はじめに ~ UOについて ~

2007-11-22 18:26:48 | UO回想編

久々のUO記事。
今までの総集編みたいな。


あまり威張れることじゃないけど、俺はPCゲーというジャンルにおいてなら、
和物も洋物もきっとたいていの廃人ゲーマーよりもよっぽどたくさんのゲームをプレイしてきた。
そんな中にあっても、MMORPGというジャンルを一般的なものにしたUOは、俺にとっても特別なゲームだ。
6年も続いたゲームは他にないから。

MMORPGが一般的になり、毎年たくさんの大作がリリースされる今日でも、UOを超えるMMORPGは未だないと感じてる。
UOがリリースされたのは1997年であり、MMORPGというジャンルが一般的ではなかった時代。
ただその概念ははるか昔からゲーマー達の憧れであり、理想像ではあったはずだ。
インターネットが普及するにつれ夢の想像図が実現可能となった時代に、UOは誕生した。
当初UOは"仮想世界"として構築された。
MMORPGというジャンルが一般的になった今日では、新作はやはり"ゲーム"として設計されている。
UOと他のMMORPGの最大の違いはそこだなと思う。


UOは果てしないポテンシャルを秘めたゲームだった。
裁縫・鍛冶・料理などの多彩な生産スキルがあり、それらはこの世界に住む全ての住民に干渉し得る要素だった。
たいていのMMORPGはレベル上げの為だとか、狩りの為だとかでログインして、それ自体がプレイの目的だ。
でもUOは違う。 UOはある意味"生活ゲー"だった。
仮想世界といわれた所以の一つかもしれない。
数年以上プレイしてる人に多いような気がするが、全く戦闘行為と縁を持たずに過ごしてる人もそれなりにいる。
内職したり商売したり、家のデザインや内装して、流行のファッションを追ったり。

UOは生産すると、自分の銘を刻むことができる。
だからその道を極めると、たいていのサーバーには代表的な生産メーカーがあった。
例えば俺のいたSakuraでは、総合デパートとしてメロンパンナというブランドが有名だったし(個人ではなくグループ運営であった)、
何を買うにもとりあえず人々は「めろぱんとかは?」「めろぱん探してみれば?」みたいな会話があった。
戦闘用の防具特化としては、ちびっつというメーカーが有名であった。
アクエリアスって職人さんも有名だった気がするけど、まぁ俺はあまりこの分野には詳しくない。
生産なんてほとんどやってないUO生活だったから。
ただ、時代により流行ブランドが移り変わっていったのはなんとなくわかった。

UOはその自由度の高さから、スポーツまで生み出された。
バッグボールと呼ばれ、ヨーロッパで生まれたんだったかな?
バスケットボールによく似たルールで、3on3や2on2、または1on1でやるゲーム。
観戦も熱かったし、大会もよく開催されてたし、このユーザー同士が作ったスポーツはしまいには公式にコートまで作られてしまった。
大会に出るようなチームや選手は確かに"プロ"であったし、スポーツマンであった。
ちなみに、俺もこの極めて平和的なスポーツの大会に飛び入りで1on1部門で出場し、なおかつ優勝したことがある。
ただそれはビギナー選手だけが出場する部門であり、その後に"プロ"と試合してみた時は全く歯が立たなかった。

街を歩けば道端で行商人が声高に商品の叩き売りをしていたし、一発芸や曲芸を見せる大道芸人のようなエンターテイナーもいた。
酒場を溜まり場にしてるギルドもあったし、毎日変わらぬ面子とポジションで井戸端会議に花を咲かせる婦人集団もいた。
どこかで死んだまぬけが助けを求めて走り回ってるのも、ケンカしてるやつや詐欺られた~って泣いてるやつも日常茶飯事。
有名人が街にきてファンや見物人に囲まれてたことや、道端で通行人にキリスト教の説法をして宗教活動ということでGMに注意されるやつもいた。

そして、これら以上の要素と自由度がUOにはあった。
まったり生活ゲーいってもいいぐらい、戦闘以外の遊びの懐が広かったし、確かな生活感も存在した。


ただ、どちらかというと少数派な存在ではあるが、UOを対人・戦争ゲームとして楽しむやつらもいた。
一口に対人戦といっても、これにもまたジャンルがある。

PITとよばれる闘技場で行われる1on1は、あらゆる対人戦の基礎である共に非常にスポーツマンライクな人も多かったし、
このPITでのDuelを専門的に行う人をDuelistと呼んだ。 戦争とはまた違う、精密な読み合いやテクニックなどが必要であった。
Duel大会もよく開催されたが、一流のDuelistがPITの外での実戦でも一流かどうかは一つの疑問ではあった。
しかし、何もやってない人に比べればやはり段違いに強いし、また、戦争やPKで名が売れた人であっても、
PITでのDuelで専門家のDuelistに勝てるかどうかも疑問であった。
求められるテクニックが違うかったし、この関係は現実の格闘スポーツなどとよく似ている。
UOは対人戦が主流なゲームではないので、対人戦テクニックというのは一つの特殊技能だった。
熟練したPvPerなら、装備がいいだけの素人相手になら1on10でも負けないだろう。

また、スポーツ的に"実戦"を楽しむために、"仮想戦争"なるものも流行った。
ある決められた舞台で、決められた参加ギルドが、決められたルール内で行うものである。
Duelよりも実戦的ではあるが、これもスポーツマンライクな人が多かったし、またやはり実戦とは違うテクニックを要した。

"実戦"のことを、一口に"圏外戦"と呼んだ。 街周辺のガード保護圏の外で行われるからである。
仮想戦争やPITでのDuelは、公平にバランスのとれた対人戦を楽しむ為にルールと禁じ手・制約がある。
負けても相手に持ち物を奪われたりもしない。
しかし、圏外ではルールなんてない。 何でもありだ。
死んだら当然持ち物は全て奪われるし、勝てば奪える。
大抵の圏外戦はPKに襲われることか、もしくは逆にPKを討伐するという形で始まる。
紛れもなく圏外戦がUO対人戦における、"実戦"なのである。

それと、もう一つの"実戦"はギルド間抗争だ。
これは面白いもので、他の戦争系MMOと違うのは、UOの場合は各勢力が完全にプレイヤーコミュニティーである点だ。
つまり、他のギルドに同盟を要請したり、相手ギルドに味方となるギルドがつかないように工作したり、
ギルド同士の同盟関係がからみあうと、同盟が同盟を呼び、大きな戦争となってしまうこともある。
そして俺は、圏外戦とギルド間抗争、つまりいわゆる"実戦"の専門家だったのだ。

相手ギルドと工作し合い、自軍の味方を増やし敵の味方を減らす為に嘘宣伝もしたしされたし、騙し合った。
相手ギルドと開戦寸前の緊張状態にあるときに、参謀のVirginia君と宣戦布告か奇襲か講和かを相談した。
絶対に、この開戦前夜の緊張感と工作合戦は他の戦争系といわれるMMORPGでは味わえないものである。


このように、UOは人によっては職人さん、デパート経営、または冒険者、トレジャーハント、そしてスポーツマンとなりえたが、
また人によっては兵士・戦闘員、PKやPKK、またはDuelistなどになりえた。
しかしどれでも言えるのは、どんなプレイスタイルの人でも本腰を入れるものがあったはずで、
その本腰を入れたものが生産でも商売でも芸人でもモンスター狩りでもバッグボールでもDuelでも戦争でも、
それぞれがそれぞれの"実戦"であったはずなので、それが故に人によってはUOは全く別のゲームとなった。
家のカスタマイズや内装のプロの飾り付けは芸術的といえるぐらいだし、コインアート職人の作品もずっと残しておきたくなる。
PvPerってだけでちやほやされる時もあったし、俺にとっては生産系なんていまだに未知の領域。
様々なジャンルのエキスパートが一つの世界を共有したゲームだったのである。


長い前置きだった。
不定期連載で、UO回想シリーズとしていくつか俺のUO生活の軌跡を書いていってみようと思います。
時系列順に書くかどうかは不明だけど、とりあえず思いついた事象ごとに書いていくだろう。

続き UO回想1 ~ KDKの歩み ~


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17 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2007-11-22 18:41:01
1ゲトかな?
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Unknown (桃タン)
2007-11-22 18:48:08
2ゲット!
一度やってみたかった・・・・反省してます
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Unknown (Unknown)
2007-11-22 18:50:53
この時間帯に2get
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Unknown (Unknown)
2007-11-22 18:51:49
ぐは、軽く読んでからカキコミしたら先着がいた
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Unknown (ゆっきぃ=だんちょ)
2007-11-22 18:56:01
今このブログはUOerよりもSFやSAやその他の人のほうが多そうなんで、とりあえず長い前置き。
でも元々はUOブログだったんだぜ。

>>桃タン
よお。
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Unknown (Unknown)
2007-11-22 20:29:38
俺なら2ヶ月でうんざりする
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Unknown (Unknown)
2007-11-22 22:27:19
普通に読み応えのある文章でした。
時間のあった時なら間違いなくはまっていたな。
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Unknown (Unknown)
2007-11-23 00:47:11
聞けるものならKDK前の2chでサンコン居た頃の話を聞いてみたいね
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Unknown (ゆずん)
2007-11-23 00:56:56
サンコンとかまた懐かしい名前があがってるなぁ・・・
KDK初期の頃のことは俺結構覚えてたりするんで、曖昧なとこは聞くといいよ
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Unknown (pes)
2007-11-23 02:38:58
久し振りのUO日記.*´Д^+。マッテタ
個人的にはKDK時代とそれ以前に期待。
やりたくなってきた・・・(´・ω・`)
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