箴言の恵み 今日の知恵 明日の知恵 羽鳥明著より
英知のある人
思慮に欠けている者は愚かさを喜び、
英知のある者はまっすぐに歩む。(箴言十五21)
人間はすばらしい知識・知恵を持っているようですが、
案外「英知」には欠けているようです。
それというのも、どういうわけか人間は、
人間をだめにするものを求め、のめりこんで自滅する傾向があるからです。
あるお医者さんは、「人間は、死ぬものでない。自殺するものです」と言いました。
彼によると、酒・たばこ・塩分・運動不足・マージャンなどで、
人間は緩慢な自殺を行っているとのことです。
ところが「酒も飲まず、たばこも吸わず、うまいものも食わず九十まで生きて何になる。
好きなことをして六十で死んでもいいじゃないか」と多くの人は考えるかも知れません。
週刊誌の内容は、みんな酒とギャンブルといっていいくらいです。
人間をだめにするものを、人間はなぜ求めるのでしょうか。
それは、ほんものを持たず、心からの満足がないために、現実がきびしくつらいから
逃げ出したいのです。そこで逃避を求めて、だめにするものに突っ走ります。
人間を造った神は、「ほんとうの英知」を与えてくださる方です。
それを得たなら、もう現実から逃げなくてもよいのです。かえって、
現実とぶつかって戦い、まっすぐに生き抜く喜びが与えられます。
東京のMさんは、かつて受験につまずいてぐれ出し、女におぼれ酒におぼれギャンブルに
おぼれ、とうとう交番のおまわりさんの前で自殺を試みるところまで落ちたのです。
だれも彼を相手しなくなりました。しかしマタイの福音書11章28節の看板を見たのがきっかけで、
Mさんは神を見いだしました。今のMさんには、人間をだめにするものなどいりません。
神がいらっしゃって、私を愛していらっしゃる、そして私に仕事を与え、
仕事の喜びも与えてくださると悟ったからです。
マタイによる福音書11:28
疲れた者、重荷を負う者は、だれでもわたしのもとに来なさい。休ませてあげよう。