salt&pepper days 

ともすれば、子どもとの時間に埋もれそうな日々。でもやりたいことは他にもいっぱい。刺激を求めて悪あがき中。

本の感想・甘党の幸せ

2007-12-16 17:41:43 | 本・雑誌
私は甘党です。
「お酒飲めないから、余計に甘いものに向かうのでは?」
という意見があるけど、そうなんでしょうか??

今回読んだ本は、酒井順子さんのエッセイ。
『ひとくちの甘能』(角川書店)。

酒井さんが子供の頃から親しんでいた和菓子や洋菓子、
大人になってから知った甘味について
そのエピソードを、ユニークかつ独断的に綴る。
取り上げているのは、いまどきのお店というより
正統派の和菓子や水菓子、老舗のものが多い。

あとがきを読んで知ったのですが
「甘」という字は象形文字で、もともと
「手錠」とか「首かせ」という意味があったそうです。

意外な感じがしたけれど、酒井さんも書いているように
甘いものには、食べたときに酩酊感がある。
その中毒的な症状、とりこになってしまう様は
まさに「かせ」だと思うと、すごく納得。

酒井さんもお酒が飲めないそうで
人から「人生の楽しみの半分を知らない」と
言われたりするそう。
私も言われたこと、あるある。
そうだなー、と思った時期もあるけれど
今はあんまり思わない。
だってよくよく考えたら、飲みたくないもん。
それに、「甘いもの」のくれる幸せを十分に知っている。

甘党の人って、どこどこの人気店の
ガトーなんたらかんたら、という覚えにくい
ひとつ500円するケーキに限らず
疲れたなー、甘いもの食べたいなーと立ち寄る
コンビニの一個120円くらいのシュークリームで
幸せになれる。

流行りのスイーツも気になるけど
本当に幸せをくれるのは、切実に食べたいときに
口に入れるチョコレートだったりする。

そんなことを思った本でした。