ゲキ×シネ 新感線☆RX「五右衛門ロック」 - goo 映画
5月22日。
最初はちょっと違和感がありました。だって役者様のお顔が大アップ。それがゲキ×シネのウリなんだと思いますが、なんたってお芝居は生の良さがもちろんいいのですが、私なんかの取れる席からはいつもお顔は豆粒なのよ。
だから、見え過ぎちゃって困るの~♪
って、貧乏性の私はたじろいでしまいました。
だけどそれはすぐに慣れてしまって、物語の世界にのめりこんでいきました。
メチャクチャ面白いよ~、これ。
というのが、感想です。生で見ていない方、お薦めできます。お気軽に上質のお芝居体験、映画館で如何ですか?
本当に私は知らない事ばかり。シンカンセンと言われたら、ヒカリにこだまに後なんだっけとか言いそう。「劇団☆新感線」の舞台はこんなに面白かったのですね。
シネコンの他の部屋では「GOEMON 」が。でもこのお芝居の中では五右衛門を追いかける人、岩倉左門字役の江口洋介と先住民とのシーンでは涙がハラハラこぼれてしまいました。でも、あらっ、このティストは「五右衛門」なのに「ルパン三世」みたい・・・。
ところで、この記事は映画だから「近未来二番館」の方に書くべきだったのかとどうでもいいことに悩みつつ、以下ネタバレ感想です。
いきなりラストの感想ですが、お宝がっぽり独り占め、決してただ働きはしない真砂のお竜、松雪泰子のカッコいい事。どう見たって峰不二子ですよね。そしてどんな事があったって五右衛門を追ってくる左門字はかっこ良過ぎるが、銭形のとっちゃんそのもの。
「待て~、五右衛門~。」が
「待て~、ルパン~。」に聞こえてきてしまいました。
だからなんだと言うわけではありませんが、カッコいい泥棒の物語には共通点があるということなのかもしれませんね。お宝の謎にかっこいい女に無骨で情に篤い追跡者。愛すべき小悪党に、エゴ丸出しの権力と言う悪、そして魅力たっぷりの敵対する者、儚げで迷う若き王子に、過去の悲劇と因縁。そして、滅びの美学・・・
上にも書きましたが、島が沈む時先住民の所へ駆けつけた左門字と、その住人達との別れのシーンは、今思い出してもウルッと来てしまいます。
「約束の時は来た」と歌う穏やかな顔の先住民達に、逃げるんだと懇願するように言う左門字。
「大丈夫、左門字。お前もいつか死ぬ。」は心に突き刺さるセリフでした。
セリフと言えば、このお芝居、セリフの切れが本当にいいよのねえ。
クガイの
「もう今日は女を 殺す気分ではないと言ったろう。」
間髪いれずに
「明日は?」とお竜に言わせるところ、なんか惚れ惚れしてしまいました。
はっきり言って凄く気に入ってしまって、私的には何処を切りまくってもいいところばかりなんです。
月生石の謎も面白く、北大路欣也の大物的な魅力がたまらない。
どんな時にもボッタクリ、ペドロ・モッカの川平慈英、あのテンションで結構見せてくれます。
シュザクの濱田マリが歌う「あなたはちっちゃいの。」はかわいいです。
カルマの森山未來、歌からタップまで何でもこなすのですね。魅せられました。先日天王洲銀河劇場から、彼の公演のお知らせメールが来ていて、無視してしまいましたが後で見てみようかな。
さてどん尻に控えしは、稀代の大泥棒石川五右衛門、古田新太。
「腹も太いが・・」
―確かに太い、しかもイケメンとはいえない・・・
なのになんであの男はあんなにかっこよく見えるのだろう・・・
カテコの熱さも充分伝わってきました。ゲキ×シネ、結構癖になりそうです。
後一つだけ・・
結構派手にあった剣での戦闘シーンなのですが、「その男」では二階席から見たからなのか、剣の舞に見えてしまったのに、このお芝居ではそうは感じなかったのです。それは、光りを点滅させた見せ方とスピードある動きが良かったのでしょうか。それともそんなところに映像の良さが表れているのでしょうか。
比べる事ができないのでわかりません・・・。
追記:森山未來の9月の公演「ネジと紙幣」、チケット買ってしまいました♪