セレンディピティ日記

読んでいる本、見たドラマなどからちょっと脱線して思いついたことを記録します。

幸福実現党のビックリ

2010-05-23 17:51:40 | 社会経済
宗教団体幸福の科学のダミー政党幸福実現党には最近ビックリさせられることがいくつも続いているからそれをメモしておこう。もちろん素晴らしい躍進があったということではないのは全国の皆さんが知ってのとおりだ。

まず1つ目。5月14日に現職の大江康弘参議院議員が幸福実現党に入党した。政策理念が一致したから入党したのであって、幸福の科学の信者ではないし幸福の科学に入信する予定はないとのこと。大江康弘議員は2007年の参議院通常選挙での民主党の比例での当選。倫理的には議員辞職して議席を民主党に返してから今年の参議院選挙に立候補するべきだが、書きたいのはそのことではない。大江議員へのアプローチは幸福実現党の方からだそうだ。昨年の総選挙後に大阪の後援者を通じて話がはじまったそうだ。その時には幸福の科学や幸福実現党のことはよく知らなかったとのこと。今年4月に改革クラブが舛添氏の加入により新党改革になったので飛び出してはぐれ狼になったから話がでたのではなく、それ以前から接触はあったのだ。

で、なぜビックリしたかと言うと、先の総選挙前の雑誌のインタビュー記事で大川隆法氏が、「自民党にも民主党にも幸福の科学の会員がいる。選挙区によっては3人の候補者全員が幸福の科学の会員で当選を争うところが出るかもしれない。」という大法螺・・いや与太話・・ではなく霊言を発していたからだ。だから、なぜ幸福の科学の会員の国会議員を登場させないで全くの第三者である大江議員にアプローチしたのだろうという疑問がのこる。それ以前はひょっとしたら何人か国会議員の中には幸福の科学の会員がいるのだろうが、幸福実現党の旗の下で当選しないと幸福実現党の国会議員にしないのかなと思っていた。しかし大江氏は民主党の旗のもとに当選した参議院議員なのに幸福実現党の初の国会議員とはしゃいでいるから、この考えはハズレ。大江議員は今回非改選なので選挙には出ず、幸福実現党の選挙対策本部長として参議員選挙の勝利に努めるらしい。昨年の総選挙が惨敗なので、素人選挙ではいけないという反省から総選挙後から現職議員を物色して大江氏にアプローチしたのかな。
すると、幸福の科学の会員の国会議員って本当にいたの?
まあいないと考えるのが妥当だ。すると大川隆法氏のインタビューでの発言は嘘なのか。与太話ではあるが、意図して嘘をついたというのはかわいそう。おっと、狸の背後霊に言わされた、と言うつもりはない。10年ぐらい前に代議士をやめた久野統一郎氏の本によると、久野氏は現職代議士のとき3つぐらいの宗教団体の信者になっていたとのこと。もちろん票のためだ。だから国会議員の中には、幸福の科学にでも統一協会にでも好意的なメッセージを送る者がいても不思議ではない。そうしたメッセージを信者と取り違えたのであろう。まあ取り違えられたのだけならばいいが、三塚元運輸相みたいに、河童に沼で抱きつかれたように奈落のそこに沈むことになっては大変だ。大江さん議席を民主党に返して引退するのが一番だったともうすぐわかる。

2つ目のビックリ。昨年の総選挙にからんで、選挙違反の有罪判決が3月24日にでた。宮城県で幸福実現党の立候補者が、選挙運動員に現金を渡したので選挙違反にとわれたもの。ビラ配りの運動員3人に計44万円を渡したとのこと。幸福実現党と被告は冤罪を主張する。お金を渡した事実関係は認めている。冤罪の根拠は、被告は当選する気がないので、これは政治活動だが選挙活動ではないとのこと。僕がビックリしたのはこのことではない。当選する気のない候補者は共産党の小選挙区候補者でも同じで初めてではない。僕がビックリしたのは、宗教団体がバックにいるのに、なんでアルバイトの運動員を雇うのかな。もともと普通の政治家の不満は、企業や組合・宗教団体がバックについていないと、ボランティアの運動員なんて期待できない。だからアルバイトなしでは選挙活動をできないというもの。だから久野統一郎氏はアルバイト料の支払いは警察署内の選挙違反摘発本部が選挙後3カ月を経て解散してからアルバイト料を払っていた。で、幸福の科学の会員って本当にいるの?

3つ目のビックリ。幸福実現党の党首が4月中に3回替っている。もともとこの党は党首の交替の多い政党で昨年5月の立党からが現在の党首は6代目ぐらい。任期は3年らしいのだが、任期を全うした党首はいない。当たり前かぁ。でも党首交代の多さにビックリしたのではない。もともと幸福実現党のオーナーは大川隆法氏で、彼の気分次第ですぐ替るわけである。だから僕のビックリはそのことではなく、釈迦如来の生まれ変わりが、全然まったくすべて先のことを見通せないことである。釈迦如来には天通眼とかなんか先を見通す超能力があったはずである。党首の個々の事情は体調不良とかいろいろあるだろう。それを見通してあらかじ混乱のないように配置するのが釈迦の生まれ変わりではないか。こんなことを書くと、あんたもこれはジョークだと知っているのに、人が悪いといわれるかも。でも本当にビックリなのは、教祖の以前の発言をすっかり忘れたかのように結果を検証しないで、また新たな与太話(ジョーク)に喜ぶ人がいることだ。

信じたいこと事について自分を偽ってまで信じて幻影に救いを求めようとする人々がいる。でもその先は破滅しかない。仮説と結果を検証してそれに基づいて誠実に対処するのが正しい生き方だ。


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