224872 派遣が増えても税金が減っても工場は海外に移転していた
猛獣王S ( 30代 営業 ) 10/01/22 PM09
『派遣が増えても税金が減っても工場は海外に移転していた』(五十嵐仁の転成仁語)リンクより転載します。
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NHKの「クローズアップ現代」という番組を見ていたときです。
~中略~
この番組では、派遣労働についての規制が強化されれば廃業もやむなしという経営者の声や工場が海外に出て行ってしまうなどという意見が紹介されていました。だから、労働者派遣法の改正による規制強化は困るというわけです。
冗談じゃありません。派遣労働が主力の企業は、賃金が安く不安定な劣悪労働に寄生して収益を上げてきたのではありませんか。
その恩恵を受けているのは派遣労働者を使っている企業だけではありません。派遣している会社の08年度の売上高も過去最高の7兆7892億円(07年度比20.5%増)となっています。
~中略~
そんなことをしたら、工場が海外に逃げてしまうという主張についてはどうでしょうか。このような主張は良く耳にしますが、それは正しいのでしょうか。
これについては、NHKの番組の中でも木下さんがグラフを示して反論していました。同様の反論が、今日の『東京新聞』にも出ています。
「派遣労働と海外現地生産」「派遣減れば工場は海外に移転する?」という見出しの特集記事です。ここにはいくつかのグラフが掲載されており、派遣法の改正ごとに派遣労働者と事業所数が増え続けてきたこと、04年度以降、派遣料金や賃金は低下、横ばい傾向であること、世界の三大派遣市場はアメリカと日本、イギリスであること、海外生産比率は派遣労働者に比例して上昇していること、派遣が増えると海外生産も増えていることなどが示されています。
そして記事は、「登録型、製造業への派遣が原則禁止されれば、経営者などは『海外に生産拠点を移す』と繰り返し主張しています。本当に海外生産は、派遣労働のいかんによって決まるのでしょうか?」と問題を提起し、次のように書いています。大変、重要な指摘です。
そこで、海外生産比率と派遣労働者総数や製造業への派遣数との関係を調べると、海外生産は派遣が増加するほど増える関係にあります。解釈は別として、データからは、派遣が増えなくなる(減る)と、海外生産が増えるとはいえません。
海外生産の原因として挙げられているのは、安価な労働力以上に現地の需要動向です。さらに今後、需要増加が見込まれる中国や新興国などをはじめ、世界的に保護貿易傾向が強まっており、現地進出しなければならない状況にある、との指摘もされています。派遣法改正を声高に理由として挙げるのは疑問です。
つまり、「登録型、製造業への派遣が原則禁止されれば」工場が海外に移転するというようなことはないというのです。
~後略~
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猛獣王S ( 30代 営業 ) 10/01/22 PM09
『派遣が増えても税金が減っても工場は海外に移転していた』(五十嵐仁の転成仁語)リンクより転載します。
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NHKの「クローズアップ現代」という番組を見ていたときです。
~中略~
この番組では、派遣労働についての規制が強化されれば廃業もやむなしという経営者の声や工場が海外に出て行ってしまうなどという意見が紹介されていました。だから、労働者派遣法の改正による規制強化は困るというわけです。
冗談じゃありません。派遣労働が主力の企業は、賃金が安く不安定な劣悪労働に寄生して収益を上げてきたのではありませんか。
その恩恵を受けているのは派遣労働者を使っている企業だけではありません。派遣している会社の08年度の売上高も過去最高の7兆7892億円(07年度比20.5%増)となっています。
~中略~
そんなことをしたら、工場が海外に逃げてしまうという主張についてはどうでしょうか。このような主張は良く耳にしますが、それは正しいのでしょうか。
これについては、NHKの番組の中でも木下さんがグラフを示して反論していました。同様の反論が、今日の『東京新聞』にも出ています。
「派遣労働と海外現地生産」「派遣減れば工場は海外に移転する?」という見出しの特集記事です。ここにはいくつかのグラフが掲載されており、派遣法の改正ごとに派遣労働者と事業所数が増え続けてきたこと、04年度以降、派遣料金や賃金は低下、横ばい傾向であること、世界の三大派遣市場はアメリカと日本、イギリスであること、海外生産比率は派遣労働者に比例して上昇していること、派遣が増えると海外生産も増えていることなどが示されています。
そして記事は、「登録型、製造業への派遣が原則禁止されれば、経営者などは『海外に生産拠点を移す』と繰り返し主張しています。本当に海外生産は、派遣労働のいかんによって決まるのでしょうか?」と問題を提起し、次のように書いています。大変、重要な指摘です。
そこで、海外生産比率と派遣労働者総数や製造業への派遣数との関係を調べると、海外生産は派遣が増加するほど増える関係にあります。解釈は別として、データからは、派遣が増えなくなる(減る)と、海外生産が増えるとはいえません。
海外生産の原因として挙げられているのは、安価な労働力以上に現地の需要動向です。さらに今後、需要増加が見込まれる中国や新興国などをはじめ、世界的に保護貿易傾向が強まっており、現地進出しなければならない状況にある、との指摘もされています。派遣法改正を声高に理由として挙げるのは疑問です。
つまり、「登録型、製造業への派遣が原則禁止されれば」工場が海外に移転するというようなことはないというのです。
~後略~
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