森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

聖なる場所に祝福を―つま恋

2006-09-25 12:22:37 | 同じ時代の船に乗る

拓郎&かぐや姫31年ぶりつま恋ライブ (日刊スポーツ) - goo ニュース

 1時から9時半のコンサートはあっという間に終わってしまった。行く前には、行き方から、長時間のコンサート、帰り時間、皆なんとなく不安でドキドキしていたが、それはすぐにときめきのドキドキに変わってしまった。

 拓郎の一部、「ともだち」を彼が歌った時、ふかくにもというか、早くも涙があふれてしまった。―とも~だちは、遥かなたびじを~

私は過去の私に会いに来たのだろうか。

あの時、この歌を歌っていた。あの時、その曲を聴きながら、私は泣いていた。あの時、あの歌で負けないぞって思ったんだよ。

歌の向こう側に、泣いて笑っているもう一人の私がいた。

 

別に感傷に浸りに来たわけではない。でも、そこにいた3万5千人のかって若かった人たちの中にも、時には、私と同じような感覚があったのではないだろうか。そこには不思議な一体感があった。

 かぐや姫が二部では白いスーツ姿で登場した。

あのね、白状しちゃうと、「かぐや姫」って私の中ではおまけだったんだよね。だから、眠くなったらここで寝て、トイレに行きたくなったらここで行こうなんて思っていた。

でも、姉が電車の中で言った言葉・・・
「わたしも、今頃気がついたんだけど、ここにはさあ『かぐや姫』が好きで好きで、大好きって言う人も来るんだよね。」

そうだよね。私のような失礼な事思ったりしてはいけないよな・・・

が、眠くなったらここで寝る?トイレに行きたくなったらここで行く?
とんでもありませんよ。聞き惚れてしまいました。

しかも、斜め横後ろにいる昔のお兄ちゃん達は、姉の言っていたところの「かぐや姫」ファンみたいだ。次の曲を紹介されるたびに
「ア~、この曲好きなんだよ。」
「これ、いい曲なんだよなぁ。」
「もう、これやっちゃうのかぁ。」
「俺、これ聴いたら泣いちゃうよ。。」
全曲コメント付き。

私はラッキーな人だ。その人のコメントと一緒にこの人たちが歌う声を聴きながらどんどん「かぐや姫」にはまっていく。この人たちは、何気に歌も巧かった。

「かぐや姫」の歌は、優しさに満たされている。歌が巧い。そして何よりも舞台進行が素晴らしい!!!!
二部と四部と進むうちに私はすっかり彼らの虜だった。

何を今頃、って「かぐや姫」のファンの人は思うよね。ゴメンね、だけど知らなかったんだモン。

「モン」って言っても、もう「かぐや姫」と言うグループはないんだよね・・・・

 

最後の拓郎のステージが始まった。
「人生を語らず」
―超えて行けそこを  超えて行けそれを―
もう、会場は一つ。

でももう分かっているよ。どんどん終わりが近づいているんだよね。なんだあ、あっという間じゃない。その時曲は「永遠の嘘をついてくれ」・・・・共鳴しちゃうな、いい曲だわ・・・って、中島みゆきが登場。思わずキャーって喜んでしまった私はやっぱりミーハー?    いえいえ、みんな喜んでいたよ。しかも、この歌は彼女の歌だった?と言うくらいかっこよかったのですよ。そしてクールに退場。かっこよすぎるぞ。

そう、クールに退場しようぜ、今日という一日を。

何時の間にやら、私たちは新しい水夫ではなくなってしまった。それでも、古い水夫達の古い船は、「我らの時代」の海を渡っている。私たちの船は、新しい船の先導でいよう。

今日という日が終わり明日を迎えたら、本当は中身なんか何にも変わっちゃいないのに、したり顔をして、社会に出て行かなければならない。又は思慮分別のある顔をして、父、母を一心不乱に演じている。一生懸命生きてきた。そして生きていく、また明日から。そう思ったとき、曲は「落陽」で、まるで、何かのご褒美のように、美しい花火が夜空を飾ったのだった。

その時私は忙しかった。だって花火を見て、ともに空を見上げる拓郎を見て、また花火を見て、会場を照らす明かりの中を花火の灰が雪のように舞っている。本当に細かいので、気付かない人も多かったと思うけれど、きらきらと会場中に降り注いでいる。

私は拓郎からのメッセージを受け取れたと思う。なぜなら、最後の曲は「今日まで、そして明日から」だったから。

アンコールを求める手拍子の時、後ろの方から、「人間なんて」の歌が聞こえてきた。静かに静かに増えていく。姉は、その歌に感激して泣いている。会場中が「人間なんて」の大合唱、そして、拓郎が出てくる・・・・かっこいい~
・・・・・・いやいや、そうはならなかったのだけれど、そうなってはだめだよね。だって、アンコール「かぐや姫」の「神田川」が先だったのだから。

―若かったあの頃~      って、こうせつさん、この日のためにこの歌作っておいたのかなあ。

そして、拓郎のアンコール曲「聖なる場所に祝福を」。。。。

私は過去の私に会いに来た?
いいえ、私は明日の私に会いに来たの。

 


 

 

 

 

 

コメント (7)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする