salt&pepper days 

ともすれば、子どもとの時間に埋もれそうな日々。でもやりたいことは他にもいっぱい。刺激を求めて悪あがき中。

爆笑、そしてしみじみエッセイ

2007-01-28 02:30:32 | 本・雑誌
「本・雑誌」というカテゴリー増やしました。
今年は読んだ本、記憶しておきたいなと思い。

今年初めて読んだエッセイは
佐野洋子さんの『神も仏もありませぬ』。

佐野さんといえば、絵本のイメージが強かった。
けど、こんなおもろい人だったとは!

この本に多く出てくるネタは「老い」。
それが、決して後ろむきな感じではなく
毒舌を交え、衰えてゆく頭や体を嘆き、笑いとばし
だけどそこには生き物(人も動物も自然も含め)への
愛情や尊敬みたいなのが感じられて、ただおもしろがってるわけじゃない。

周囲のおもしろおじさんおばさんのことや
ベッカムやカーン(サッカー選手)にハマってたことや
日々の暮らしのこと、失敗談、
取り上げているのは、珍しいことでもないんだけど
ひとつひとつ、身の回りのことを「流してない」。
ふつうのこともおもしろがって
おもしろがっている自分のことを、冷静に見てる。
これって、当たり前のようで
けっこう難しいことではないでしょうか。

それにしても、これだけズバズバ言いたいこと言えるのって
肝がすわってるんだなーと思う。
実際会ったら、おっかないおばさんのような気もするし
私なんて、甘っちょろさを罵倒されそうだけど
いいなあ、この人。会ってみたいなあ。

読みながら、ところどころ爆笑、
かと思えば、ちょっとしみじみさせられたり。
この本は、年を重ね、時間がたってから読み返したら
受け止め方も変わりそう。

私も肝のすわった人になりたいなあ、と思った1冊。
そうそう、本の中に出てくる話で
前々回のW杯でのカーンに対する思い(想い?)、
私もおんなじですわ、佐野さん!