森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

相棒 season13第2話「14歳」

2014-10-25 15:21:29 | ドラマ(相棒)

「捜査一課の方ですか。それとも所轄。

じゃあ捜査二課ですか。」

そんな少年の言葉で、右京には分かってしまったのだった。

少年の想いが。

 

上手く纏まっていると思いました。

本当に「相棒」らしく。

だけど・・・・・。

 

水曜日、タイムリーに放送されていた時、ちょっと私は気が散ることがあってまったく感情移入どころかドラマの内容を理解できていなかったのです。別の言い方で言うと「見ていなかった。」となるわけですが、ラストに少年がホッとしたのか、こみあげてくる涙を抑えきれずに唐突に泣きだし、それをカイトが慰めて一緒にオムレツを食べるシーンなどは、いかにも「相棒」らしくてほのぼのとし良い感じだと思いました。

翌日録画でゆっくりと見ましたが、思わず「むむっ、新しいライターさんかしら。」と調べてしまったのです。

 

なんか、朝ドラの脚本を書くって、すごく大変なんですってね。地獄の苦しみとか。

でも半年書き続けなくても、13年続いて「相棒ワールド」が出来上がっているドラマの脚本を書くのも凄く大変な事なんだなあって本当に思いますよ。なんたって見ている方も13年見ているんですから、だんだんと厳しくもなってくるんですよね。

今回の脚本家さんは森下直さん。なんと「必殺仕事人2009」「必殺仕事人2010」を書いた人で、そのドラマはすごく面白かったんですよ。名作もたくさん書いている非かと受賞歴もたくさん持っていらっしゃるベテランさんです。

いやいや、今回の「14歳」も面白かったんですよ。

だけどばっとばらまかれたピースを拾ってあてはめてみたら、床にはいくつものピースが残ってしまったと言うような印象がしたのです。

思うに「必殺」なんかもそうだけれど、ワンシーンの完成度が高いと、それそれそれと繋いでいくとドラマ全体の完成度が高くなる場合もあると思うんです。だけれどそれが「相棒」にあてはまるのかと言うと疑問です。

 

だいたいですね。私のようなド素人が書くことを生業になさっている方にケチをつけるなんざ、間違えてるってもんでさあてなもんですが、「最後から二番目の恋」でドラマの物語はライターさんが一人で決めるわけではないと学んだと言うこともあるし、あちきだって誰もお銭をくださらないからプロと言えないだけであって、それなりに見るべきものを見つぐらいは思ってるんでさあ―と文体変えて言っても、これから書くことには変わりがないわけなんですが、ワンシーンワンシーンを綺麗に仕上げて丸め込もうったってそうはいかないよと言う印象が凄く強かったのです。

送られてきたメールの犯人は少年であると右京にサクッと推理させて、少年に

「お2人を僕のゲームのプレイヤーに認定します」言わせる所なんかワクワクさせるものがあるじゃないですか。

だけどそれ口だけ。少年のゲームのステージが見えづらい。ワンステージもツゥステージも、クリアもチョンボも何もないじゃないですか。

ラストの少年の泣くシーン、いいシーンなのかと思ったら唐突過ぎてよー分からん。

罪にならなくて泣いたのか、すべてが終わったと思ったから泣いたのか、たぶん両方だと思うのですが、ここにはちょっとしたセリフが欲しかったです。

だいたいタイトルの「14歳」。

この説明が「多感な年ごろ」と言う一言で終わっていて、その乱暴さが否めません。

 

14歳って脳の発達のピークに近くて、回転クルクルの時ですよね。それゆえにいろいろな事を考えて、だけれど行動が伴えなくてイライラしたり反抗的な態度になったり、同じ感じの同年代とつるんでいた方が親と一緒よりもホッとするなどいろいろな難しい年頃なんですよね。

親に「ねえ」と普通に言われて

「なんだよ!!」と返す、そんな年頃。いきなりいろんな事が大人より分かってるんだと錯覚するのもこの頃。

だけどいざとなったらやっぱり大人を頼ってるガキンチョな彼ら。

ある時は大人のような口ぶりで、ある時には子供。それが14歳なのかもしれません。

もちろんこのドラマには、そのような14歳は登場しません。

 

いじめ問題は事件のフェイクだったわけだけれど、少年が右京たちにたどり着いて欲しかった最終ステージは学校と官僚の癒着と不正で、それが原因の犯罪を暴くことだったかもしれませんが、隠れミッションがあって、それはいじめ問題で自分がやっていなかったと言うことを誰かに分かってもらいたかったし、父の謝罪もそのクリア項目だったように私は思ったのですが違うのでしょうか。少年が無意識に本当に望んでいたことは実はそれだったと思うのです。

大人だけど子供。

子供だけど大人びている。

このドラマの中では、大人顔になりつつある濱田龍臣君がラストには可愛い子供顔を見せて良かったと思いました。

あっ、そうそう。

告白メール。

「高宮は被害者に強請られていた」

このメールには、本当はライターさんはもっと右京さんに語ってもらいたかったのではないかと推理してしまいました。推理しても誰からも正解の貰えない虚しい推理ですが「ゆする」と言う文字は確かに「強請る」と書くわけですが、文にこだわる人は知っていても敢えてひらがなに直す文字だと思います。それを変換で出てきたからと書いて送るのは、子供かもしれないと右京さんの想定内には入っていたと思うのです。

そんな事言っても、HPのあらすじのページにはちゃんと告白メール以外でも強請ると書いてあるよと言われてしまうかもしれませんが、あれはライターさんの告白メールに合わせたんじゃないかと思います。

「強請る」と言う文字を使うのはは、ライターさんが閃いた一つのアイデアだったように思えてならないのですがどうでしょうか。

……って、答え合わせがないのってかなり虚しいのでもう止めます。

 

なんじゃらかんじゃと言っても、視聴率は良かったです。

18,4%

 


この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 音楽からのプレゼント | トップ | 藤原竜也の一回道 #2 »
最新の画像もっと見る

ドラマ(相棒)」カテゴリの最新記事