対話とモノローグ

        弁証法のゆくえ

ガロアは計算の上を飛んだ

2024-10-07 | ガロア
3次方程式を解く場合、u3、v3の2次方程式、合わせて6次方程式を解く。これは実際に公式が把握された過程で現れたことであり、ラグランジュが発想を逆転させて解の方から方程式を見直したときにも現れてきていた。

ガロアはラグランジュの単拡大定理を継承して、与えられた方程式を解く場合、それと等価なガロア方程式を解けばよいと考えた。

ところで、n次方程式の解はn個あり、その置換の総数はn!個となる。2次方程式は2、3次方程式は6、4次方程式は24である。この置換の総数は一般的なガロア方程式の次数に等しい。(解に特別な関係がなく、最小多項式が既約なとき)。

5次方程式の場合、120次方程式を解くことになるが、これはおそろしく複雑で計算としては不可能である。実際に公式は発見されなかった。そこで、ガロアは「計算の上を飛ぶ」ことになった。

ガロアは代数方程式と等価なガロア方程式を導き、その解の置換からガロア群を構成して、群の構造を調べた。そして、5次方程式は代数的に解けないことを示した。

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