小梅日記

主として幕末紀州藩の学問所塾頭の妻、川合小梅が明治十八年まで綴った日記を紐解く
できれば旅日記も。

十月十一日

2012-01-12 | 嘉永二年

八百屋が大根を一荷(天秤棒の両端にかけて一人で担える量)持ってきた。
洗いかけているといろいろ用事が出来て昼前から夕方までかかった。
庄助が羽二重を持ってきた。お代は四十八匁とのことで買った。
二匁引かせ、この間こちらからやった口を十六匁で採らせたので、差し引き三十匁渡す手筈になっていたのを二十日に払うこととした。
直ちに「山半」へ染めにやる。
夕方、岡本緑邨(南宋画家)が来てすぐに帰った。
夜になって野呂が来て今晩泊めて欲しいという。
一昨日から山本で手伝っていて草臥れて和歌まで帰るのが大儀だとか。
それから良蔵が酒を買いに行き、有り合わせの肴でみんなして飲む。
岩一郎は少し具合が悪いと十二時頃に寝た。
橋本からは断りが入る(欠席届?)。
田中良一が酒券一枚持参して来る。
酒を出そうとしたが禁酒中というので蜜柑を一つ出しただけ。
また、近いうちにくると言い直ぐに帰った。
その後に清吉がきたので、また酒を買いに行き皆で呑む。

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