昨日は一日雨でした。強く、弱く、繰り返し降って。
本日はどんより気味のお空ながら蒸し暑い~💦
明日から夏休み!という方も多いのかなぁ?
暑すぎず、雨でなく・・いい感じのお天気だとよいですねぇ。
さて、昨夜一度結構な量書いて投稿したんですが・・あぁ!でもやっぱりちょっとなー💦って思うところあり、書き直そうとしたら・・うわ!
なにをやっちまったのか、半分以上分が消えてしまってあわわ・・そして再生ならず。
ちょっと書き方変えて再投稿ですー。
【インタビュー田原町02】『ジュリーがいた 沢田研二、56年の光芒』 島﨑今日子さんをお招きして 振り返り
・島﨑今日子さん
島﨑さんのライター歴は22歳の大学卒業からスタートし、68歳の現在まで「書く仕事一筋!」なんですね。
人物ルポ(ノンフィクション評伝)が主であり、アエラにシリーズ掲載など多く執筆。
書く対象は女の人。なぜかといえば「感情移入し、自分の人生を踏まえ投影できる相手しか書かない、男の人の人生には関心がないから」とすっぱり!
返答も説明もしごくきっぱり切れ味がいいのです。
そんな島﨑さんがなぜ今回初の男の人を書こうと思ったのか、訪ねられると
「ジュリーやったから」というお答え。
ええ?! あちこちでこの質問されて理屈を考えたけど・・答えはこれになるそうです。
うん。ジュリーに惹きつけられるのは理屈じゃないものねー、と妙に納得
・本について
この本について、インタビュアーの朝山さんの最初のひとことは「これは人物論ではなくて時代の本だよね」でした。
普通の人物評伝ならば、対象がご健在であれば本人にインタビューし、その言葉を書くのが肝。
だけどこの本は、過去のインタビューの言葉は膨大にあっても、今のジュリーは読めども読めども最後まで出てこない!
それってノンフィクションとしてはマイナスなことなんだけど・・この本に限っては不思議なプラス面を生み、一風変わったノンフィクションになったのではという考察。
本人不在を埋めてなお成立させるために用いたの膨大な数の過去の資料、過去の証言、そしての今語ってくれるジュリーを知る人たちへのインタビュー。
本人は不在だけれど、証言によって多角的に光をあてることでジュリーと言う人物を浮かび上がらせるという方法で、そのために取材した証言者が69人!
「普通なら10人もとれば書けるのに尋常じゃないよ!」と朝山さん。
ジュリーの過去の資料だってほんとに膨大だし、亡くなっている証言者たちの過去の発言を示す文献などは多すぎて、読み砕くだけでも大変なのに、ほんとすごい!
私なんていただいてる資料とか本とかいつまでたっても読めてないもの多数💦そして読んでも忘れてしまうのにー。いやいや比較するのがナンセンスだけど。
さらに特筆すべきはその中身の濃厚さですよね。
類まれなるジュリーと言うスターのもとに集った面々は、それぞれがみな時代の先端をいく改革者的なアーティストであったりミュージシャンであったりクリエーターであったり運動家であったり。
とにかく情熱・才能あふれる人々であったため、その人々のキャラクター、なされた仕事自体が1960~70年代という日本のギラギラ熱い時代の象徴のようなところがあるのだけど、そうした人々をひとりずつ丹念に掘り下げて取材することで、一つ一つの証言がより一層時代の空気を伝える力強いものになっているんですよね。
1966年生まれの私はその時代に存在しながらも子供過ぎてよくわかっていなかった世界(学生運動とか連合赤軍とか)も、今回ジュリーと結び付けてくれたことで関心を持てました。
「ジュリーが時代の光をつないでいくネックレス」という例えも素敵でした
・突破口
しかし最初から思うように運んだわけではなく、思ったようなインタビューが取れず苦戦したし、とても評伝と呼べるものは書けない・・とあきらめかけたそう。
で、発想の転換!
「ジュリーを起点にその時代の文化・音楽・ファッションを書く」という形をとり、まず1本書いたのが、ジュリーによってBL文化を語った「沢田研二を愛した男たち」だったと。
ほんとはこれ一本で終わりにしようかなんて思っていたけれど、書いてるうちに不思議と「書ける!」という感覚が沸いてきて、文春編集長に「なんぼでも書けます!」とおっしゃったとか。
(編集長も「いつまででも書いて!」と応じたそうなw)
なるほど・・突破口はBLだった のですね。いや、あのタイトルは衝撃的でしたわ
・脱線?のようでいて大事な話
トークの本筋は大体決められていたと思うのですが、その中で時々本筋をはずれたようなお話もでました。
執筆するにあたって色々資料が必要で、過去の書籍やらディスクやら探し、中古のものを買おうとしたんだけれど・・「ジュリーと宝塚は値下がりしない!」
「欲しかったけど、早川さんの写真集(Paradis、paradis)なんて10万円ですよ!当時の定価は3500円なのに!Actも10万円以上!ね?!」と、興奮気味に会場のファンに同意を求める島﨑さん。
私もめっちゃ後追いファンゆえ、過去のお宝入手したくてどんだけつぎ込んだか!そしてジュリ友先輩方に救われたか
島﨑さんの場合、文春が経費として出してくれたかもしれないらしいんですが、結局ジュリーファンの方にお借りしたそう。
さらに、新しい写真集(タケジさんの)のことで
「ファンの人は封もきれいにとっておきたいって。こう、丁寧に(ジェスチャーしつつ)出して、しまうときも丁寧にされるわけですよ。ね?」とか
6.25バースデーライブの銀テープのことも「ジュリーのメッセージとサインが入っていてねそれをとっておくために保存ケースがあって、それを買うわけですよ
」
などなど、な~んか乙女のお顔で(私にはそう見えたんですけど)熱弁するも
朝山さんは「え?封をとっておきたいの??」とか「え?沢田研二のそれをとっておく専用ケースがあるの??」とか、まったく飲み込めず疑問符いっぱいのご様子。
もう~!この様子にはめっちゃ笑わせていただきましたw そりゃ~異世界のお話しだったのでしょうね。
ま、これらは確かに脱線話なんだけど、島﨑さん!同志~!って思えて共感できる内容でとっても楽しかったです。
さらに・・
これは本の内容についてなんだけど朝山さんにとっては疑問符のつく部分もいくつかあったようでして。
まずは吉田建さんが井上堯之さんから送られた言葉、
「今ここに封筒が百枚あって・・」というあそこです。
そこがすごくおもしろかったんだけど、なぜあそこに入れたのか?と尋ねられて。
え?それ聴く?とか思ったんですけど、朝山さんはこの話はその場の余談的な話であって、それをなぜ取り上げたのかわかりかねてるご様子。
「ジュリーを作ったふたり・・井上さんと中井さんと会った吉田建さんが、そこで何を話したのか?すごく聞きたかったんです。そしたら吉田さんは井上さんのその話が忘れられないって言って。」
と言っても朝山さんには全然ぴんと来ず、「なんで書きはったん?」と再び問う。朝山さん~っ!と思わず突っ込む私。
「だってあれは仕事に対するジュリーの姿勢そのものだし、井上さんとジュリーの関係性が見えちゃう、自分は去る立場だけれど何か言わずにいられなかった井上堯之の気持ちにもぐっとくるじゃないですか。」
と、ちょっと感極まってらっしゃる声で熱弁する島﨑さん。
これはね~、全然そこのところに関する感性が違うんですかねぇ。ってことで島﨑さん察しがついたようで、あえて
「たぶんここも読み飛ばす人は飛ばすと思うけど・・1991年に25周年のNHKの特番に井上さんがでたところ、私書かなくてもいいことかいてるんですよ。
しゃべりながら井上さんがジュリーのスーツの肩についた糸くずををそっととっていたという部分。どうしても書きたくって!関係性が見えちゃうんですよ」
「書いちゃうんだw」と笑いが洩れる朝山さん。
あの1行光ってましたわ。映像に流れるあの一瞬、「あ
」と、息をのんでおりましたから。
そしたらようやく朝山さん
「それなら・・」と、中井さんが脳腫瘍で亡くなったという件に「わざわざ悪魔のようなあいつの主人公と同じ病気と入れてきたのもそうなの?」と。
前振りなくそれが出てくるところが唐突に感じて大いに疑問だったと!
「ちょっとしたエピソードに関係性が表れてたりすると、自然に書いてしまうんですよ。」と島崎さん。
あぁ!それー!
自然とそういう思考になるのです。それはつねにジュリーという単位が頭の中にあって、自然と結び付けてしまうの・・私も意識せずそうなっております。と共感しきり。
「堯之さんのは絶対書きたいと思って書いたんですけど。読み飛ばす人は飛ばすけど、引っかかる人は引っかかるかなーと思って。」
ひっかかりましたとも!うんうんうん。同じ感性が嬉しいかぎり。
多くのジュリ友さんも「ああぁ」ってなるところでございます。
朝山さんには謎な感性?
しかしおかげで意味深いトークを引き出してくださってありがたやでございました。ほんと、ほのぼのとしながらも素晴らしい突っ込み!
あ、ショーケンのこと書いた部分があまりにボリュームありすぎで明らかにおかしい!という指摘もされてました。
私、昨日その部分読んでたのだけど確かにほかの誰より濃く深く書かれてました。
島﨑さんご自身も「あれじゃ『ショーケンがいた』だなんていわれた💦」と明かしてましたが、しかしこれも理由があって、
「ジュリーが大好きなショーケンという人がどれだけすごいのかってことを言いたかったの。」
なるほど、そんな思いがあったわけですね。これもナイス突っ込み
ところで、
朝山さんご自身はジュリーに興味はなかったそうですが「この連載を読んで面白いなぁと思ったところからはまりかけてて」と言ったら島﨑さん間髪入れず「はまりますよ!」予言‼断言!
でもほんとにはまりかけてるみたいで、かつてテレビで見た「悪魔のようなあいつ」に感動してたことを思い出し、最近、無料配信で見られたので全部見てみたと!(
内容は全く忘れていたけど、唯一若山富三郎のステテコ姿のみ覚えがあったそう。(なぜだ?)
で、改めて見たジュリーの演技にびっくり!「沢田研二ってえらいうまい俳優やなぁ~って思った!」「そうでしょ!」と島崎さん
さらに「土を喰らう十二か月」も見てみたら「めちゃうまいやん!」と絶賛「めちゃいいんですよ!」と島崎さんも嬉しそうに
いいなぁ~ほのぼの。
「で、話それたけどなんだっけ?」と本筋に戻っちゃったけど、脱線話めちゃめちゃ美味しくいただきました♪
・本編終わって
「ジュリーは取材を受けない」という前提はあるものの、やはり取材申し込みはされたというお話も、本編のトークが終わって会場の参加者からの質問を受けた流れでしてくださいました。
お手紙で申し込みしたところ、マネージャーから丁寧なお断りのお返事をいただいたそうです。
無視されても仕方のないことと思っていたのにきちんとお返事をいただけてありがたかったとおっしゃってました。
島﨑さんのような力量のある、そして情熱とジュリー愛のある作家さんが書いてくださった一連の連載、それが本になったことはとても嬉しいのだけど、ファンとして複雑な気持ちになるのは、やはりジュリーご自身が「認めてない」とおっしゃっていたこと。
第二章を書いてる頃に一度、それと本が出るちょっと前?5月のライブのころには何度か「許可なしにやってる」「買わんでいい」など、ライブのMCで言われたことはやっぱり島﨑さんの耳に入っていてだいぶ苦しい想いをされたようです。
「事実と違うこと書いてる」と言われたことは会場参加のファンとも話題になったけどそれがどこなのかはわからないと。
たくさんの証言者に話を聞くと、それぞれの記憶にすごい誤差があることはよくあるので、丹念な資料検証・調査をされているそうなのですが。
(無理だけど・・ご本人に聞けたらねぇ。ジュリーの記憶がいちばん正しいであろうから)
いろんなもの背負い、乗り越えながらすべて書き終え、最後のピリオドを打った時にはいろんな感情がこみ上げ嗚咽が止まらなかったそう。
今回のお話しを聴いて、プロのライターさんの仕事にかける情熱、対象に向かう愛情、苛烈な仕事ぶりがありありと伝わって、どんなに心血注いで書かれたものかということは痛いくらいわかってしまったのでなおさら切なく思います。
ファンのなかでも意見の分かれるところではあるけれど、やっぱり私は「よくぞ書いてくださった!」と拍手したいです
長丁場のインタビュー、たくさんのお話しを聴けて感謝!!
島﨑さん、お疲れさまでしたー。プロのかっこよさにしびれました、が、ジュリーを語るときは乙女な表情もキュートでした
朝山さん、なんともよき雰囲気と素晴らしき突っ込みに拍手!ぜひジュリーにはまってくださいませ。
あ!質問コーナーでの話から発展した話題に関して一つ思い出しました!
次回書きます、
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