クラブハウスを掃除していたら古いバリオ(バリオメーター、高度計)が出てきた。バリオは気圧を測定することで高度と上下移動のスピードを音と画面表示で知らせるパラグライダーなどスカイスポーツの必需品。高高度を飛行していると現在上昇しているのか下降しているのか分かりずらい事がある。上昇時と下降時の音が異なるので計器を見なくても耳から情報を得る事ができてとても便利。近年はGPS機能を組み込んだものがほとんどで単機能のバリオは少なくなっている。これはかなり古い機種だが当時は結構普及していたらしい。会長さんに断って持ち帰ってチェックしてみることにした。
バッテリーケースを開けてみると電解液の漏れ出した単3電池が2本そのままで端子など腐食が進んでいる。基板に直接給電してみたが起動せず残念ながら故障しているようだ。
この大きな液晶パネルは多数のピンソケットで接続されている。取り外して基板をチェックするとパターンが腐食しているところがある。電池の液漏れ以外でも水没などの履歴があるのかもしれない。掃除して少しハンダを盛ったりしてから再度通電すると少し反応がある。これは何とかなるかもしれない。
電池ボックスの端子は腐食しているのでこの際リポバッテリーにしてmicro USBで充電できるように改造してみよう。激安ランタンを分解して部品を取り出すことも考えたがそれもバチ当たりなので充電ユニットとリポバッテリーを新たに購入することにした。
変色していたケースはドライヤーで温風を当ててステッカーやスイッチシートを剥がして足つけしてミッチャクロン吹いて塗装した。
充電、放電コントロールユニットが大陸から届くまで1ヶ月くらいはかかりました。10個セットで600円ほど送料込み。
本体の基板は結構複雑そうでポテンショメーターも4個搭載して調整箇所も多い。特注と思われる大型の液晶パネルも立派。人件費の高いスイス製。
ケースにmicro USBの穴をあけてバッテリーコントロール基板の固定はクルーガンにしようと思っていたが充電時に結構発熱するのでエポキシで。リポバッテリーは電池ボックスに収まる大きさを選択した。3.7Vなので単32本より少し高い。
充電時に基板にある赤色LEDが見えるようにパネルにも穴を開けた。満充電で青色LEDが点灯する。
幸い操作が同系統らしい後継機種のマニュアルがwebにあったので使用方法を学習します。スイッチON時にバッテリー残量が表示される、GPS非搭載なので手動のセッティングが必要、降下スピードに応じてアラートは何段階かに切り替えができる、など。
終わりに
廃棄かと思われたバリオが何とか蘇り単3電池からUSB充電のリポバッテリーで今風になった。実際にこのバリオが活躍するかは微妙なところだが楽しく作業ができました。
お読みいただきありがとうございました。