何気ない風景とひとり言

寺社&石仏巡り、小さな旅、散策...ふと目に留まった何気ない風景...切り取って大切な想い出に!

久里浜天神社 (横須賀)

2016年10月31日 | 寺社巡り-神奈川

【神奈川・横須賀市】大阪の義人・砂村新左衛門が沼地だったこの地一帯を開墾して内川新田を造る際、神明の加護を得るため、江戸時代万治三年(1660)、郷里の摂州西成郡上福島村から天満宮を勧請し、内川新田鎮護の神社として創建した。 さらに、寛文五年(1665)、同じく摂州から水神社(天照大神)を勧請して合祀し、水害・水難等防止を祈念した。
主祭神は菅原道真、また相殿に天照皇大神と須佐之男命を祀る。 三浦半島三市一町(横須賀市・三浦市・逗子市・葉山町)に鎮座する八十八神社のうち、菅原道真を主祭神として祀る神社はここだけで、「久里浜の天神様」と親しまれている。
菅原道真は丑年の丑の日の誕生、また牛を大いに可愛がったことから、境内に菅原道真が乗った牛像「願掛け撫で牛」があり、自分の体の悪いところと同じ牛の部位を撫でると治癒の御利益が....。
境内社として祖霊者・稲荷社が建ち、また数基の笠付型青面金剛庚申塔が鎮座する。

いままで何度か訪れている神社だ。 鳥居をくぐって境内に入ると、直ぐ左に樹齢300年とされる御神木の欅が立ち、右手に鎮座する菅原道真が乗る「願掛け 撫で牛」が迎えてくれる。
流石に菅原道眞を祀る神社で、境内には受験合格・技芸上達・高齢者のボケ封じ、そして七五三祈祷を謳った幟や看板が目立つ。 正面奥の基壇上に荘厳な社殿が建ち、飾金具で装飾された拝殿に近ずくと鬼瓦と鳥衾が乗る向拝の大きな千鳥破風と唐破風が迫って来る。 拝殿正面の扉や窓が全面ガラス張りになっていて、殿内で行われていた祈祷の様子がよく見えた。
社殿は権現造りだが、境内からは相の間や本殿がよく見えない。 境内の外に回って横から社殿を眺めると、本殿大棟には男神を祀ることを示す外削ぎの千木と奇数(5本)の堅魚木が確認できた。
社殿の右脇には笠付型庚申塔や石祠などが一列にならび立ち(別途投稿する)、その奥に、神使の狐が護る稲荷社(2社殿)と苔生した石祠(2基)が鎮座している。
帰り際、説明文にしたがって「願掛け撫で牛」の某部位を撫でてみた。 されど、いまだに灼たかなご霊験を戴いていない....やはり信仰心と精進が足りないためか?
 
交通量の多い道路に面して立つ明神鳥居

御神木の欅の傍の絵馬掛け越しに眺めた入母屋造銅板葺の拝殿

境内正面の低い二重基壇上に鎮座する社殿

向拝に鬼瓦と鳥衾が乗る大きな千鳥破風と唐破風が迫る..飾金具が荘厳さを醸し出している感じだ
 
狛犬越しに眺めた拝殿                       向拝に「天満宮」の扁額が掲げられている
 
拝殿前に鎮座する江戸後期文化十一年(1814)造立の阿形吽形獅子の狛犬
 
江戸後期文政四年(1821)造立の石燈籠/建立が新しい安産子宝犬

右から拝殿、幣殿、本殿が連なる..本殿屋根に男神を表す外削の千木と5本の堅魚木が乗る
 
牛乗リ天神と「願掛け撫で牛」..菅原道真公が乗る神使の牛像の、自分の体の悪い所を撫でるとあらたかなご霊験が..
 
切妻造銅板葺の祖霊社
 
鳥居傍に立つ「菅公一千年祭碑」/手水舎と推定樹齢300年の御神木の欅

社殿右奥に鎮座する稲荷社(2殿共)
 
流造銅板葺の稲荷社..いずれも神使の狐が守護している

稲荷社と並んで鎮座する苔生した石祠

境内に並んで鎮座する庚申塔9基、石祠2基、供養塔(別途投稿)


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