蒲田耕二の発言

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談志

2011-11-24 | ステージ
なんによらず、家元、名人などと自称している連中が嫌いである。とりわけ大御所気取りの噺家が嫌いだ。庶民の話芸である落語の担い手が、エラそうな顔をしてどうする。精神の退廃ではないか。

だから小さんも圓生も嫌いだった。談志は特に嫌いだった。名人になってもエラそうな顔をしなかったのは、志ん生ぐらいのもんじゃないか。

談志が嫌いになったきっかけは、代議士になって時の政権与党に入党したことだった。野党だったら違っていた。のちに、居眠りしている客を高座から見つけて追い出したと聞いて、ますます嫌いになった。客が居眠りするような噺をするな。

大体、あんなに嚙んでばかりいる談志の噺の、どこがいいのだ。客に文句を言えた義理か。

これは、故人に贈るにふさわしい文章ではない。死者は責めないのが日本の美徳である。しかし、少なくとも偽善ではない。NHKはじめ、やたら故人を讃えてばかりの報道ほどは。

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