何気ない風景とひとり言

寺社&石仏巡り、小さな旅、散策...ふと目に留まった何気ない風景...切り取って大切な想い出に!

長弓寺の石仏と石塔

2018年12月23日 | 石仏巡り

【奈良・生駒市】参道を跨ぐ大きな石造り明神鳥居をくぐって進むと、山門の手前に、朱塗り擬宝珠欄干がないと橋だと気づかないほど小さな石造りの反橋があり、その脇に、風化がかなり進んだ10基ほどの浮き彫りの石仏が赤い前掛けをして鎮座している。 大小2つの門が連なった山門をくぐると直ぐ左手に地蔵堂があり、その境内に数基の石仏や石塔が佇む。 小さな御堂には、北極星を仏教にとりいれた妙見菩薩石像が結跏趺坐で鎮座している。 妙見菩薩の形像はいろいろあるようだが、右手に金属の宝剣を持ち、まるで不動明王のような形相をした像は珍しいといえる。
大師堂の南側に、前掛けをした舟光背型観音石仏群(千体仏)と舟光背型役行者像が鎮座....石仏群の最頂部の石仏は宝暦十二年(1762)の造立で、左手に日輪を持つ。 舟光背型岩の宝珠形に彫り窪めた中に、高下駄を履いて岩座に腰かける役行者像が浮き彫りされている。
本堂の右手に、西国三十三所巡拝塔などの様々な石塔が本堂を向いて整然と佇んでいるが、その中で、塔身の月輪に釈迦如来の種子が刻まれた宝篋印塔が浮き彫りされた板碑が特に印象的だった。
 
真弓山橋の欄干傍に鎮座する赤い前掛けをした石仏群、奥の建物は大門/大門近くの宝光院地蔵堂の境内に佇む石仏・石塔....地蔵石仏の間に駒角柱型西国三十三所観世音菩薩
 
切妻造銅板葺の小さな御堂に鎮座する妙見菩薩石像....右手に金属の宝剣を持ち,不動明王のような形相/舟形光背の地蔵石仏....火焔を伴った円光を背負う

大師堂南側に鎮座する前掛けをした舟光背型観音石仏群(千体仏)..最頂部は宝暦十二年(1762)造立で日輪を持つ

舟光背型役行者石像(造立年不明)....役行者は奈良時代の山岳修行者で修験道の開祖
 
高下駄を履いて岩座に腰かける役行者像....夫婦の鬼の従者(前鬼、後鬼)はいないようだ/境内に佇む3基の墓碑(と思う)....左から板碑型二仏墓碑、一仏と二仏の石龕仏

荘厳な本堂を向いて様々な種類の石塔(西国三十三所巡拝塔が多い)が整然と並んでいる....奥の建物は大師堂

二基の板碑と宝篋印塔....板碑は「六字名号塔」と「宝篋印塔の浮き彫り」
 
二の大小の宝篋印塔....いずれも塔身の月輪に四方仏の種子....大きい方は宝珠が失われているが隅飾突起が大きく開き、請花と伏鉢の彫刻などから近世造立とみられる/板碑型の浮き彫り宝篋印塔....塔身の月輪に釈迦如来の種子

二基の西国三十三所巡拝塔と五輪塔と宝篋印塔....左は寛延三年(1750)造立の西国三十三所巡礼塔、中は相輪を失った宝篋印塔は塔身の月輪に四方仏の種子(阿弥陀如来か)....笠石(火輪)の緩やかなそりを見せる厚い軒口の五輪塔、右は宝暦九年(1759)造立の自然石の西国三十三所巡礼塔

三基の西国三十三所巡拝塔....左は享保九年(1724)造立の自然石型巡拝塔、中は駒型巡拝塔、右は元文二年(1737)造立の箱型巡拝塔
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