何気ない風景とひとり言

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清澄庭園の石仏

2023年01月07日 | 石仏巡り

【東京・江東区】昭和七年(1932)に開園されたた「清澄庭園」内に鎮座する石仏群。
「清澄庭園」は、大正十二年(1923)に発生した関東大震災の翌年、東京市が三菱財閥三代統率者岩崎久弥から寄贈された震災被害が比較的少ない「回遊式築山林泉庭園」の東半分を整備した庭園。 石仏は岩崎家が庭園築造する中で出土したものだが、この地に鎮座した由来などは不詳のようだ。

■大泉水の南東の園路に「石仏群」の小さな標示が立ち、近くの園路脇に初重軸部に四方佛が彫られた十一重石塔、そして緑の木立の中に九重石塔が聳える。 前者は奈良御影石、後者は伊豆御影石で造られた石塔だ。
両側に大きな石を並べた参道を進むと脇に地蔵尊像が鎮座し、富士山と称す築山の東側の裾の斜面に周囲を石積みで固めた石龕があり、その中に2基の供養塔と2基の庚申塔が東面で鎮座している。 いずれも江戸時代の造立で、供養塔は「法印慶光供養塔」の舟光背型阿弥陀如来立像と「馬頭観音供養塔」の櫛型馬頭観音菩薩坐像、2基の庚申塔は三猿が彫られた文字供養塔。 頂上に馬頭をいただく馬頭観音菩薩像は穏やかなお顔1面と6臂で、胸前の印相は馬口印ではなく合掌だ。

△石仏群の入口脇の木立ちの中に佇む多重塔....九重石塔で石材は「伊豆御影石」

△石仏群の入口近くに佇む多重塔....高さ約2.7m(九尺)の十一重石塔で、石材は「奈良御影石」/十一重石塔は初重軸部に四方仏が彫られている

△参道から緑の植栽越しに眺めた石仏群

△富士山の東の裾の木立ちの中にひっりと鎮座する石仏群/石仏群前参道脇に鎮座する地蔵尊立像

△大泉水の南東の木立ちの中に鎮座する石仏群

△周囲を石積みで固めた石龕の中に石仏(供養塔)と庚申塔の各2基が東面で鎮座....右の庚申塔前の石造物は石塔の相輪か

△中央に施無畏印と与願印を結んだ阿弥陀如来立像が鎮座....石仏はいずれも江戸時代の造立

△「法印慶光供養塔」は舟光背型阿弥陀如来立像....延宝七年(1679)の造立で、像高は141cm/「馬頭観音供養塔」は櫛光背型馬頭観音菩薩坐像....1面6臂で、安永三年(1774)の造立、像高は44cmで頂上に馬頭をいただく

△台座に三猿が彫られた文字庚申塔....文化十二年(1815)の造立で、高さは67.5cm/下部に三猿が彫られた文字庚申供養塔....寛文十年(1670)の造立で、高さは89.5cm

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