蒲田耕二の発言

コメントは実名で願います。

テレビドラマ『歸國』

2010-11-01 | テレビ
脚本・倉本聰、演出・鴨下信一といえば、テレビドラマ全盛のころ絶対的な信用のあった実力派である。その二人が作ったドラマだというので録画しておいたのを、昨日思い出して再生してみた。

アキレたね。戦後ニッポンは豊かになった代わりに大切なものを失っただの、女手一つで息子を育てた老母がその息子に見捨てられてるだの、恋人を戦争に取られた女が未婚のまま老いてるだの、手垢つきまくりのエピソードと観念論のつるべ打ち。

つまりは、さんざっぱらくり返された戦後民主主義批判の蒸し返しである。劇中、靖国神社の前で「国のために死んだ俺たちの霊を、なんで国の指導者が参拝しないのだ」と幽霊兵士に慨嘆させたりする。

論点をすり替えるな。

靖国の最大の問題は、A級戦犯の合祀だろうが。あれで天皇さえ参拝しなくなったのだ。倉本は何考えてるのだ。無数の若者を戦場へ送って死なせた責任者の罪に少しでも敏感なら、こんなセリフを書けるか? いくらボケが来たからって、無責任な言説を垂れ流すなよ。

それとも、検察張りの意図的隠蔽?

著作物は全部見なきゃ批判する権利はないから、最後まで見た。見終えて即座に消去した。つくづく嫌なものを見てしまった。

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