☆浪速が「水の都」/北斗七星☆
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2014年(平成26年)3月12日(水)
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セーヌ川の中洲にあるシテ島から発達したパリ。ルーヴル宮、オペラ座といった壮麗な建築物が並び、幾つもの照明が街に彩りを添える。整備されたブーローニュの森や広場も美しい
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実はこのパリ。19世紀前半までは「泥の街」だったらしい。文豪・バルザックが不潔なぬかるみに何度も言及しているほどだ。ところが、パリに当たるセーヌ県の知事にオスマンが登用されるや、彼は道路の徹底整備に着手。これが街に劇的な変化をもたらした
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「不名誉でしかなかった陰気で不潔な路地が取り払われ、それによって、どの国よりも美しく芸術的な首都が創出された」。後年、オスマンの功績をたたえた一文だ。木村凌二著『世界史の叡智』(中公新書)にある“一手”が時代を変えたのだ
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先週末、大阪市阿倍野区に日本一の超高層ビルが全面開業した。近畿日本鉄道が建設した「あべのハルカス」だ。国内最大の百貨店なども入っているが、目玉は高さ300メートルの最上部にある展望台。2007年、国土交通省が航空法上の高さ制限区域を見直したことが実現を後押しした
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年間来場者数は東京スカイツリーと同規模になる見込みというから驚く。浪速が「水の都」と呼ばれるようになったのは19世紀後半。道路整備がパリを変えたように、ハルカスが未来を開く一手になれば、と願う。 (田)
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