Total War: Attilaのレビュー!

2015-03-05 21:56:46 | その他歴史系

2月17日、Total War: Attilaが発売されたので購入。
そのレビューです。




トータルウォー・シリーズの最新作であるアッティラは前作ローマ2の続編であり、
時代的にも古代世界から中世へと変遷する過渡期を扱っている。
アッティラという指導者はCiv5をプレイしてる人なら馴染みがあるだろう。
戦闘文明フン族のあの人である。

西暦400年前後の時代背景は、
ローマ帝国はイタリア・イベリア・ガリアなど西欧を領有する西ローマと、
ギリシャ・バルカン・アナトリアを領有する東ローマ(ビザンチン)に分裂しており、
中東ではペルシア帝国のササン朝が隆盛を極め、
北欧ではデーン人などのヴァイキングが登場し始め、
中央アジアでは遊牧民であるフン族が急速に西方へと勢力を拡大、
それに押し出される形でゴート族やアングロ・サクソンなどのゲルマン民族が西方へ大流入をしていた時期である。

ゲルマン民族の西欧への大流入は各地での蜂起と混乱を誘発し、
フン族による侵略も相まって西ローマ帝国崩壊の原因となった。
ヨーロッパ各地で侵略・破壊・略奪が横行していた暗黒期なのである。




まずトータルウォー・シリーズの特徴は、戦略フェイズとRTSフェイズに分かれており、
戦略フェイズではCivのように施設を建てたり外交したり軍を編成したり移動させたり国家運営をして、
ユニット同士がぶつかりいざ戦闘となったらRTSフェイズに移行し、実際に操作して指揮することができる。

このRTSでの戦闘がこのシリーズの肝であり、
おそらく古代や中世などを再現したゲームとしては一番よくできている。
陣形・包囲・射撃・槍衾・騎馬突撃、その戦術性の奥深さと迫力はやってみたらプチ感動するほど。
映画のようなシーンを再現することもできて、戦闘の様子を眺めているだけでも迫力がある。


RTS面で前作ローマ2から進化した部分として、今作では火災の要素が導入されたことが大きい。
カタパルトや弓兵で火炎弾や火矢を放つと建物などに燃え移り倒壊したりする。
市街地で戦っていると建物が焼け落ちていくし、
建造物を破壊すればするほど防衛側の士気にダメージがある仕組みなので、
あえて敵兵を狙わず街に火を付けて回る作戦も実施できる。

それと地味に兵隊の移動に合わせて街の小物が色々踏み壊されるようになったのと、
市民がMAP上に出現するようになったのも新要素だ。
市民は逃げ惑い殺されたりもして、戦っていて臨場感があるというか護らねばというか、
建物の焼失も相まって防衛戦だと非常に侵略されてる気分が味わえる。




上の画像はキャンペーンMAP上でフン族が3つの都市を焦土化したところ。
今回は街を占領した場合、占領せず金を奪い取る以外にも、
占領せず完全に焦土化させる選択肢が増えた。

つまり自分の領土にすることを考えていない場所でも、
完全に焼き払って敵国に長期的なダメージを与えることができる。
焦土化した街は完全な野原になるが、膨大な資金を注ぎ込めばまた街として復興可能。

焦土化は敵国に大きなダメージがあるが資金は奪えないため、
もしお金がほしいだけならただ略奪をするのも良い。
その場合は数ターンで街はまた富を蓄えてるので何度も略奪できる。


民族大移動の時代が舞台なだけあって、新要素として放浪民族プレイができる。
つまり自国領を持たずに放浪し、家畜を放牧して資金を得たり、
たまに寄った都市を襲って略奪したり、または占領してそこに国を築いたりできる。

キャンペーン開始当初の西ローマ帝国なんて、
色々な民族が流入しまくって各地が荒らされまくって大変である。
民族大移動による西欧の混乱が再現されている。


つまりキャンペーンモードでは歴史の中で、
放浪民族で流浪の旅をして気ままに遊牧民となるかどこかに定住するか、
それともフン族やヴァイキングで各地を荒らし回って略奪したり焦土化させるか、
東西ローマ帝国やササン朝で大国として民族大移動やフン族の侵略に対応しつつ他国と戦争するか、
ひたすら小国家で暗黒時代を耐え忍び情勢に翻弄されながらも生き残りを目指すか。
今作は色々なプレイスタイルがある。




チュートリアル最後の戦い。
この戦闘は史実らしい。

相変わらず難易度が高いチュートリアルで、
この最後の戦いはクリアまでに何度かやりなおした。
西ゴート族で坂の上で布陣し、兵力に優る東ローマ軍を撃退しなければならない。

坂の上で槍衾の壁を作り、その側面や背後に投射兵を配置、
また剣兵をすぐに援護できる位置におき、敵の集団が槍衾にぶつかったら剣兵を投入。
混戦の後ろから騎兵を突撃させて・・・と、
史実での作戦は知らないけどとにかくクリアすることができた。




あとエンサイクロペディアが革命的にわかりやすくなった。
前作のこれは不親切な作りだったのが、
今回はとても使いやすくなっててプレイしやすい。
何気にすごく嬉しかった。
人によっては今作一番の改良点かもしれない。


とにかくアッティラはローマ2より全体的にパワーアップしたという感触。
とてもプレイしやすくなったし、フン族や民族大移動のおかげでキャンペーンもすごく流動的になった。
次回作はまた少し時代を進めて中世になるのかな?
とても期待できる。

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7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2015-03-05 22:16:15
これ面白そうなんだけどな
ディスク容量がちときつい
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読者さまへ 朗報です (のえ)
2015-03-05 22:40:54
SteamにてCiv関連75%offで販売中
この機会に是非お求めください
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Unknown (Unknown)
2015-03-05 23:57:43
レポに期待
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Unknown (kotatsu)
2015-03-06 01:19:26
レビュおつです
焦土化含めた略奪プレイは他のRTSだと微妙なのが多いからアッティラ冠するだけあって力入れてるぽいね
あとは火災とか市民の要素はスペックによっては重くなりそうだけど市街戦がすごく楽しそう

とりあえず放浪民族プレイがやってみたくなりました
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Unknown (ゆっきぃ)
2015-03-06 19:09:52
>>これ面白そうなんだけどな
最近のゲームはディスク容量をとるから、
もはやゲーミングPCには最低1TBは欲しいね!
SSDは起動専用!!
おもしろいよ、時間潰れるけど。

>>のえ
宣伝おつ!!

>>レポに期待
短いのならパパっとかくかもねー。

>>kotatsu
市街戦よりは従来シリーズよりも面白くなってるね。
放浪民は新要素だからぜひやってみるべし!
俺は世界を動かす大国プレイが好きだけどね!
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Unknown (Unknown)
2015-03-08 17:50:10
英語の壁が分厚すぎて、手が出せないんだよなあ・・・
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Unknown (ゆっきぃ)
2015-03-08 22:36:37
英語はたしかにねー。
なれると大したことはないのだけども。
あといまAttilaで有志が日本語化MODを作成中のようだから
1,2ヶ月したらそれを使ってプレイしやすくなってるかも!
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