11月3連休を迎えました。
このところずーっと良いお天気で、しかも気温もずい分高め。
秋真っ盛りのこの時期に夏日!とかびっくりするようなお天気が続いてました。
きょうはお天気はよいけれど空気がひんやり。ようやく秋らしいふつうの気温になったかも?
天気が良いと人は出かけたくなるもの。
しかしこの好天のもと、コロナ感染者数もぐ~んと増えて・・なんとも不穏な空気が満ちてます。
Go toが見直しには大きく頷くけど、これを機にまたいろんな規制がかかるのでは・・と危惧されます。
ほら・・3月4月ごろのように、イベント中止、お店や施設の休業要請とか・・あるかもなぁ。
不要不急の外出はしない、っていうあれ。
なんとも暗澹とした気持ちになってしまう~。
で!
もしかして急に休館・・なんてことになるかも?その前に行っておかなくちゃ!と思い立ち、行ってきました!
東京都現代美術館「石岡瑛子展」
青い青い澄み切った空のもと、その名も「清澄白河」などという美しすぎるお名前の駅から歩くこと10分ほど。
歩くと汗ばむぐらいあたたかい・・というより暑かったです。
初めて訪れる美術館までの道のりはなんか興味をそそられる小さなお店・・食べ物屋さんやギャラリーや古本屋さんやケーキ屋さんやあれこれ・・があちこちに見られる魅力的な街並み。
だけどこの日は入館時間を予約したチケットを取っていたので寄り道はなし!早足で通り過ぎー。
ほぼ定刻どおりにたどり着きました、こちら
建物もアート
中に入り受付に行くとちょうど入館予約時間になったところですぐ入室。
・・もちろん写真撮影はできませんので、文章のみの説明になりますがよかったら参考になさってくださいませ。
一歩入ったそこは赤い部屋。
「血が、汗が、涙がデザインできるか」のテーマに似合う情熱的な赤。
ここの壁に「この展示会へのご協力を感謝します」という協力者・・モデルだったり共作者だったり依頼者だったりのお名前が掲示されてました。
五十音順だったか・・見ていくと「沢田研二」のお名前がしっかりとあぁ~ その名前を見るだけできゅんとしてしまうー。
館内には石岡さんが仕事について語る低めの落ち着いた声が流れてました。
何かの時のインタビューかな。
この部屋は展示会のプロローグ部分。
今回の展示は3つのテーマで石岡さんのお仕事を振り返っています。
次の部屋から
第一章[TIMELESS] 時代をデザインする がスタート!
1960年代~70年代を中心とした時代の展示です。
一歩入るとそこは白い、明るい、広々とした展示室でした。
心配だった人混み状態は~・・そんなにたくさんはいませんでした。
ちゃんと時間予約で管理されているおかげ?ある程度の人はいますが、しっかり距離は保てました。
この部屋には石岡さんがデザイナーとしてスタートを切った資生堂宣伝部での仕事から始まり、独立して手掛けた様々な広告のお仕事・・ポスター、映像、装丁、パッケージデザインなどなど、
本当にたくさんの成果物が見事に展示されておりました。
資生堂のホネケーキ(名前が不思議でなんか覚えてた~)、角川書店のポスター、本の装丁、有名な海苔屋のパッケージなど、見覚えのあるものがずらーりとあって
「あ!これも石岡さんのお仕事だったのか!」と驚くばかり。
しかしなんといってもこの部屋の中心となっていたのはやはりPARCOのお仕事!
昔テレビで流れていたあの不可思議で力強いテレビCM、子供心にもそれまで見たものとは全く違う!と感じたあの斬新な広告のあれこれがポスターとしてたくさん展示されておりました。
お目当てのジュリーポスター2枚も、もちろんここに展示されていました。
上段には風姿花伝の表紙にもなった「西洋は東洋を着こなせるか」があって、その下段に二枚並べて。
やはりこの2枚はとても目を引いてた!と思います。それはファンゆえのひいき目と言われてしまえばそれまでだけどー。
何度も見ているはずなのに ハッ!とさせられてしまう半端ないエロティックさは今展示会随一
それは美しいという枠を超えて迫ってきます。
同じヌードでも「男たちについて・・」のほうは神聖さも感じるエロス。
けど、「時代の心臓を・・」のほうはヌードだからというだけでなくて、当時ピュアなファンにはかなりの衝撃と強い嫌悪感を抱かせてしまったようですね。
露出の多い作品はほかにもたくさんあったのだけれど、そのどれよりも不可思議にエロティックでなにかざわざわと感情を掻き立てる強力な作品だったと思います。
この2枚の展示のすぐ隣に「水の皮膚」もありました。
本がそのまま一冊(中は見れません)と、中のお写真が1枚展示されていてちょっとしたジュリーコーナー
引き寄せられてここから離れたくないー!ずっと眺めていたいーという吸引力が半端なかったです~
そしてこの部屋の目玉、もうひとつ!
部屋の中央にモニターがあって、パルコのテレビCMが何本かエンドレスで流れておりました。
とっても長いバージョンのCMもあったけれどジュリーのCMは30秒版。(ロングバージョンは存在してないのでしょうか)
暗めの映像、波うち際に横たわる肢体を起こし、水しぶきを飛ばして・・・ラストのカメラ目線の表情のすさまじく美しいこと!強力なこと!
あの目に やられたーーー
何度見てもドキドキと動悸が~っ
あぁー これが普通にお茶の間に流れていたなんて!すごいわー、ジュリーすごいよー、石岡さん
ほんとにいい仕事をされてきたんだなぁ。
あまりに時代の先端を疾走していたから、みなさんついて行くのも大変だったであろうと思ってしまう。
あっという間に終わってしまうジュリーバージョンをもっと見たくて、一巡するとちょっと移動・・立ち位置を変えてまた鑑賞というのをなんどか繰り返してしまいました💦アヤシイ人。
いや!しかし・・ほんとすごい!
ジュリーのポスター・CM以外も・・ほんとに。
鮮やかだったり、大地のパワーを感じたり、意志の強さがあふれ出ている生命力に富んだ人間が写されたそれはもう圧巻
作品の熱度、濃さ、それはそのまま石岡さんの血で汗であり涙なのですね。
80年代のはじまりまでの日本での革新的な仕事の情熱がほとばしる展示を満喫させていただきました!
で、次のお部屋に進みますと・・暗い。
暗幕を貼ったような黒の部屋。
第二章 [FEARLESS] 未知をデザインする
1980年代からの、世界を舞台に活躍した石岡さんの仕事の展示でした。
「風姿花伝」・・英語版は[EIKO BY EIKO]でそれまでの仕事を総まとめして、マンネリ化打破のため世界へ!
ここからの仕事ぶりがまたすさまじく。
舞台や映画、ブロードウェイ、ハリウッドもエンターティメント、たくさんの表現者たちが彼女に「今まで見たことがないもの」を期待してオファーしてくる、
自らが未経験の仕事にこそ魅力を感じて挑んでいく彼女にはそれはもうこのうえない仕事だったのでしょうねー。
舞台の映像や映画のポスター、オペラの衣装展示などがあったのち、さらに進んだ次の部屋には・・あのMISHIMAの金閣寺のセットがど~ん!と鎮座しておりました。
まさに金ピカ
真ん中あたりで二つに分かれたそれは部屋の大半を埋め尽くしていました。
そして壁にはたくさんのセット絵コンテの展示。スケッチのような図に詳しい指示がいっぱい書き込まれていて興味深かったです。
例えば「鏡子の部屋」に出てきたあのラブホテルの部屋のセットとか・・渋谷の場末のホテル、ぴらぴらの安っぽい布、悪趣味な看板、みたいな感じで書き込まれてました。
部屋の奥には大きなモニターがあり、そこにはMISHIMAの様々なセットのスチール写真が映し出されていました。
暗い部屋で見るそれは劇場のスクリーンのよう。
無人でセットのみ写した画像がたくさん出てくるのですが、間にいくつか役者さんの出てくるシーンもあって。
ジュリーも出るかな?と待っていたら・・出たーおさむちゃん!
派手なアロハを着て、ママのお店にいるシーン(数少ないエロくないシーン)が映し出されました。ほんの一コマだったのですけどね。
こんな感じの
いっやぁ~やっぱりジュリーさま すっごく綺麗~っでした
あぁ・・映画全編、大きなスクリーンで観られたらどんなにか素晴らしいことか
劇場での上映、いつかどうにかならないものでしょうか?
この映画が日本で上映できなかったことも、石岡さんが日本に見切りをつけて世界に飛び出した大きなきっかけになった・・というような記述もありました。
うーん、もったいなかったよね~
この部屋を出ると、外の光が差し込む長い廊下。ベンチもあり、ひと休みできます。
明るい光を浴びてひと心地ついてリフレッシュ。
展示自体はまだまだ続きますが、ジュリーに関連する展示はここまでです。
これより先に進むと前の展示室に戻ることは難しくなりそうだなぁ~と思い・・今一度ジュリーを見てきましょう!と後もどり~。(アヤシイ)
暗い部屋を二つ抜けて最初の白い広い展示室へ。
しかしさっきよりずいぶん人が増えていました。なので長居はできないなーと、ポスターをもう一度、それとテレビCMをもう一度だけ眺めて先へー。
あ、やっぱり長くなっちゃた💦
続きます~。