ミクロもマクロも

心理カウンセラーが気ままに書き続ける当たり前

こんなことがあったのです!

2006-03-06 09:27:36 | Weblog
我が人生で、強烈な経験3回。こまかいことは数知れずだから、
ここでは省くわ。でも、この3回は、忘れられない体験になるのよ。
3回目が昨日。本当に、今でも不思議としかいえないのよ。
来月に、中学時代の有志達で恩師を囲んでおしゃべり会があるのは
書いたわね。その他有志が集まる別の会があるという連絡が入って、
そのメンバーの名簿をもらいに横浜から出向いたの。かれこれ軽く
30年以上も経って訪れた旧地。

弟のような感覚の旧友が、駅前のマンションに住んでいるとかで、
駅に着いたら電話をしてって。電話をすれば留守電。これはこれで
仕方がないわ。それよりももっと重要な意味を持った今回の訪問だ
ったので、そのまま駅前の交番へ。
23~4才で音信不通になった友人探しの旅(?)。
私が勤めた広告製作会社へその友人を引っ張って、その後、私は母に
会社を辞めさせられ、その後はお互いに連絡を取り合うことも少なく
なって、そのうち結婚。私は夫の転勤であっちこっち。その彼女は
カナリア諸島のどこかへご主人とともに行ってしまわれた、ここ迄で
ウン十年が経過。

我が中学校は移転して、その校庭の向こうにあった友人宅も消え、
駅前は、・・・・悲しい。のっぺり顔になってたのよ。 都会の駅前
は、誰もが想像するどこも同じそんな顔になってて、ブルータスおま
えもか?の悲しい気分に。交番で色々調べてもらったのだけど、電話
帳へたずねる人の名前はない。個人情報は秘匿の時代ですもの仕方が
ないのよね。駅前開発で、私の記憶の景色は全くなく、そこには同じ
顔を持つマンションが幾棟も。1棟1棟調べる気も失せて、のっぺり
顔のその地を早く離れたく、旧友の所在調べは後日にして、その駅の
反対側へ向かったの。
そこには、昔を髣髴とさせる景色があったわ。そう、どこでも陥って
いる個人商店街の衰退の風景が。けれど、私には、どうにか自分の顔を
持っているという風情のその地は
「年取っちゃったわねえ、でも頑張ってるあなたは美しい」
なんて、思っちゃったの。
あそこにあったパン屋さんでパンを買って、あのお肉屋さんで揚げたて
コロッケを買って、学校へ戻って、食べたっけ。その商店自体はなくな
って、他のお店になってたりしてたけど、でもまだ会話が成立する、人
と人が交流する健全な社会が、かろうじてだけどあったのよ。嬉しかっ
たけれど、そのうちやっぱりそこものっぺり顔になるのかしら?・・・・・

そして、わが実年齢青春の日々を過ごした、かつて実家があった隣町へ
つま先の向きを変えて。
道幅はどの道も1,5倍の広さになって、バスもゆったり往復している。
道路の左右の景色は、最早あきらめたそれ。
その行く手に、広々とした空間が見えてきて、その向こうへお稲荷さんの
樹木が見えている。これは?ここは?
その地から、お散歩途中とお見受けできる老婦人がお一人で、こちら側へ
渡る間合いを計っていらっしゃるような様子。
私が渡って、そのご婦人へ、
「ここはなんなんでしょう?」
「○○広場ですよ」
「そうなのですか?ウン十年ぶりにたずねてきて、あまりの変わりように
尋ね人を探すのも難しくなって、少し途方に暮れてたのです」
「そうなの?誰を探してるの?」
そのご婦人のお顔を拝見して、少し、動悸がしてた私です。でも・・・
「カミソノサンというお名前の方です」
動悸が早くなってきだしました。まさか?
「私、カミソノです。もしかして?」
「ハイ、キョウコサンと同級の・・・」
もう、ダメです。キョウコサンのお母様だったのですもの、思わず抱きし
めてしまいました。涙が頬を伝ってきます。声は出ません。こんなことが
あるなんて。2人とも
「神様のお引き合わせ」って。
たまたまバス停でお会いして、そこのベンチで懐かしいお話のあれこれ。
ウチと同じ3人姉妹のその後のお話や近況を。
皆さんお幸せなご様子は何より。彼女達のお父様は10年前に他界。

セニョール・ダンに、
「カミソノサンに会ってくるから」
「わかってるのか?」
「ううん、でも会ってくるのよ」
「?]
で、ウチを出たのでしたけれど。

高校へ通うためにいつも前の道を通ったお稲荷さんは立派になって。
実家への道も、往時の面影はなく、・・・・でも、ここでもナン軒かの商店が
頑張って。通りかかるたびに
「レイコチャン元気か?」
「元気よ!」
「おーい、雨に濡れるぞ、傘もってけ!」
「いいのよ、雨に濡れるの好きだもの。ありがとう!」
なんて、あっちのお店、こっちのお店の店主達と掛け合いをしてた日々が
よみがえって。生憎日曜日で、ほとんどのお店はシャッターが降りて。
けれど、そのはずれにある鰹節店をそっとのぞいて、店番の女性に、
「こんにちは」
「・・・・?・・・レイコチャン?」
「ピンポーン、当たり~~!」

かつての、わが町の駅前も同じ顔になってて、私は足早に車中(電車)へ。
けれども10時に出て、帰宅は5時を回ってました。

懐古趣味はない私です。何もかも昔が良かったなんて思いません。
けれど、あきらかにノッペリ顔の都会のたたずまいは、なにか不気味で恐ろ
しい。土をアスファルトで覆っている。便利の向こうで、荒廃が進む。
そんな感想の中で、私が出遭ったその人。このところずっと思いつづけていた
カミソノサンへ会いたいという願い。
キョウコサンは、なんと同じ神奈川県の住人だったのです。2人のお嬢さんの
お母様になられてて、趣味の絵描きで日々をお過ごしとか。お幸せな結婚生活
を送っていらっしゃる、本当に本当に嬉しいお母様との逢瀬でした。

さあ、久しぶりに長電話をしましょうか?
懐かしいなつかしい旧友の声を聞いて、積もる話の少しでもお話しましょう。

ね? 思いは通じるって、ホントなのよ。
けれど、未だに信じられないような、作り話のような、そんな出来事があった
昨日でした。

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