付けられていないのもあるんではないかなと。ギア2とかもそうだけど、尾田先生は段階演出はうまくない。
LD >> NPC劇場って揶揄の先の話なんですが、元々これTRPGの用語(?)なんですが今度はNPC劇場の先に、NPC劇場にならないようにディスティニーでPCを中心に持って行く事があるんですよね。でも、本質はNPC劇場だから形式的にNPC劇場の定義を回避しただけというか…これ特に「言葉」はないんですけどね。そういう感覚を「ワンピ」に受けていました。…でも、ほんのわずかな所感で上手い事に変わりはありませんが。
LD >> ところで、ブログで「NPC劇場」の解説しようと思うんですが、何か有名所で典型的にNPC劇場になっている作品ってありますかね?
GiGi >> ルフィは巨大化させても良かったかもとか思ったり。
LD >> まあ、ぶっちゃけ「ロードス島戦記」の英雄戦争の決着フェーズあたりがモロにNPC劇場なんですが…。>「NPC劇場」
kichi >> ん~、まぁ、この戦争でルフィが出張る展開自体に落ちた感を感じるというのは分かる気はします。……というか、やっぱ私は覇気のイマイチさ含めて前回に感じて飲み込んだ感じが強いかなぁ?だから、今週に関してはそこは乗った上でガープと対決という展開の印象の方が上回ったというか……。
LD >> はい。>kichiさん 僕も盛り上がっているし充分よい形だなという思いもあります。ちょっと、詰めて観てみると白ヒゲが「全員、全力でルフィを援護しろ!」と宣言したのが“嫌”みたいですね。分りやすいけど口に出されると興が削がれるというか。
kichi >> ああ、なるほど……。仕方ない気もするものの、分かる気はします。>白ヒゲの宣言が嫌
実際問題としては、白ヒゲが「全員、全力でルフィを援護しろ!」と宣言するに到る場面の演出的な「積み上げ」の足りなさ…“隙”の部分は程度の差はあってもある程度共通認識がとれるかなと思います。しかし、そうは言っても、僕はこの白ヒゲ襲来編、ボロクソに好きですしw(隙があっても好きだ!(`・ω・´)…よし!)非常に高いレベルに到達している上での論いに過ぎなくもあります(汗)
これまでルフィは自分の思いを“拳を通す”事で貫いて来たキャラなので、その“拳が通せない”フィールドに立った時に何を為せるか?は非常に重要なポイントと言えます。つまり、ここでルフィは拳を通す、根性を通す、事とは別の形で器の大きさを見せる場面だったように思います。白ヒゲがそれを感じ取り連鎖する形で「ヤツを守れ!」宣言が入ると総てがガチ!!と嵌る気がするんですよね。それは“ゴムゴム”とか“覇王色の覇気”とかいったギミックで示すものではなく、キャラクターの持つ“素地”で魅せる事ができれば理想的だったかな…と思います。そこが成れば、この白ヒゲのフィールドはルフィのフィールドへとキレイに収斂して、「NPC劇場の回避がキツそう」なんていう僕の所感は早々に霧散した事でしょう。…いや、それが成れば理想的とか言ってますが………何か僕がアイデアを示せるわけじゃないんですけどね?(汗)そこはもうおたくの一方的な論いという事で…。(=´ω`=)
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