ふだん、無口な新聞の集金のお兄さんが、
「地震、すごかったですね。」と彼のほうから話しかけてきました。
いつもなら、だまってお金を受け取って、サッと帰ってしまうのに、
10分以上も地震や原発の話をしていきました。
ちょっと、こわもてのお兄さんなんですが、
「本当にこわかった。
今度大地震が起こったら、どんなところに逃げたらいいんスかね?」
などと不安げに話し続ける。
見かけによらずこわがりなのを知って、急に親しみを覚えました。
あの大地震後、クライアントさんも周囲の友人知人も店員さんも
なんだか饒舌になったような気がします。
たぶん、どこか不安な気持ちが人との交流を求めるのでしょうね。
わが家でも、停電によって、明らかに家族で話す時間が増えました。
テレビも映らないからしゃべるしかないのです。
ジュンパ・ラヒリというニューヨーク在住の作家による「停電の夜に」という名作があります。数々の賞に輝いたこの短編集の深い味わいに魅了されたことを思い出します。
表題作「停電の夜に」では、子供の死産をきっかけに冷え切っていた夫婦が、停電の夜の闇の中で、お互いが今まで言えなかったことを話すことになり、それによって、夫の気持ちが少しずつ変化していく~その心の動きが、実に繊細に描かれています。機会があったら、ぜひ、読んでみてください。作者はインド系の美人です。
さて、私たちも停電の不便さを嘆くばかりでなく、
家族とのコミュニケーションを深める、絶好のチャンスととらえてみてほしいと思います。
そして、静かな暗闇の中で、じっくり相手の話に耳をすましてみてはいかがでしょう?
なにか新しい発見、新たな展開があるかもしれませんよ
「地震、すごかったですね。」と彼のほうから話しかけてきました。
いつもなら、だまってお金を受け取って、サッと帰ってしまうのに、
10分以上も地震や原発の話をしていきました。
ちょっと、こわもてのお兄さんなんですが、
「本当にこわかった。
今度大地震が起こったら、どんなところに逃げたらいいんスかね?」
などと不安げに話し続ける。
見かけによらずこわがりなのを知って、急に親しみを覚えました。
あの大地震後、クライアントさんも周囲の友人知人も店員さんも
なんだか饒舌になったような気がします。
たぶん、どこか不安な気持ちが人との交流を求めるのでしょうね。
わが家でも、停電によって、明らかに家族で話す時間が増えました。
テレビも映らないからしゃべるしかないのです。
ジュンパ・ラヒリというニューヨーク在住の作家による「停電の夜に」という名作があります。数々の賞に輝いたこの短編集の深い味わいに魅了されたことを思い出します。
表題作「停電の夜に」では、子供の死産をきっかけに冷え切っていた夫婦が、停電の夜の闇の中で、お互いが今まで言えなかったことを話すことになり、それによって、夫の気持ちが少しずつ変化していく~その心の動きが、実に繊細に描かれています。機会があったら、ぜひ、読んでみてください。作者はインド系の美人です。
さて、私たちも停電の不便さを嘆くばかりでなく、
家族とのコミュニケーションを深める、絶好のチャンスととらえてみてほしいと思います。
そして、静かな暗闇の中で、じっくり相手の話に耳をすましてみてはいかがでしょう?
なにか新しい発見、新たな展開があるかもしれませんよ