まろの公園ライフ

公園から世の中を見る

Kさんを見舞う

2016年08月06日 | 日記

サルスベリが真っ盛りです。
燃え盛るピンクを見ていると眩暈がしそうです。
昨日は「猛暑日」でした。

昨日もお掃除バイトでした。
午前中から30度の暑さで、午後になるとついに35度超え。
さすがにこのままでは「危険」と自主判断して
スタッフ全員、慌ててエアコンの効いた控室に避難しました。
案の定、昨日は熱中症での搬送が多発し
大変な騒ぎだったようです。
途中で作業を放棄して非難したのも
やはりKさんのことが頭にあったからかも知れません。

バイト仲間のKさんが仕事中に倒れ
救急搬送されたことは、先日このブログでも紹介しました。
病名はやはり脳溢血だったようです。
この夏の暑さが予想以上にこたえていたのかも知れません。

http://blog.goo.ne.jp/kunkun2807/e/d54893f85dc45872dae4133bfaa98514

その後も意識不明のままでずっと容体が気になっていただけに
数日前、スタッフ何人かで見舞いに行ってきました。
巨大病院の10階にあるICUで
Kさんは何本もの管につながれて眠っていました。
時々、目を開けてこちらを見るので
意識があるのかと思って「Kさん、Kさん!」と大きな声で
何度も呼びかけたのですが反応はありません。
呼吸が止まった5分間が、脳に与えたダメージは予想以上に大きく
残念ながら「植物人間」に近い状態でした。

決して口数は多くなかったものの
私のバカな冗談にいつもニヤニヤと笑っていたKさん。
岩手県遠野にほど近い山村で生まれた彼は
東北人特有の粘り強さがあって黙々と仕事をする人でした。
動物や植物に関する知識も豊富で
セミが苦手な私を「セミなんか手づかみだったよ」などと
いつもバカにして笑っていました。
私より年嵩と言っても、まだ、67歳です。
なんとかもう一度・・・
と願うのはもう無理なのでしょうか。



病院に見舞った日、どこかの花火大会でした。
まるで花火のあざやかな残像のように
元気だった頃のKさんの笑顔が瞼にちらついて離れません。
身過ぎ世過ぎのバイト仲間とは言え
袖振り合うも他生の縁、という言葉を噛みしめます
病院の枕元にスタッフの「寄せ書き」を置いて来ましたが
Kさんが見ることはあるのでしょうか。

   その人を 思ふ夜長や 遠花火  (杉作)