観るも八卦のバトルロイヤル

映画・ドラマを独断と偏見(?)で、
斬って斬って斬りまくる。
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こうなったらば「忠臣蔵1/47」

2007年05月30日 | 映画・ドラマ
 いくら浅野内匠頭が癇癪持ちで、自ら裃の袴踏んづけてこけちゃって、側に居合わせた吉良上野介に八つ当たりしたというパロディや、「仇討ちったって、どうせ、年寄りの寝込みを襲うんでしょ」なんてドラマができたって。「やるよ、やればいいんでしょ、仇討ち」と大石内蔵助がヤケクソになったって。「忠臣蔵」は永遠に日本人の心を掴んで止まないテーマ。
 木村拓哉演じる堀部(中山)安兵衛が主演。仇討ち姿を見込まれて堀部弥兵衛(杉浦直樹)に見込まれ、娘・ホリ(深津絵里)の婿養子になるところから始まる。
 大石内蔵助(佐藤浩市)、浅野内匠頭(堤真一)、その妻・瑤泉院=あぐり( 松たか子)、大石りく(小林聡美)、大石主税(岡田准一)らが出演。
 ラストは見事本懐を遂げた47士の切腹シーンだが、この時の介錯人役。テロップに名前も出ないちょい役で顔も映らなかったけど、なんと、渡辺謙だったそう。「俺やろうか」と自らの出演でもあるらしい。
 本来見せ場の討ち入りのシーンよりも、瑤泉院に別れの挨拶に行った内蔵助が雪の降る中、傘をさして、瑤泉院を振り返る。このシーンが目に焼き付いて離れないのは、佐藤浩市の上手さかな。確か、同じようなシーンをほかの映画でも観たような気がするが、なんだったか…。
 で堀部安兵衛はどうだったのか? 女房前にタクアン食べてたっけ、確か。時代は変わっても、検事やらパイロットやら、アイスホッケー選手やらと同じ人だった。

 

踊るミックスの「座頭市」

2007年05月30日 | 映画・ドラマ
 勝新太郎主演で知られる名作時代劇も北野武が挑んだらこうなった。
 北野武が演じる盲目のマッサージ師(差別用語だかなんだか、色々面倒くせえ)、座頭市。江戸時代なのになぜだか金髪。しかも仕込み杖は朱塗り。おしゃれなんだか、歌舞伎ものなんだか、金色だ朱色だといったって目が見えないじゃん。あんた。ってなところから始まった北野「座頭市」。
 凄腕の人斬り服部源之助(浅野忠信)とおしの(夏川結衣)夫婦や、遊び人の新吉(ガダルカナルタカ)、そして美しい旅芸人姉妹(妹はは実は弟。ブラウン管を通せば最初から分かってることだけど、なぜか江戸時代の人は分からないらしい)などと市が出会い絡んでいく。
 勝新「座頭市」を知ってる世代には、「なんともまあ、市っあんもさばけたねー」ってなもんだ。薄暗い画面で瞼ぴくぴくさせながら仕込み杖を抜く、まるっこいおじさんだった市っつあんが、突然青い瞳をカッと見開き、「開いたって見えねえんだけどね」と洒落る。
 そうか、市っつあんはミックスだったんだー。
 ラストは総出演者(ビートたけし,子母沢寛,北野武,浅野忠信,夏川結衣,大楠道代 など)が一同に集ってのタップダンス。下駄を紐で括り浸けてのタップはお見事だけど、今度の市っつあん「踊りたかっただけなの?」。

死神博士登場か?「必殺! 5 黄金の血」

2007年05月30日 | 映画・ドラマ
 出世のために罪のない人々を殺し、金相場をつり上げてぼろ儲けしようとする勘定奉行の横暴ぶりを見かね立ち上がる仕事人たちに、謎の惨殺集団「地獄組」が襲いかかる。この「地獄組」ってのが、コウモリを操った死神博士もどきが首領のわけ分かんない集団。映画だから、大作を意識してコウモリ特撮でもしようか。とか、もう敵も出尽くしたから、違った方面から攻めてみようか。の意図だろうが、コウモリとちょっとした死神博士のお陰で、すっかり「ちゃちぃく」なってしまった感が否めない。
 そういえば、政(村上弘明)は打ち物師だった模様。じゃあ、ほかの回で、真田広之を殺しに行く時、ホオッカムリやどてらみたいな半纏着てたけど、あれと打ち物師がどう関連性があるのかってな疑問が増えた。
 そんな政の恋人役に、ちょっと頭の足りない(?)ような酒井法子。そして「必殺」お決まり、「好いた女子は死ぬ」。そしてまたお決まりの、復讐をする。だが、政もこの回で死亡。これといった見せ場もないまま…。
 実は秀(三田村邦彦)とはタメ(同格)で、友情もあったことが判明。
 さてさて、今回の殺し屋は、お馴染み中村主水(藤田まこと)に先の2人。そして、ゲスト仕事人には名取裕子、光本幸子、大沢樹生。
 大沢樹生の持ち技は、こんなちっぽけなノミみたいなんが、なんで日本刀より強いんだの扇子に隠し剣。学芸会の紙吹雪みたいなんでなんでみんな「わー」とか倒れるんだの扇子で紙吹雪。しかもこの技、関西の仕事人役で片岡孝雄が使ってたものと全く同じ。片岡の弟子って解釈でいいのだろうか。
 光本幸子のお面投げて顔に貼付けちゃうって技も、「それがどうした」ものだが、多分にぎわし的な意味合いだろうから、いいや。
 「やっぱりこうでなくちゃ」は名取裕子。カマイタチのなんとかって名前で櫛をブーメランみたいに使って相手を倒す。衣装から、何から、久し振りにいけてる名取さんを観た感じ。でも、あんだけ人様の血を吸った櫛をそのまま髪にさすのは勇気いるよな。
 で、映画評には、「ラストが話題を呼んだ娯楽時代劇」とあるが、これがよく分からない。ラストは名取裕子が主水に軽くキスしてたけどそれか? それとも、政の死体を花で被い小舟に乗せて海に流してたけどあれ? 主水の家で銭の亡者と化した母上と女房がいぎたなく眠りこけてたけどこれ?
 ということで、今回4作品を鑑賞。
 主水始め、みんなかなりお年を召してきたので(ほかの番組で中条清観る度に、「もう三味線屋は苦しいか」と思っちゃうもんな)、続編は苦しいだろうが、キャスト入れ替えでもいいので、是非ともシリーズを続けてほしい。