HoI3AAR、前回分からの続き。
前回分 → ドイツプレイ(10) - あしか作戦
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フランスの戦いは終わりました。 イギリスの戦いが始まります。 ヒトラーは我々をこの島から駆逐する気です。 我々が勝てば欧州は解放され、世界は太陽の輝く高台に移ることができます。 もし我々が負ければ、新しい暗黒時代に入ります。 よって我々は全力を尽くし、千年後の大英帝国の人々にもこう言わせたいものです。 「彼らはよくやった」 と。 ──ウィンストン・チャーチルのラジオ演説より |
1941年3月31日未明。
天気晴朗、波も穏やかなドーバー海峡に嵐が吹き荒れる。
ドイツ海軍の大艦隊、上空には護衛機の大編隊がブリテン島に突き進むと、
栄光のロイヤルネイビーたちが迎撃に出てくる。
しかし空母「アドラー」「ハービヒト」から発進する艦載機に阻まれ、
英海軍の戦艦「ウォースパイト」「レゾリューション」 の2隻を含む艦隊はあっけなく海峡に沈んでいった。
そして周辺海域には上陸船団の護衛に潜水艦6個戦隊が浮かべられる。
時刻5:00、第一陣の第10装甲軍団 の3個師団がトーントン(Taunton) に上陸完了。
ほぼそれと同時の7:00、ブード(Bude) に降下猟兵の2個師団が輸送機からの降下を完了。
9:00、第4歩兵軍団 の4個師団がボドミン(Bodmin) に上陸完了。
電撃的な上陸作戦で、要衝プリマスは包囲下におかれた。
かくしてあしかは遂に海峡を渡り、陸(おか) へとのぼる。
4月3日、プリマス攻略作戦開始。
陸路からは第4歩兵軍団が進撃し、上空からは第9降下猟兵師団 が降下し、
沿岸からは2個海軍歩兵師団がプリマスに上陸攻撃を開始する。
陸海空三軍共同作戦。
この攻撃を、空母2隻と戦艦2隻と重巡2隻が砲爆撃で、
そして北フランスより発進したスツーカ隊が猛爆を加えて支援する。
イギリス軍側はエリート部隊である空挺師団と海兵隊、合計3個師団で防衛に臨み、
またRAF(英国空軍) が救援に飛びつけるが、ルフトヴァッフェ(独空軍) と艦載機により阻まれ、
あっけなく陥落したのは4日後の4月7日のことであった。
ドイツ軍の損害は850名ほどを数えたが、イギリス軍側の死者数は4500名にも上った。
プリマスでイギリス軍部隊が絶望的な防衛戦を演じている最中、
他の陸軍部隊も救援にかけつけようと南西部に兵力が集中してくるも、
始めにトーントンに上陸していた第10装甲軍団により阻止された。
彼らは南西部に蓋をする為に、この為に上陸したのだ。
防御に徹した戦車部隊は強固な要塞のようなもので、
何倍もの兵力で押し寄せてくる英国陸軍相手によく持ってくれた。
4月10日。
敵がプリマス市の救援と第10装甲軍団の駆逐に注力し、
ブリテン島南西部へ兵力を集中し始めたとき、
逆側の南東部のドーバー市ががら空きになった。
すかさず第2装甲軍団 と第7装甲軍団 を上陸させ、逆側からの侵攻を開始する。
これで南西と南東から3個の装甲軍団が揚陸を終えたということになり、
この戦力ならば、もはや橋頭堡の確保は磐石。
そうそう海に追い落とされることはないだろう。
南東部から装甲部隊を進撃させると、南西部の敵部隊にも動揺が起こったのでこれも突破する。
東西から押し込まれる形になり、英国南部は壊滅状態である。
またドーバー市は首都ロンドンに近いのであり、ロンドンの西と東から装甲部隊を迂回北上させる。
そして始めの方にブード降下作戦に参加していた第2降下猟兵師団 を再びロンドンの後背地に降下させると、
4月20日、首都ロンドンにおいて完全な包囲状態が成立した。
ロンドン包囲と同時に、ついでにバーミンガムにも第9降下猟兵師団を降下させておく。
バーミンガムは英国第2の都市であり、ロンドンと共に押さえておく戦略的意味は大きい。
今次のあしか作戦では降下猟兵たちが大活躍である。
バーミンガムに飛び降りた第9降下猟兵師団は孤立状態にある為、
戦闘機隊での制空権の確保と輸送機部隊での補給物資投下作戦を持続的に行い、
継続して十分に防衛戦が行える体制を整える。
市街地なので、ゲリラ戦でそれなりに持ちこたえてくれるはずだ。
早期に装甲師団をバーミンガムへ救援に向かわせなければ。
第7装甲軍団の進撃により南部のポーツマス軍港が占領され、
これで南西と南東の両橋頭堡の連絡がとれた。
もはやブリテン島南部は完全にドイツ軍支配下である。
そしてこの頃、ようやくB軍集団 の全兵力のブリテン島への揚陸が完了し、
輸送艦隊は任務を終えたのである。
大英帝国の崩壊は近い。
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