牛コラム

肥育牛と美味しい牛肉のはなし

牛は発泡酒が好き

2010-06-14 23:32:17 | 飼料





肥育育成用のビール粕の話である。
滋賀県高島市で製造されている「エクセル」という発酵飼料であるが、これまで、キリン一番搾りから出るビール粕が主原料であったが、この春から発泡酒粕に変わった。
見た目にはさほど変わらないが、写真上がその製品であり、下はそれを採食中の様子である。
従来品より、風味がよく食いつきが良くなった。
ビールと発泡酒では用いられている麦芽の割合が異なり、ビールは50%以上、発泡酒は50%以下とされ、実際は20数%が一般的とされ、発泡酒の場合、その分麦芽以外の原料が多く使用されていて、含まれる粗タンパクが若干多いようである。
そのために、心なしか食い込みがよいのかもしれない。
これまでは、1頭1日あたり、精々3kg程度の摂取量であったが、5kgを食い込む牛もいる。
我々は、気分的にビールの方を好んでいるが、牛らは発泡酒粕の方が嗜好性が高いようである。
ただし、気温の上昇時は、発泡酒粕の方が若干カビ易いような気もしている。
肥育前期用の配合飼料だけより、同発酵飼料を与えることで、整腸効果がある。