先の衆議院選挙。大義なき選挙と言われたが、実はあった。財務省と自民党の消費税増税派を唯一、一気に黙らせるため、先送りを是とするための選挙だった。だから野党は、増税すべきと主張をしていたら、自民の中の増税派を含め、動きが変化したやもしれぬ。
それが、予期せぬ、自民の増税派が、勢いを止めて、先送りやむなしと選挙前になってしまったから、安倍首相の奇策に飲み込まれてしまった。(心の中で、してやったりとほくそえんでいるのだ。) 実は、増税派のほうが、勢力が強かったのだ。それが見事にひっくり返された。選挙を行わず、自民内部の議論へ持ち込まれたら、勝ち目がなかった。
3年B組金八先生、生徒へ先生が言ったことに、それが不条理とわかってもお前たちは反抗しないのかと詰め寄る。各選挙区の選挙民から選ばれているのだから、自民内部の序列に関係なく、もっと正論と考えているところがあるのなら、政治家であれば、それこそ主張すべきところは主張をして、長いものに巻かれろの生き方は即刻やめてもらいたいものだ。こんな時こそ、以前の I 都知事あたりが、事前に思惑を推し量り、それを暴露して、たとえ憎まれ者になっても主張すればよかったものを。その意図が何たるやということにも気付かなかったのならば、ご意見番、重鎮などと持ち上げる必要などどこにもない。
社会保障に充てる財源や、その他の国民にとって大切なコストをねん出するための知恵について、もっと活発に議論や提案が出されるべきだし、政治家や公務員の身を切る箇所を具体的に強くアピールすべきだったものを、一体、野党に位置する連中も、堂々と主張するべきことがたくさんあっただろうに。まさか自分たちの保身のための選挙という大義が優先させたのではあるまい。