11月26日(土)、まなび広場にいみ小ホールにおいて新見公立短期大学地域福祉学科主催で福祉シンポジウム「福祉豊かな新見市を目指して」が開催されました。
まずは、コーディネータを務める本学の難波正義学長よりあいさつがありました。
基調講演は、福山市立女子短期大学学長の安川悦子先生による「高齢社会と経済」と題するものでした。
安川先生は講演のサブタイトルに「持続可能な地域社会とプロダクティブ・エイジング」とつけられ、高齢であることを社会的にも個人的にも否定的に捉えるのではなく、肯定的に捉えることになる変遷とその必要性を述べられました。
そのことを、イギリスの劇作家シェイクスピア(William Shakespeare, 1564-1616)の『お気に召すまま』(As You Like It)に描かれている二つの高齢者像を用いて述べられました。
A) 人生の最後の舞台は…
第二の赤ん坊、闇に閉ざされたまったくの忘却
歯もなく、目もなく、味覚もなく、何もない (第2幕7場)
B) 見た目は年を取っているが
だがわたしは体も頑健で元気なものです
…わたしは高齢だが、…活力のある高齢者です
しわが刻まれているが、思いやりが深い…
若いやつらに負けぬはたらきをして、どんなことでもいたしますよ (第2幕3場)
安川先生がおっしゃるに、これまで歴史的に高齢者はA)の見方をされてきたが、これからはB)のイメージで捉えなければならないということです。
このように、シェイクスピアの『お気に召すまま』やその他、内外の思想等にも言及され、非常に刺激的なご講演でした。
安川先生は、21世紀は「長寿革命」であると言われ、自らを「革命の担い手」であると言われました。
また、新見を「日本のハイデルベルグ」のようであると、ドイツの理想的な大学町に例えてくださいました。
その後、シンポジウムとして、まずは新見市の石垣正夫市長が登壇されました。
石垣市長からは、「新見市の福祉行政」と題し、新見市の福祉行政の現状の報告と将来の福祉行政構想などを数値をもとにお話いただきました。
続いて、岡山大学医学部の浜田 淳教授より「新見市の医療と介護を考える」と題してお話をいただきました。
新見市には岡山県内の平均の3割程度しか医師がいないという現状が紹介されました。
そのような不利な状況の中でも、新見市と新見市の医師会が非常に頑張っているという状況も紹介され、それを浜田先生は「新見モデル」と称されました。
また、地域医療の最先端を行く新見市哲西地域の試みを「哲西モデル」として賞賛されました。
また、浜田先生からは3月24日、25日に「地域ケアと多職種連携のワークショップin新見」を哲西町診療所と神郷温泉を会場に開催するとのお知らせもあり、本学の学生にも参加を勧められました。
次は、旭川荘の企画室長である小幡篤志氏が「中山間地域における医療福祉への取組」と題して話されました。
小幡氏からは、ご自身の関わるものも含めた各地の医療福祉の取組が紹介されました。
その中で、医師や看護師が地域の高齢者に電話をかけるという試みが紹介されました。
電話をかけると、その日、その高齢者は元気になって診療所に来られないが、電話をしないと来診することになってしまうとの報告になるほどと頷きました。
また、小幡氏は、高齢者の存在は地域経済の安定基盤であるとも言われ、これにも納得させられました。
シンポジストの締めくくりとして、本学地域福祉学科の久保田トミ子教授が「福祉人材養成と地域貢献」と題して、本学地域福祉学科で行われている教育実践の報告を行いました。
本学の地域福祉学科が地域住民(の特に高齢者)との交流の中で質の高い介護が提供できる介護福祉士を養成していることが写真ともに紹介されました。
また、久保田教授からは、山口県宇部市のご自宅を改造し、地域に「和の家」として開放し、様々な地域交流、様々な地域住民の居場所作りとしているという実践の報告もありました。
その後、質疑応答があり、時間は限られていたが活発な議論が行われました。
シンポジウム終了後、もりいさむ氏により「金子みすゞ いのちのうたコンサート」がありました。
もり氏は、金子みすゞの詩に歌をつけ、各地で活動している歌手です。
来場者も一緒に歌ったり手拍子をしたりで、会場が一体になる心温まるコンサートでした。
学生たちもステージ上に駆り出され、コンサートを盛り上げるお手伝いをしました。
このシンポジウム、多くの市民にもご来場いただきました。どうもありがとうございました。
まずは、コーディネータを務める本学の難波正義学長よりあいさつがありました。
基調講演は、福山市立女子短期大学学長の安川悦子先生による「高齢社会と経済」と題するものでした。
安川先生は講演のサブタイトルに「持続可能な地域社会とプロダクティブ・エイジング」とつけられ、高齢であることを社会的にも個人的にも否定的に捉えるのではなく、肯定的に捉えることになる変遷とその必要性を述べられました。
そのことを、イギリスの劇作家シェイクスピア(William Shakespeare, 1564-1616)の『お気に召すまま』(As You Like It)に描かれている二つの高齢者像を用いて述べられました。
A) 人生の最後の舞台は…
第二の赤ん坊、闇に閉ざされたまったくの忘却
歯もなく、目もなく、味覚もなく、何もない (第2幕7場)
B) 見た目は年を取っているが
だがわたしは体も頑健で元気なものです
…わたしは高齢だが、…活力のある高齢者です
しわが刻まれているが、思いやりが深い…
若いやつらに負けぬはたらきをして、どんなことでもいたしますよ (第2幕3場)
安川先生がおっしゃるに、これまで歴史的に高齢者はA)の見方をされてきたが、これからはB)のイメージで捉えなければならないということです。
このように、シェイクスピアの『お気に召すまま』やその他、内外の思想等にも言及され、非常に刺激的なご講演でした。
安川先生は、21世紀は「長寿革命」であると言われ、自らを「革命の担い手」であると言われました。
また、新見を「日本のハイデルベルグ」のようであると、ドイツの理想的な大学町に例えてくださいました。
その後、シンポジウムとして、まずは新見市の石垣正夫市長が登壇されました。
石垣市長からは、「新見市の福祉行政」と題し、新見市の福祉行政の現状の報告と将来の福祉行政構想などを数値をもとにお話いただきました。
続いて、岡山大学医学部の浜田 淳教授より「新見市の医療と介護を考える」と題してお話をいただきました。
新見市には岡山県内の平均の3割程度しか医師がいないという現状が紹介されました。
そのような不利な状況の中でも、新見市と新見市の医師会が非常に頑張っているという状況も紹介され、それを浜田先生は「新見モデル」と称されました。
また、地域医療の最先端を行く新見市哲西地域の試みを「哲西モデル」として賞賛されました。
また、浜田先生からは3月24日、25日に「地域ケアと多職種連携のワークショップin新見」を哲西町診療所と神郷温泉を会場に開催するとのお知らせもあり、本学の学生にも参加を勧められました。
次は、旭川荘の企画室長である小幡篤志氏が「中山間地域における医療福祉への取組」と題して話されました。
小幡氏からは、ご自身の関わるものも含めた各地の医療福祉の取組が紹介されました。
その中で、医師や看護師が地域の高齢者に電話をかけるという試みが紹介されました。
電話をかけると、その日、その高齢者は元気になって診療所に来られないが、電話をしないと来診することになってしまうとの報告になるほどと頷きました。
また、小幡氏は、高齢者の存在は地域経済の安定基盤であるとも言われ、これにも納得させられました。
シンポジストの締めくくりとして、本学地域福祉学科の久保田トミ子教授が「福祉人材養成と地域貢献」と題して、本学地域福祉学科で行われている教育実践の報告を行いました。
本学の地域福祉学科が地域住民(の特に高齢者)との交流の中で質の高い介護が提供できる介護福祉士を養成していることが写真ともに紹介されました。
また、久保田教授からは、山口県宇部市のご自宅を改造し、地域に「和の家」として開放し、様々な地域交流、様々な地域住民の居場所作りとしているという実践の報告もありました。
その後、質疑応答があり、時間は限られていたが活発な議論が行われました。
シンポジウム終了後、もりいさむ氏により「金子みすゞ いのちのうたコンサート」がありました。
もり氏は、金子みすゞの詩に歌をつけ、各地で活動している歌手です。
来場者も一緒に歌ったり手拍子をしたりで、会場が一体になる心温まるコンサートでした。
学生たちもステージ上に駆り出され、コンサートを盛り上げるお手伝いをしました。
このシンポジウム、多くの市民にもご来場いただきました。どうもありがとうございました。