観るも八卦のバトルロイヤル

映画・ドラマを独断と偏見(?)で、
斬って斬って斬りまくる。
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「徳川綱吉 イヌと呼ばれた男」綱吉は名君だったって

2009年01月13日 | 映画・ドラマ
 誰もが知っている、日本史上最悪の悪法「生類憐みの令」で有名な徳川綱吉を名君に描いた初めての作品じゃないかな? 発想は買うが、とにかく無理があるために史実をかなり曲げている。もはや、歴史を追いながら観てはいけないのだ。しかしまあ、綱吉も将軍となってからも当初は善政を引いてたって話しなんで、ありでもいいか?
 完全にフィクションとして、違う視点から観ると、第一、主演の徳川綱吉が草彅剛なのだから、いい人じゃない訳が無い。そして、悪評の多い、側近の柳沢吉保(田辺誠一)もいい人だ。
 ならば誰かを悪役にしなくてはならないので、堀田正俊(西村雅彦)、稲葉正休(勝村政信)、間部詮房(中丸新将)あたりが無理矢理悪い人にされちゃってる。
 面白いのが当時の大事件、赤穂浪士の討ち入り事件。浅野内匠頭(陣内孝則)、吉良上野介(竹中直人)、大石内蔵助(堤真一)なのだが、浅野内匠頭が癇癪持ちで、こらえ性が無いとか、大石が言ってたり、討ち入りも、「あれでも主君だから仕方ないし」的。
 しかし、討ち入り直前に大石に綱吉が会って話し合うってのは無しだよねっ。
 この作品は2005年のもので、前年に草彅剛主演で「太閤記 サルと呼ばれた男」の評判が良かったために制作されたと見たが、秀吉を草彅剛。という配役はかなりイケテルものの、やはり綱吉はねっっっぇ。イメージ違うもん。
 いっそのこと、渋い草彅剛で松平容保やってもらうとか、直江兼続でやっとけば良かったのにとは思うけど、もうシリーズ化もされてないし、動物に例える「○○と呼ばれた男」で探すのは難しいもんね。
 しかし、新説! と言うか、史実を度外視すれば、見応えあったぞ!

「あんみつ姫2」待ってました。なんちゃって時代劇の決定版!

2009年01月13日 | 映画・ドラマ
 なぜか、土田よしこの漫画「つる姫じゃ~っ!」が原作だと思ってて、途中で、「あっ、違う」と思った次第。実は、倉金章介作品の漫画でした。
 甘辛城のじゃじゃ馬プリンセス・あんみつ姫(井上真央)が今度は、小姓の甘栗の助(今井悠貴)の生き別れの母を探して、吉良吉良国に行く。「母を探して三百里」のお話し。
 甘辛国の殿様(あんみつ姫の父)が今回出てないのは柳葉敏郎のスケジュールの問題か?
 祖母・しぶ茶(白川由美)、母・てん茶(和久井映見)、家老、彦左エ門(泉谷しげる)、家庭教師カステラ夫人(夏木マリ)、隠密同心金つばのリュウ(京本政樹)ら前回と同様のキャストに加え、中尾彬、大塚寧々、竹内力、杉本彩、お正月っぽくにぎやかしに、お笑いタレントらが出演。
 で、今回のあんみつ姫のほのかなラブのお相手は、野牛九兵衛こと実は吉良吉良国の若様(内田朝陽)。井上真央おいしいよなー。F4従えたお姫様で、「あんみつ姫の大冒険」では小出圭介で、今度は、内田朝陽かよ。しかし、まあ井上真央のお姫様はかなり可愛いから、手荷物もほとんど無しに、三百里の旅してたのに、5回も着替えたことや(どこで調達した? 甘栗の助は着た切り雀)には触れないでおこう。
 が、いくらなんちゃって時代劇でも、落ちが…???
 確か、吉良吉良国の殿様は代官・阿久田偉観(中尾彬)に暗殺された。んで、跡取りの若様・内田朝陽が行方不明。そんで国を牛耳ってたのは代官って、ありえねぇ。家老でしょーが。
 更に追い打ちは、甘栗の助の母親が実は吉良吉良国の姫・胡桃姫(大塚寧々)で、甘栗の助の父と一緒になるために身分を捨てたが、父と兄が流行病で死んだために、国に戻ったってどーよ。そしたら内田朝陽の父親の殿様は、大塚寧々の父親か兄となるのだが…。そんでもって、内田朝陽を主君に任命しますなんて言ってるけど、だったら今までお前は何してたんだって? あんたが婿養子取って国仕切るよね。
 分からない?
 もっと分からないのが、自分の子の甘栗の助をなぜに甘辛国に置いておくのか? 和久井映見が、立派な侍になるように預かってるとかそれっぽいこと言ってたけど、普通、自分の国で育てねーか? 息子もはや父も無く、天涯孤独なんだからさ。へんなかんざしさしてる場合じゃないって胡桃姫。
 いくらなんちゃってでも、もすこし話しの辻褄合わせませんか?
 と、悪態付いても、深く考えなければ、それはそれで楽しい作品でした。3作目、待ってます。