ヘボのアルバム (続編)

四季折々の戯言を・・・
そこから何が読めて来るか?

     『 Grand SEIKO ”鼓動“ のお話・・・ 』

2022-10-28 11:19:45 | 日記

             

ついつい先日表題の 『 Grand Seiko  " kodo " 』発売について紹介した。 

このブログで何回となく 腕時計『ツールビヨン』について講釈を述べてきた経緯がある。 機械ものが好きで機械工学を学び腕時計会社に就職した。 幸いにもこの会社で時計の最終組み立てを担当する組立技術を担当させて貰える幸運に恵まれた。当時は日本経済が本格的に復興し出した陽明期と重なり物凄い勢いで新機種が誕生し出していた。記憶では2ヶ月に1機種といった趨勢だった・・・ 日本の腕時計業界もまだまだ幼稚そのもので手巻きの中3針時計を量産させるのが精一杯程度の技術しかもっていなかった!!! しかし、高精度の組立技術は徐々ではあるが作り出せる技術確立がされつつあった。当時でも日差-3~8秒という高精度の組立調整技術が確立されつつあった!!! この精度は注目に値する正確だった。 これを何とベルトコンベアーで量産させつつあった!!! 確か40~50個/日の『 Lord Marvel  』が市場に出荷されていた・・・ このことを頭の中枢に置いておきたい!!! 暫くして、やや大型版の『 Crawn 』というキャリバーが生まれより精度を出し易くなった。 この機種の「 Lord Mrvel 』版が 今で言う『 Grand  Seiko 』に変遷していった!!! 我が組立技術係はこの高精度組立工場の脇に陣取り現場と一体になり技術支援をしてきた・・・ しかし、これはホンの一端でメインは会社を背負う量産物の時計作りにあった。 時代は自動米の時代となり 『ジャイロ・マーベル』、これは分厚い時計だった!!! スイス品と対等に立ち向かうには薄型化が必須の条件だった。 此処で誕生したのが『 Seiko Matic  』だった!!!技術部門では詳細は判らないがこの『 Matic 』という機種が長い間諏訪精工舎を支えてきた本機種と言えよう・・・ 高精度時計では『 Grand Seiko 』が引っ張り諏訪の本命機種だった・・・

先日の紹介で 『 Grand Seiko ” KODO " 』は、多分、世界一のメカを持つ機械時計と言える・・・ 未だ情報だけでは『コンスタント・フォース』、『ツールビヨン』の詳細は十分に読み解けていないが、兎も角こんなに薄い時計にこうしたハイテク技術を収めたことに驚く!!! 機械式腕時計の究極技術を誇る高精度時計Grand  Seiko 『 スプリング・ドライブ 』の片方の華と言えよう・・・調速・脱進機メカが動き回るのが見ていて楽しい!!! 腕時計マニアの恰好な商品かも知れない? しかし、買いたくても世界20台では先ずは手に入らないだろう?

そして、謳い文句にあった高精度にやや????の念を抱いた!!! 動力源をより一定化させる『コンスタントフォース』、調速・脱進機誤差を減らせる『ツールビヨン』を掲載しているにしては時間制度の貢献度が弱いなァ~~~と!!! この『 Kodou  』の時間精度:日差+5~-3秒 は60年も前量産化ベース : ベルトコンべアー方式で既に確立させている!!! 精度云々というよりは寧ろ超超小さな世界を楽しく見せる時計を狙っているのでは?と・・・思った!!!!!

私見だが、時計精度はこうした機構より寧ろ、テンプの重り取り、ヒゲゼンマイの偏心取り・温度計数の向上、巻き込み角等々と言った要因を責める方が手っ取り早く精度を上げられる!!!!!

そして、狙いどころが宝飾化に特化し過ぎ、世界販売たったの20台では寂し過ぎないか?と・・・・ 第一お宝機構を欲しい消費者に届けられない!!! これは企業に一番要求される消費者に迷惑を掛けることとなる!!! このような商いが通用するようでは企業の存在価値が損なわれかもしれない? こうなると経営戦略にもなるがもっと世の中の為になる商品化の方へ特化させるべきではないか? と思った・・・ 

会社それぞれ…、人それぞれ…、だから人間社会が成り立つのだろうが惜しまれる商品化戦略だと思った!!!

それにしてもこうした商品が開発されたことに意義がある・・・ まずはアッパレ!!!!  SEIKO  !!!!!

 

コメント
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